劇場公開日 2020年12月11日

「髷を切ったときの春馬が最高にカッコ良かった」天外者(てんがらもん) 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5髷を切ったときの春馬が最高にカッコ良かった

2021年1月1日
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鑑賞方法:映画館

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2021年映画館鑑賞1作品目
1月1日イオンシネマ石巻
去年観る予定が寒波もあり今年にずれ込んだ
年末は午前8時30分からの一本だけと悪意を感じた
抗議があったのか今年からお昼と午後の2本と休日でも比較的観やすい時間帯になった

原作の歴史小説は未読

主人公は非凡だが話は平凡な幕末明治初頭あるある時代劇になってしまった
遊女が独学で字を勉強し「夢を見たって良いじゃないか」と凄む場面も何度も見たようなありふれた景色だ
小松江里子はスランプなのか
しかし通常の映画の尺では仕方があるまい
五代友厚という人物をおおまかに知っただけでも収穫だ
享年49といえば自分の歳とそれほど離れていない
なのに今まで五代友厚という人物を全く知らなかったとは日本人として恥ずかしい限り
坂本龍馬伊藤博文岩崎弥太郎は知っているのに
『朝が来た』をしっかり観ておけば良かった

映画では掘り下げ方が足りない
詰め込みすぎて味が薄い
次から次へと矢継ぎ早に話が進む
やっつけでやっているのか丁寧さが足りない
いくら幕末明治がとても刺激的で変革の嵐とはいえ
インディーズとかで鹿児島や大阪からかき集めたど素人だけでやっていたら酷い有様になっていた
ちゃんとした役者たちのおかげで観れるものになった

この作品に不満を持つ人の中には東京のテレビ局関係者もいるだろう
ぜひ五代友厚を主人公にドラマをつくってほしい
連ドラでじっくりと五代友厚を味わいたい
個人的にはTBSの日曜ドラマあたりが良い
大河ドラマは戦国時代のイメージが強い

「俺にまかせろ!俺についてこい!」
国のリーダーもこのくらい言えたら良いけどまず無理だろう
左翼がそういう日本人を育ててこなかったのだから
いざとなったら手のひら返しで良きヒーローとかちゃんちゃら笑っちゃうよ

エンドクレジットも平凡でつまらないので途中退席する人もいるだろう
ちょっと待ってほしい
エンドクレジットのあとにメイキングがある

ありがとう
三浦春馬

野川新栄