劇場公開日 2020年10月9日

「若き日のトム・ヘイデンと出会えるA.ソーキンの社会派エンタメ」シカゴ7裁判 清藤秀人さんの映画レビュー(感想・評価)

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3.5若き日のトム・ヘイデンと出会えるA.ソーキンの社会派エンタメ

2020年10月17日
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1968年にシカゴで行われた民主党大会で暴動を企てた罪に問われた7人の被告が、いかに不公平なやり方で裁かれたか?それを検証する実録ドラマと書くと、重々しいリアル法廷劇を想像するかもしれない。が、さにあらず。脚本と監督を兼任するアーロン・ソーキンはポップな音楽とドラマチックな編集を駆使して、全体像としては、過去に関わった「ア・ヒュー・グッドメン」(92/原作・脚色)や「モリーズ・ゲーム」(17/監督・脚本)、そしてドラマの「ザ・ホワイトハウス」(19~/脚本・製作総指揮)の体で、社会派エンタメとして乗りよく描き上げていく。同じ戦争反対でも手法が異なる7人の間に生じる軋みを、エディ・レッドメインやサーシャ・バロン・コーエン等、色の異なる若手演技派たちの絶妙なアンサンブルで楽しませつつ。同時にまた、法廷で行使される人種差別的暴力がBLM運動で揺れる今のアメリカを連想させて、この作品が今年リリースされたことには少なからず意味はあったと思う。因みに、レッドメインが演じる反戦活動家のトム・ヘイデンは、反戦運動を通して知り合った女優のジェーン・フォンダと1973年に結婚(90年に離婚)。フォンダを介して映画ファンの間でも知られるようになった。「9時から5時まで」(80)のキャンペーンで来日した時のジェーンが、何かにつけて「トム・ヘイデン、トム・ヘイデン」と連呼していたのを思い出した。2016年にヘイデンは他界したが、まさか「シカゴ7」で若き日の彼に出会えるとは!?これも映画の楽しみの一つである。

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清藤秀人
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