「【100年後の未来】」天外者(てんがらもん) ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【100年後の未来】
100年後の日本の未来を考えたことがあるだろうか。
テクノロジーや利便性の向上について語っても、社会のありようや、差別や貧困が無くなるようにと考えたりしたことはあるだろうか。
五代は、100年後の日本の未来、そして、そのありようを語ったが、僕達は、本当は、100年後の世界の未来やありようを語らなくてはならないのではないかと思う。
前に、台湾のオードリー・タンと、筑波大学の落合陽一のウェブ対談の番組を見たことがあって、持続可能性を中心に考えると、GDPで経済を語ることの意味が無くなる時代が間もなくやってくるというようなことを言っていた。
五代友厚は、外国の搾取から日本を守り、発展する道を模索したが、これからの日本はどうあるべきだろうか。
近年、ポピュリズムや、レイシズム、ナショナリズムが台頭してしまったという側面はあるにしても、一方では、こうした価値観によらない考え方が、紹介したような知識人から生まれていることも確かだ。
21世紀の資本のトマ・ピケティ、国際政治学者のイアン・ブレマー、フランスの思想家ジャック・アタリや、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリなどもそうだ。
五代友厚のように、さまざまな攻撃や、妨害、困難があっても、たとえ、自分が見ることが出来なくても、100年後の未来の日本を考えたように、皆が100年後の未来の世界を語れるような世の中であって欲しいと思う。
AIが重要とテクノロジー的な側面を強調する有名な経営者もいるが、彼が、世界のありようについて、或いは、環境破壊について語ったのを聞いたことはない。
テクノロジーに事後的に追随するのが人間の行動であっていいはずはないのだ。
商業主義の片棒を担いでるだけではなく、今、人間のヴィジョンが試されているのだと思う。
五代友厚や坂本龍馬が今生きていたら、どんな行動を取るだろうか。
そんなことを考えたくなる作品だった。
三浦春馬さんに合掌。
NHKの「太陽の子」も良かった。
本当に好きな男優さんの一人でした。
今晩は
まずは、寛容なお言葉、ありがとうございます。
仰り通り、唐鳳さんのような、現在の高校→大学→大学院進学システムを必要としない天才(トマ・ピケティも・・:映画、面白かったですね)のような、テクノロジーよりも一歩前を行く人材が世界を牽引する時代になってきている気がします。
では、又。