「ハイかイイエならイイエ」きまじめ楽隊のぼんやり戦争 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
ハイかイイエならイイエ
架空の年代架空の地域、本人達すら意図も目的も判らないけれど、川の対岸の町と戦争をしている町のお話。
生まれる前から毎日毎日何か判らない対岸の驚異に対抗すべく、朝9時から夕方5時まで、河原に集う兵士達が散発的に対岸へ発砲する戦争。
そんな町の兵士であった主人公が楽隊に配属された頃から町に変化が訪れる展開。
のらりくらりとしたテンポにすっとぼけたやり取りで進行していくけれど、キャラによって空気感が徹底されていなかったり、それでいて代わり映えのしないやり取りの繰り返し、と単調な感じ。
畳み掛ける訳でも、忘れかけた頃に来る訳でも無く、淡々と小エビが並べたてられた天丼なんて大して美味しくないし魅力的じゃあございません。
みえないものや噂への過剰な恐怖とか、不寛容な世の中や弱い者イジメ等々への風刺的意味合いは感じとれるけれど、コミカルさもシニカルさも物足りず。
塩気も毒気も薄味過ぎて正にぼんやりだった。
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