「レクイエム(鎮魂歌)」天外者(てんがらもん) ソルトさんの映画レビュー(感想・評価)
レクイエム(鎮魂歌)
そうか 君はもういないのか・・・
そんな気持ちで全編観ていた。
イギリス留学までの歴史のうねりの中の、五代はその中で翻弄されつつも、生き生きとした青春の
中にあったことを、三浦君はよく演じていた。
なかでも薩摩藩の他の武士が自宅へ押しかけ、刃物沙汰になるところで、武士の魂のまげを自ら切ったところと、遊女のはるを断崖までおぶって亡くした時の号泣シーンはすばらしかった。表情がまるで五代が乗り移ったかのようで!(思わず涙しました)
薩摩ではぼっけもんと言う方が多いと思われる、天外者という言葉。五代さんがというより、三浦春馬という役者がそこかしこに息づいているような素晴らしいネーミングで。
惜しむらくは五代さんの後半生は大阪商工会議所の創設者として、苦難の道であったと思われるのだが、前半に力を入れたあまり、その先が舌足らずで終わってしまい、最後の大阪を埋め尽くす提灯の灯りがいま一つ盛り上がらないのだ。
しかし映画としては中途半端でも、君の見せた役者魂はこれからの次代の役者さん達に受け継がれていくと思う。どうもご苦労様。ありがとうございました。
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