「五代さんの信念が春馬さんに重なる」天外者(てんがらもん) あんこさんの映画レビュー(感想・評価)
五代さんの信念が春馬さんに重なる
五代友厚の功績を知りたい人には、確かに物足りないと感じてしまうかもしれません。でも、監督が描きたかったのは、五代友厚が何をしたかよりも、何のために、どんな志を持って生きたかだと思います。そして、同じように未来の日本のために生きた同世代の若者たちとの友情と恋物語だと。私も初めて見た時は、正直予想していた内容と少し違ったなと感じましたが、前記のように思ったら2回目はスッと物語に入っていけました。
それに、丁寧に見ていると、五代さんの功績を本人以外の人物がセリフでかなり説明しているのですよね。でもやっぱり、三浦春馬さんの渾身の演技によって、五代さんの生きざまや志が、胸の奥まで響いてきました。というか、その利他主義と義を重んじる信念は、春馬さんそのものだなと思いました。
たまたま先日の大河ドラマで、ディーン・フジオカさんが演じた五代友厚が、「金も名誉も要らない。大切なのは目的だ」というあの名言を渋沢栄一に語っているのを見て、春馬さんの熱い演説シーンが蘇り、涙が出てしまいました。本当に、あの魂の熱弁は素晴らしかったです。あのシーンだけでも、見る価値があると思います。
もし、1回見て映画の良さがよく分からなかったという人は、ぜひ違う目線で、2回目を見てみてください。
コメントする