劇場公開日 1977年3月5日

キャリー(1976)のレビュー・感想・評価

全46件中、41~46件目を表示

4.0なかなかな

2013年11月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

もう~、主人公の女の子がかわいそうで(泣)
最後、あのようになってしまい、巻き添えくらった皆さんには悪いけど、「やったれーーー!」と思ってしまいました。

今年クロエちゃんの再演はどうなるかな?

コメントする (0件)
共感した! 1件)
みと

3.5

2013年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館、DVD/BD

怖い

興奮

劇場で観た時は衝撃的だったが、その後原作を読み、最近DVDで観たら思ったほどではなかった。
ブライアン・デ・パルマらしさを感じるにはもってこいの作品ですけどね。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
茶トラフーガの飼い主

3.5ラストのおぞましさは秀逸

2013年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

スティーブン・キング原作の映画らしいのだけど、そっちの方は未読。それでも顛末だけは知られていて、ほとんどの人にとってはネタバレ状態の作品。
それだけ有名どころの作品ということだが、しかし実際に鑑賞した人は1976年公開作品ということもあって、最近では意外と少ないのではと思う。
それだけにクロエ・モレッツ主演によるリメイクが、強烈なインパクトを残すだろうことは容易に想像がつく。

さて1976年版『キャリー』だが、さすがはスティーブン・キング原作の映画だとうなってしまう。
思春期の少女が中心ということでは青春映画だし、少女キャリーが念動(サイコキネシス)を使うということではサイキック・ホラーだし、デリケートな扱いながら宗教問題を取り入れた作品でもある。
また教育問題に関心の高い人からすれば、いじめを扱った社会派ドラマとして観るのかもしれない。

これだけの要素てんこ盛りとなると映画として破綻しそうなものだが、それぞれの観点から満足できる作品として成立している。

まず感心したのは、オープニングの段階で少女キャリーがいじめられっ子であること、卒業年次の高校生なのに生理の知識を持っていない性的に未熟な少女であり、かつサイキッカーであることを伝えきってしまった点。
これだけ鮮やかに表現されてしまったら、世の冗長な映画全ての教本的作品として監督業をやる人全員に観てもらいたいと思うほどだ。

原作を読んでいる人からすれば、たぶん相当に不足しているという印象を持つのだろうが、しかし狂信的な母親と抑圧された娘という関係も、ほどなく理解できる。
淫行を罪とする信仰は、一見するともっともらしく聞こえるものの、煎じ詰めれば子孫繁栄はどうすんだ?的欺瞞に満ちているわけで、その辺は子を持つ母親なら避けては通れないところだ。
若い頃によほど性的につらい目を見たのかと観客は想像するものの、娘たるキャリーとしてはオロオロして泣くほかない。観ている側もやるせない。

冒頭でさっくり舞台説明が済んでしまっているので、それ以降はキャリーの心情が手に取るように伝わってくる。
抑圧されっぱなしの娘が、おそらく初めて母親に反抗して卒業パーティーにオシャレして参加、イケメン男子にエスコートされていく姿は幸せそうで、そのラストを知っている人間からすると耐え難いものがある。
それはジェットコースターでじりじりと傾斜を上っていく感覚に近い。恐怖が差し迫っているのに逃げるすべを持たず、少しずつクライマックスに向かっていく、あの感覚だ。

ただ、ラストは少女らしい内にこもった結末で、やや尻すぼまりな感はある。
と思いきや、エンディングでギョッとするシーンを挿し込んだりと、とっても後味の悪い終わり方をする。
さらにおぞましいと感じるのは、キャリーがこうなった遠因を作ったのは母親ながら、最終的な段階を防ごうとしたのも母親だということ。思春期の反抗という至極当たり前の成長過程が、まさかこんな結末に至るとは。

また裏話的なことを付け加えると、キャリーを演じたシシー・スペイセクは当時26才。ハイティーンをとっくに卒業した女性が、思春期の繊細な女子高校生役であったなど、これ自体もちょっとしたホラーだ。

では評価。

キャスティング:4(当時無名のジョン・トラボルタやナンシー・アレンも参加。でも全体的に地味)
ストーリー:9(やや中だるみ感はあるものの、冒頭で背景を説明しきってキャリーの情緒に集中できるのは好ポイント)
映像・演出:7(安っぽいのにギョッとする。ありきたりなのに後味悪い)
サイキック:5(サイコキネシス自体、ビジュアル向きじゃないのを割り引いても、もうちょっと頑張って欲しいと思ったりはする)
ハラスメント描写:8(いじめ問題や児童虐待、陰湿な暴力が満載)

というわけで総合評価は50点満点中33点。

30年以上前の作品ということもあり、映像それ自体は古臭さをぬぐいようがない。
しかし多感な思春期の少女が織り成すサイキック・ホラーは、その種の趣味をお持ちの方にはご馳走だろう。オススメ。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
永賀だいす樹

5.0抑圧された感情の暴発が招く悲劇

2012年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、DVD/BD、CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

単純

スティーブン・キング原作のホラーの傑作。

内向的な高校生の少女キャリーは、
その性格と複雑な家庭環境が故に同級生の激しいイジメに合います。
そのキャリーの中で目覚める「能力」
そして、その「能力」によってもたらされる、
恐ろしくも悲しい結末。

映像の見せ方、ストーリー、演技、
どれも素晴らしく、普通のホラーよりもワンランク上の作品です。

いじめる人間は必ず相応の罰を受ける。
抑圧された心は逃げ場が無ければ暴発してしまう。
いろいろと考えさせられる、ホラーの枠を超えた作品だと思います。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
だいすけ

4.5デ・パルマを知る作品

2012年3月29日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

デ・パルマの個性が最大限にはっきされた作品。
凝縮してみれば30分の短編でも収まる物語だが、あの異常なまでの長回しやスローモーションが"キャリー"の名作たる由縁である。
キャリーも然り、M:Iも然り、再現したくなるような強烈なインパクトのあるシーン作りが出来るのは彼の天性だ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
keita

5.0圧巻の映像演出。憎悪の炎はしぶとくくすぶる。

2011年12月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

悲しい

怖い

TOHOシネマズで開催の『午前十時の映画祭』にて鑑賞。
原作S・キング、監督B・デ・パルマという魅惑の組合せ。

自分は昔からキング氏の著作が大好きでして、
『キャリー』の原作も映画も何度も観ております。
そういやここ数年観直してないなぁと思い、
この機会にと劇場へ向かった次第。

狂信的な母親に育てられた内気な高校生キャリーは
クラスメイトにとって格好のいじめの対象。だが彼女には、
強い怒りを感じると発現する隠された力が備わっていた……
と、あらすじだけ聞くとどうにも陳腐かもだが、
実際に観ればそんな考えは跡形もなく吹っ飛ぶ。
いやはや、スゴイ映画ですよ、何度観ても。

強烈なオープニングで引き込み、
結末に向けて徐々に上がってゆく温度。その巧みさ!
終盤のプロムパーティのシーンはデ・パルマ監督の真骨頂。
スローの多用、縦横無尽のカメラ、フェティッシュな視線……

忘れ難いのは、キャリーとトニーのダンスシーン。
カメラが延々とふたりの周囲を回り続ける中、
この上なく幸せそうな表情を浮かべるキャリー。
あのシーンに思わず涙を流してしまった。
どうしてこの無垢な少女が、あんなに
惨い仕打ちを受けなければならないのか?

観客はこの物語の避けられない悲惨な結末を
知っている。あるいは薄々勘づいている。
恐ろしい物語だったはずという記憶には
少しの狂いも無かったが、こんなにも
哀しく美しい物語だった事は久しく忘れていた。

そして迎えるクライマックス。
主人公の感情と同調するかのごとく、
堰を切ったように炸裂する映像演出。
血染めのようなどぎつい赤のライティング、
キャリーの異様な表情と逃げ惑う
人々とを同時に捉える画面分割、
一瞬で網膜に焼き付く鮮烈なショット……

恐ろしい。
歯を食い縛っていないと、歯がカチカチ
鳴ってしまいそうなほどの恐ろしさだ。
映像と感情とがここまで完璧にシンクロ
した映画には滅多にお目にかかれない。

初見の方なら飛び上がるだろうあのラストも見事。
昨今のホラー映画ではラストで観客を驚かせる
演出が必ずと言っていいほど盛り込まれているが、
その手の演出は本作がハシリだとか。
だがこの映画のラストは、単なる
こけおどし以上の苦い余韻を残す。
死してなお消えない深い深い憎悪、
そしてくすぶり続ける自責の念……。

みぞおち辺りにズシリと響く傑作ホラーだ。

<2011/12/4鑑賞> ※2011.12初投稿

コメントする 1件)
共感した! 6件)
浮遊きびなご