天外者(てんがらもん)のレビュー・感想・評価
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惜しい天外者を亡くした。
序盤に三浦春馬さんが見せた殺陣は若手随一だと思いました。
私は時代劇に目がないのですが、彼のように殺陣が上手い若い俳優さんは本当に珍しい。本作は良い意味で派手さがない作品である分、本人の力が問われる。彼が主演の大河や時代劇をもっと観たかったと切に思いました。
我々が失ったものは余りに大きい。彼は稀代の天外者です。
最後の葬儀のシーンは三浦春馬さんが亡くなったあと、次々と明かされる彼の人柄やエピソードにも重なりました。いつか彼のような真っ直ぐであろう人が明るい希望を持って生き、素敵なおじいさんになれることが当たり前になれば良いなと切に願います。
歴史マニアとして、所々思うところはありますが、総じて役者陣は素晴らしかったです。
知らなかった 五代友厚氏
幕末のドラマはよく見ていますが、五代氏は知らなかった。大きく時代が変わる時、英雄が現れるという言葉が有りましたが、幕末は、英雄や天才がたくさんいたのですね。
ただ沢山の資料を詰め込んでいる感じで、展開がめまぐるしく、もう一度見ないと理解出来ないと思いました。
ただ思ったのは、五代友厚氏や英雄と云われる人々は必死に時を生きている。
五代氏の言葉に、俺は生きなければならない!と身も心もズタボロになりながらも、必死に何かを求めて、自分が探している物、自分の生まれてきた役目を探し求めている様な姿を見て強い人だと思った。
三浦春馬さんは大好きな俳優さんでした。
見事に五代友厚氏になりきって演じていました。
なのに、何故、生きる目的を見失ってしまったのか。
やはり最後は寂しい気持ちになりました。
あまり知られていない五代友厚
幕末ものは好きだけど、五代友厚の事は朝ドラを見た程度で詳しくは知りませんでした。
凄い人なのに今まであまり知られて無かったのは、武士から疎まれるような邪魔な存在だった事と、新撰組のような武士道精神の侍たちは映画や小説だと非常に美しくて面白く絵描きやすいのかと思います。
生麦事件でのWikipediaを調べると、薩摩藩から2人捕虜がでた。とありましたが実際は2人の内の1人は五代友厚だったとはこの映画で知りました。
元々は私も三浦春馬さんのファンで初日に観に行きましたが、この映画を観ている間は彼が亡くなった事を忘れてしまうくらいイキイキしています。
そういった俳優のバックグラウンドを取り払って映画を観て、ジメジメした気持ちにならずに映画館を後にしました。俳優の力量がそれだけ高い事だったからだ思います。
欲を言えば、墨絵のシーンが良かっただけに、もう少し夫婦愛を感じるシーンが欲しかった。はる が亡くなった後の五代友厚が変わってしまって、豊子さんが健気で現代人の私からすると居た堪れなかった。
本当は優しいのに不器用な所があるのでそれは上手く演じていたと思います。
しかし功績が大きいので五代友厚のことを映画にするには時間が短過ぎじゃないかと思います。
演出等も昭和や平成初期の雰囲気があって、敢えてああいう作風なのかもしれませんが、日本映画の基本のような演出で、これが賛否両論かなと思います。
冒頭の出だしが私は好きで、追われてる若者と万華鏡の繋ぎが良かった。
低予算の作品かと思いますが、VFXも多用し頑張った作品だろうと思いました。
駆け足感が否めないが演技は必見
歴史に疎いため五代友厚という人物がいて、今の日本の礎を築いた一人を知ることができたという点ではよかった。
ただ、彼がやってきた数々の偉業を描くには尺が短くどうしても駆け足感が否めず、展開が早く感情移入しにくい部分が多々あった。遊女はるとの関係は比較的丁寧に描かれていたが、イギリス留学、どうしてあれほどまでに疎まれているのか?、奥様となる豊子との出会いから結婚に至るまで、彼のやってきた事等、知りたい内容が描ききれずといった感じだった。(予算やスケジュールの関係上、難しかったのか…)
三浦春馬さんをはじめとするキャストの演技はとても素晴らしく、熱量を感じた。特に、イギリス軍に囚われた際の五代の見事な殺陣、はるとの出会い〜切ないシーンには魅せられた。
じっくり掘り下げた内容を大河で見てみたいと思った。
三浦春馬そのもの
改めて素晴らしい俳優だったかを、この映画で示した気がしました。
映画のタイトル、天外者そのものだと感じた。
その表現力、熱量、殺陣のキレどれを取っても、
素晴らしかった。
近代日本の礎を担った、五代友厚。
まさに適役だったと思う。
五代友厚通夜の場面、故人を偲ぶ行列は、そのまま三浦春馬さんへのものに見え、寂しさを覚えた。
三浦春馬さん、安らかに。
圧巻
五代友厚さんと春馬君が重なり、未来を見据える生き方が全く同じで、春馬君の熱量、感動の連続と同時に涙なしでは見れませんでした。すすり泣きの声が何処そこで聞こえ、唯一無二、春馬君ありがとうございました。最後の提灯行列はまさに春馬ファンの姿と思えました。会いたいです。春馬君。
渾身の演技に心が震える! 稀代の天外者が魅せる最期の輝きを見届けろ!!
幕末から明治にかけて活躍した実業家、五代友厚の生涯を描いた伝記映画。
主人公である五代友厚を演じたのは『永遠の0』『コンフィデンスマンJP』シリーズの三浦春馬。
五代友厚と友情を築く土佐の浪人、坂本龍馬を演じたのは『海猿』シリーズや『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の三浦翔平。
五代友厚と心を通わせる遊女、はるを演じたのは『渇き。』『TOO YOUNG TO DIE!』の森川葵。
五代友厚の父、五代秀尭を演じたのは『トリック』シリーズや『マスカレード・ホテル』の生瀬勝久。
30歳という若さでこの世を去った俳優、三浦春馬が遺した最後の主演映画。
この映画を観て、激動の時代を生き抜いた英傑・五代友厚と、平成の世を駆け抜けた名優・三浦春馬の人生がリンクしたかの様に感じたのは自分だけではないはず。
正に一所懸命というべき、最高の演技で現代に五代友厚を蘇らせてくれました!
映画の出来としては決して褒められたものではない。
五代友厚の生涯を2時間にまとめようとした結果、大河ドラマのダイジェストのような作品になってしまっている。
徹底的にナレーションを排し、映画的に演出しようとした意図はわかるが、やっぱり五代と時代がどういう状況にあるのかがわかりづらくなってしまっていた。
オリジナル要素である、遊女はるとの恋愛もリアリティに欠ける。というか、はるがどういう人生を送ったのか全然掴めなかった。
はるというオリジナルキャラクターを出すくらいなら、妻である豊子をもっと掘り下げるべきなのでは。
いつのまに豊子と結婚したの!?と思ったのは自分だけではないはず。
大阪での活躍が、五代友厚というキャラクターにとって一番の盛り上がりになるはずなのに、結局彼が何をしたのかが良く分からなかった。
幕末での描写を削り、明治時代に着目して物語を紡いだ方がスッキリしてわかりやすい物語になっただろうに。
歴史に詳しくないので時代考証とかは出来ないけど、ところどころ違和感がある。
例えば冒頭のシークエンス。藩の命令で長崎に送られているのに、天誅!とか言って殺されそうになるのっておかしくないか?
あの時点での五代友厚は別に倒幕派でも無いわけだし。
とはいえ、革命により新しい世を創り出した五代を単なるヒーローとして描いていない点は好印象。
本作では、明治維新により旧来の制度が崩壊したことで没落した人間がいるという事実が、五代に対し容赦なく突きつけられる。
そのことから目を逸らすことなく、悪人と罵られようが前進を続ける五代友厚の覚悟には胸が熱くなった。
まぁ、なんといっても本作は三浦春馬の映画ですよ!
正直言ってこんなに良い役者だと思っていなかった💦
立居振る舞いが美しく、強い意志を感じさせる目力が素晴らしい。
クライマックスの大演説シーンに心を動かされない人間は居ないだろう。あそこは日本映画史に残る名シーンです!
冒頭の、三浦春馬が全力疾走しながらスクリーンに登場した姿を観ただけで感極まってしまった…😢
5年以上の歳月をかけて進行していたプロジェクトらしいが、制作が頓挫しないで本当に良かった。そして五代友厚を三浦春馬が演じてくれて本当に良かった。
芝居に情熱を燃やした青年の最後の輝き。
この映画は後世まで語り継ぐべき作品である。
※
ラストクレジットで、三浦春馬への追悼文が出た瞬間、会場からは大きな拍手があがった。おそらく全国の映画館で同じ現象が起こっただろう。
素晴らしい役者人生でしたね。
欲を言えば、あと50年くらい彼の演技を観ていたかったです。
拍手は誰に向けたものか
上映後、鳴り止まぬ拍手がどこからともなく。
最近の映画でこういう状況は珍しい。
遺作。そういった状況から、シーンや台詞でどうにも現実とリンクさせてしまう妙な違和感が出てしまった映画だった。
点数や評価というのは、個人の価値観であるが、
自分がこの点数にしたのは、この映画を遺作と誇れるだけの価値があるかとした時に、それは違うのではないかと思った。
その拍手は五代友厚を演じた三浦春馬へ向けたものではなく、確実に三浦春馬自身へ向けたものだったようにしか思えない。
内容はさることながら、2時間弱の中に込められた想いというのは、制作者目線で見ると薄く思えてしょうがない。
日本には「誰もが夢を見れる国になってほしい」そういう願いを込めたものであるだろうが、その言葉だけで、作品として、映画として苦味が無い。
維新の会が絡んでいるということもその一つだ。
キャストは素晴らしい。ただ、キャストを殺しているカットが多い。その上、脚本の流れの速さがさらに役者の良さを殺している。
あと、音楽もそうだ。総集編かのように全てが流れていき、全て"いい感じ"で進むのもそうだ。
グラバーを語り口とするのは、大河ドラマでもあるやり口だが、どこかそれが映画ではない。
グラバーに愛が見出せないからだ。全てを見つめている感がない。
恋愛ものなのか、歴史物なのか、はたまた男のロマン劇なのか。
三浦春馬という人間にこの映画、もとより五代友厚がどう影響したのか、という目線も持ってしまい見てしまうような状況にもなった。これは悲しくも映画を作品として良くはさせないと思う。
最後に三浦春馬自身がオファーしたという妻役の蓮佛美沙子。
彼女自身が可哀想だ。なぜならストーリーが薄すぎる。
表情を持つだけに、"2人目"としては弱すぎるカット割り。
最後の表情へのステップがまったくもって弱い。
悪い意味での大衆映画、邦画の弱さを感じるものであった。
テレビ的だ。
残念。
三浦春馬が素晴らしい
大好きな三浦春馬が、五代友厚を演じる⁉️明治維新の五代をどう描くのか?と期待して観に行きました。
先ずは上映前から販売され、パンフレットも手に入らないことにガッカリし、観る前にどんなところを描いているのか、見処や細かな配役登場人物など予習できない不満から始まった。
序盤、友厚幼少期に地球儀を作ってしまう姿、青年期に万華鏡を直してしまう器用さや、仕組み、特性等この時代にどうやって学んだのか?と思うほどの知識を持っていたこと等描かれ新しい発見にワクワクした。
三浦春馬の所作の美しさ、英語のシーンでは流暢なだけではなく、幕末ではこうであっただろう発音にもこの時代に連れていってもらえる素晴しさがあり、演技の素晴しさが作品にのめり込ませてくれるのに、信念の強さや理想は何処からだったのか?背景は何か?実際どんな活動をしながら理想の世を作るため、どんな人と繋がりを持ちどう動いていったのか?という探求心は満たされることなく、友厚が二人の女性のお陰で…という描かれ方には激しく抵抗を感じた。
最後のシーンで、友厚の死を悼む長蛇の列を描くならば、友厚がどんな風に動き、働きかけ、どんな理想を描いたから大阪の商人の信頼を得られたのかを、ナレーションや女に頼らず描いて欲しかった。
二時間にまとめるには余りある五代友厚がしてきたことの、どこにいるスポットを当てるか?が長期にわたり欲張り過ぎて、教科書通りの事しか描けなかったとしか感じなかった。
三浦春馬の熱き魂よ 永遠に
素晴らしい刀さばきと殺陣、涙を流す姿、特に髷を切り落とした時の眼力、後半の演説の場面が圧巻。仲間と夢を語る場面は本当に楽しそうで、キャスト陣のチームワークの良さを感じた。森川葵さんの演技も素晴らしい。ドラマ「ラストシンデレラ」で義母役だった筒井真理子さんが変わらず優しい微笑みで、一番の理解者の母親役だったのが印象的だった。
最後、暗闇の中に長く続く提灯行列の場面では、なんとも言えない悲しみが湧き上がり涙が止まらなかった。本当に天外者がそこには存在していた。
三浦春馬さん、努力家の貴方は誰よりも美しく、誇り高き人。汚れきった日本には貴方が必要だった。この悲しみは生涯癒えることはない。決して忘れない、三浦春馬という唯一無二の表現者を。
春馬くん、ありがとう
急遽、時間が出来たのでレイトショーで鑑賞。遅い時間にも関わらず、久しぶりに窓口で「席が残り少なくて…」という言葉を聞いたような。みんな春馬くんを観に来てるんだと、とても嬉しい気持ちになりました。
映画はとにかく春馬くんの演技が素晴らしい!殺陣のシーン、薩摩言葉や英語、藍色のハンカチなど春馬くんの五代にかける思いが滲み出ていて、映画では物足りないくらい。大河ドラマで主役を演じてほしかったなと思わせるほどの熱演でした。
−★の理由
音楽の使い方に違和感がありました。
はるとの海でのシーンは、音楽がなくてもとても感動するのに、あえて感情を昂らせるような音楽が流れて…涙が引っ込みました(^-^;)
何故に大阪府知事?
出演自体は良いと思うのですが、春馬くんが熱い演説をするシーンだったのでせめて他の場面にしてほしかったですね。
オリジナルストーリーのため、五代友厚を知りたいと言う方には不完全燃焼で終わる可能性が高い作品だと思います。
春馬くんの演技は、もういないのが本当に惜しまれるほど素敵なのでファンの方はぜひ劇場で堪能してください(^-^)
良かった
普段、時代劇はまったくみることがなく、歴史に疎いんですが、五代さんや登場人物がどれも魅力的で「天外者」を楽しむことができました。三浦春馬さんの熱演がすごい!と事前情報があったのですが、本当にすごかったです。瞳が全てを物語っていて、瞳をみているだけで感情がここまで伝わってくる人もなかなかいないんじゃないでしょうか。西川さんは、どちらかというと歌手のイメージが強い方だったんですが、こんなに演技が出来るのか、と驚きました。お恥ずかしい話、どうして歴史上の有名な人物が、改名をするのか、学生の頃からイマイチわからなかったのですが、やっとわかりました。誰かに疎まれながらも、未来に必ずあるであろう人々の幸せを夢見、そのために行動に出るのは並大抵の精神では出来ない。自分よりも他人を大事にしがちな春馬さんが演じるからこそ、より魅力的に感じる気がします。ブラッディマンディの頃から、好きな俳優さんであったので、もうこの先、新しい作品に出会えないのかと思うと寂しいです。「天外者」という作品を多くの方と本気で作り上げてくださり、ありがとうございました。最後の提灯の灯りは、五代さん、そして春馬さんに向けた多くの人々の感謝の灯りにもみえて思わず泣いてしまいました。
泣いて‥考えて‥模索する映画
映像が素晴らしかったです。
ネタバレになりますがハルを背負って岩壁に立つシーンでは引きの映像が絶景で心惹かれました。
西川貴教さんも歌手として拝見していましたが‥演技も意外とできるなって、個性的な表情で楽しませてもらいました。
森永悠希さんは彼らしい優しさが溢れた演技でした。
三浦翔平さんは役者として幅を広げたのではないでしょうか。
今までの坂本龍馬は格好良い竜馬でしたが翔平さんの竜馬は豪快で人間味ある坂本龍馬でした。
こちらの方がしっくりするような気がします。
三浦春馬さんは前評判通り全身全霊の五代友厚でした。
監督はじめ共演者さん達が言う様にスクリーンの中で三浦春馬ではなく五代友厚として彼は確かに生きていました。
驚いた事に泣くシーンでは声を出す泣き方、偲ぶ泣き方、表情で語る泣き方等場面により使い分けていました。
この作品は他の作品よりエンターテイメント性は低いかもしれませんね。
観て楽しむというより観て考えて模索する作品です。
未来をせおう若い世代や子供達に是非、観て欲しいと思いました。
ただ残念なのは…2時間という枠にはおさまらなかった。
もっと深く掘り下げ観たい場面が多々あり、できれば大河や長崎編、大阪編とシリーズ化で観たかった。
つまりそれ程ストーリーに引き込まれたという事です。
もし可能であるならばカットされ使われなかった映像も足して観てみたいと思いました。
群像劇としてはかなり高い評価ではないでしょうか。
三浦春馬の涙は本物!
天外者今日でもう2回目です。1度目は三浦春馬さんに釘付けでほかの俳優さんに全く目がいかず、春馬さんが何度も涙するのですが、そのどれもが違う泣きの芝居、五代友厚にしか見えなかった。今日は、みんなの光っている芝居が素晴らしく三浦春馬さんはどの俳優といても邪魔をせず、そして主演として立派な大役を果たしています。はるの表情や、仕草、セットなど、小物まで考えられていると細かい所まで見ることが出来ました。とても良かったです。春馬さんが考案した藍染の手ぬぐい色んな場面で出てきていました。そして最後のハットを被った春馬さんが私達に微笑んでいるようでしたが、それとは別の場面でも私達と目が合う場面がありました。なんとも言えず涙が溢れました。本当にいい映画だなと滲みと感じ、最後はみんなで拍手で賞賛しました。拍手が全然恥ずかしいとは思わなかった。三浦春馬さんがまだ29歳での主演の撮影だったとはとても思えないいい作品です。是非あらゆる年齢の方に鑑賞して、感じ方変わると思います。ちなみに私は中学生の子どもと一緒に観ました。
スクリーンで生き続ける
三浦春馬の遺作だが、中盤までは春馬と親交のある三浦翔平の坂本龍馬らが出てきて、よくある荒削りなご都合主義のエンタメ幕末時代劇。五代の特徴が顕著になってくるのはマゲを落として明治になってから。
史実との整合性が分かりにくい事は棚に上げて、春馬の熱演を堪能。蓮佛美沙子が同級生なのは知っていたから、五代の生前最期の姿と通夜の蓮佛の泣きのシーンに泣かされた。映画鑑賞後に蓮佛が三浦春馬のオファーで出演したことを知ったが、三浦はどういう心境だったのだろう。上映前に『ブレイブ−群青戦記−』の予告も流れ、スクリーンで生き続ける。
たとえ命を削ろうとも
もうこの世にはいない人の主演作品というのは
どうしても不思議な気持ちになるものですが整理を付けて観賞
明治維新後に大阪商工会議所を立ち上げ
民生企業の発展から日本を支えた偉人
五代友厚の生涯を描いた作品
感想としては
・まず三浦春馬の熱演に圧倒
・脇の西川貴教らの好演も光っている
・シナリオはかなり端折って駆け足で重みが足りない
・予習がないと登場人物のスキルやしていることが判りづらい
・あまり史実的側面を知ることが出来る映画ではない
・でも三浦春馬の熱意が全部許せる感じになる
という感じで一人の名優によってしっかり輝いた作品に
なっていると思いました
幕末の長崎
日本が変わる気配を感じつつ思いをはせる若者たちの中に
一際目立つ「自惚れ屋」五代友厚は薩摩藩から広く対外的な
視点を得ることを養成されたエリートながら
女性が学問も否定される社会に憤りを感じる熱血漢
尊皇派に狙われつつも同じ境遇の
土佐藩の坂本龍馬
長州藩の伊藤博文
後に三菱財閥を興す岩崎弥太郎
そしてそんな若者たちに注目する英国商人トーマス・グラバー
らと交流し力を付けていきますが突如起こった生麦事件から
薩英戦争に発展する中で五代は捕虜になってしまいますが
そこでも巧みな裏取引で英国軍を引き上げさせる事に成功
しかしもともと攘夷派だったのと捕虜になったのは
生き恥と薩摩に戻れない状況に陥ってしまいます
しかしそこでも頭が良い五代はグラバーの縁もあり
薩摩藩主に英国視察とその視察費用の捻出法まで考えてある
上申書を出しまんまと英国に見聞に出かけていきます
またその過程で五代を助けるために英国人に身請けされた
女郎のはるの行方を探し求める事にもなります
英国での見聞を持ち帰ると志半ばで坂本龍馬は暗殺され
岩崎弥太郎はショックで飲んだくれるなどかつての盟友達はズタズタ
そして相変わらず自分は命を狙われる始末
だが五代はその中でもいよいよどんなに恨まれても振り返らず
将来の日本のために明治維新を断行する決意を固めていきます
明治維新は新政府が倒幕を果たしたわけですが
それにより幕藩体制下で回っていた金融システムは崩壊し
市中の経済はガタガタ
新政府も諸外国にかなり借金して維新を成功させたので
状況的にはそのまま英米に乗っ取られてもなんらおかしくない
状況(というかそれが狙いだったのですから)と日本の夜明け
どころか侵略の大ピンチだったわけです
そこを五代は判っていたので民間企業とりわけ大阪の経済を
復興させるべく商工会議所といったユニオンを形成し
乗っ取られない経済体制を目指したのです
とはいえ改革に邁進する五代には大阪商人からも不満が多く
商工会設立の講演会場は騒然としますが五代の熱意に絆され
大阪は明治時代の礎となる発展を迎えるのを見届けたところで
五代友厚は49歳の短い生涯を閉じることになったのです
嫌われ者と言われた五代ですがその葬儀には4500人の
大阪市民が集まり提灯の列が絶えず続いたところで映画は幕を閉じます
これだけ書いちゃってますけど映画の中ではホント駆け足で
予習無いことにはストーリーを追うのはむつかしいかもしれません
ただただ三浦春馬の熱演や眼力には圧倒されっぱなしで
色んな意味でエモーショナルな体験が出来ると思います
これほどの役者のアクトがもう観られないのは本当に残念ですが
こうしてスクリーンを通していつでも会える仕事を選んだ彼は
ひょっとすると幸せ者だったのかもしれません
三浦春馬の集大成の映画としか言いようがない。
三浦春馬を偲ぶファンにはたまらない作品。そういう人は星5つ間違いなし。三浦春馬が大活躍。英語のシーン然り殺陣のシーン然り、荒削りな若武者から、スマートな政府高官、熱弁振るう財界人と熱演が光る。って言うても今日、公開初日だよ。プログラムパンフレットが売り切れは無いだろう。💢「一人2部まで」って中途半端だよ。「一人1部」だろが。
映画の内容としては、主人公五代友厚と三浦翔平の演じる坂本龍馬、西川貴教の三菱岩崎弥太郎、あと伊藤博文を押さえておけば良く、中学生程度の歴史的素養で理解できる。いいかんじだ。
ただ心なし「死」に関係する場面が多いと感じたのはかんがえすぎ?主人公も早逝だし。三浦春馬感化された?
遊女のくだりはフィクションだろうと思いますが、それと併せ母の死、主人公の死に駆けつけた大阪の人々の行燈、大阪商法?会議所での熱弁という心情的場面と、史実の場面がバランスが悪いのかなぁ。
とにかく五代友厚が霞んで見える程の三浦春馬の集大成!ただ、
薩英戦争で英国船に捕縛された以外、留学したこと。金銀取引に関わったこと。鉱山から繊維、染物まで事業を起こしたことはわかったけど、今一つ決め手で何やった人かよくわからない。しかし、映画という時間の制約ではいたしかたなしだな。でも岩崎弥太郎にあんなアドバイスは史実としてしてないだろう。
【"誰もが夢を持てる国に・・”幕末の日本を列強の侵略から守り、近代日本の礎を築いた稀有な男の姿を描いた作品。身命を賭して守った現代日本の姿を見て、五代はどのように思うのだろうか・・。】
ー 桁外れの知力、才能とそれまでの日本人には乏しかった、先進的な思想で、幕末から明治初期の日本を牽引した、五代才助、後の友厚(三浦春馬)。
旧武士層から憎まれながらも、近代化を推し進めた男の”無私の献身”の姿を、胸が熱くなるシーンを多数、散りばめて描き出した作品。-
■沁みたシーン
1.遊女はる(森川葵:近年のベストアクト作ではないだろうか・・)と五代との、身分を超えた恋。
酔った愚かしき武士に言い放つ言葉。そして、五代に、”遊女でも夢を持ちたい・・。貴方と海を見たい・・”と告げる。
そして、イギリス政府に捕らわれた五代を、自らイギリス商人の妾になることで救う姿。日本で二人が再会した時には、はるは病に侵されており・・。
そして、五代は、はるを背負って、海を見る・・。
2.明治政府の要職に就いた五代が、敵対する、大阪商人たちを前にして、自らの熱き思いを血を吐きながら、語るシーン。 ”100年後の日本を見ている!”
- このシーンの多くの大阪商人を前にして、一歩も引かない、五代を演じる、三浦さんの真っすぐな目。信念を貫こうとする姿が素晴しい・・。-
3.五代が49歳という若さで逝去し、通夜に誰も来ないシーン。
妻となった旧武家の豊子(蓮仏美沙子)と子供達が棺を前にして、”誰も来ない・・”と呟いていると、現れた伊藤博文(森永悠希)が、五代が且つて使っていた剣を携えて現れ・・、その後に4500人もの弔辞客が灯す提灯の長い列・・。
- ここは、可なり沁みた。五代友厚の強い意志そして、遺志は、人々に伝わっていたのだ・・。-
◆少し、残念だったところ
1.ストーリー展開が早いのは仕方ないとはいえ、粗い部分が目立つ。推測と、過去に学んだ記憶を総動員して鑑賞する・・。
2.キャスティング
特に名は記さないが、うーん・・、と言う方と、見かけと実年齢に違和感を感じてしまった。
- メーキャップに、コスト、時間的制約があったのだろうと推察・・。-
<幕末から明治への激動の変革期を正面から描いた作品。
多少の瑕疵が気になるが、三浦春馬さんはじめ、多数の名優の熱演が支えている作品である。>
■蛇足
・今春、三浦春馬さんが全国の”モノづくりの現場”を訪れた姿を記載した「日本製」が発刊された事は、知っている方も多いであろう。
彼が、47都道府県を4年掛けて訪問し、各土地の産業・文化・伝統に触れ、実直な言葉を呟いた内容をまとめた本である。
有難い事に、私が働く会社も何度か取り上げて頂いている・・。
三浦さんの真摯な姿勢で、各土地の産業・文化・伝統と向き合う姿が印象的で、彼の旺盛な知的好奇心が詰まった本である。
三浦さんが演じる五代友厚の姿が、どうしても、三浦さんご自身の姿と被ってしまい、
鑑賞中、何度となく涙が出て来てしまった・・。
やっぱり三浦春馬ですね。
最後の主演映画ということですが、それを意識せずに鑑賞しようと思いました。
五代友厚と三浦春馬が一体化されて、今まで色んなドラマ、映画、舞台で見たことのない三浦春馬がいます。
二時間で五代友厚の人生をどこまで追えるか、興味がありましたが、脇を固めるキャストも素晴らしく見応えのある作品になっています。
五代友厚が夢みた日本に今現在なっているかどうかは分かりませんが、三浦春馬が描いた五代友厚は当時の日本を夢へと導く大きな存在だったことが映画では素晴らしい描き方でした。ラストの葬儀のシーンは何故か涙が溢れましたね。
素晴らしい作品です。
全59件中、41~59件目を表示