劇場公開日 2020年12月11日

「遺作になっちゃいましたが…」天外者(てんがらもん) 蒼さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5遺作になっちゃいましたが…

2021年1月11日
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まず三浦春馬さんの潑剌とした熱いお芝居は流石だなと思いました。メディアを通しての姿しか知りませんが、お芝居にとても真摯に向き合う方なんだろうなぁという印象を個人的に持っており、今回も素敵なお芝居をされています。

ただ作品全体としては少々残念なクオリティーかなという印象です。
一言で言ってしまうとBSのスペシャルドラマかなという感じです。CGももう少し頑張ってほしかった。
題材はとても良い作品だと思いますが、映画1本分の尺に収めるのは少し無理があったかな、と思います。
どうしても駆け足になる、端折らなければならない箇所が出てきますし、心理描写や展開が少し軽い印象になってしまっています。
あとちょいちょい昭和の時代劇みたいな演出が出てくるんですが、あれは、まぁ、田中光敏監督の意図したものなんでしょうかね。

あとキャスト面も違和感が拭えず。
三浦翔平の龍馬は、何というか素直すぎるような気がします。龍馬という人物の役作りの方向性としては間違ってないんですが、もっと荒々しく豪快さが欲しい。人間臭さが物足らないように思いました。
はる役の森川葵は、うん、まだまだ演技の勉強中って感じでしょうか…。

西川貴教さんは個人的に大好きなので正当な評価は出来ませんw
お芝居はとても頑張っていましたし、随所に西川貴教みが出ていて個人的には良かったですw
あとヘムヘムも面白かったですw

吉村知事、要らないです。

最後に音楽も違和感ありです。
単純に合ってないのと使い所ですかね。

何ですかね、色々と大人の事情が絡んじゃったんでしょうかね…。

色々と書きましたが、遺作だからどうとか、お世辞抜きで三浦春馬さんは素敵なお芝居をされています。
この人を観る為だけと割り切るなら劇場まで足を運ぶのもありです。

蒼