「静かな流れで」この世界に残されて りかさんの映画レビュー(感想・評価)
静かな流れで
最後のシーンのアルドの表情の真意がはっきりわからず2回観た。
アルドとクララはとても相性が良かった。
男女のでもない親子のでもない、
人と人としての相性が時が過ぎるほどに
上手く深く噛み合っていた。
しかし、共産主義の動きに誤解され何をされるかわからない状況下では、離れるしか道は無かった。
お互い違うパートナーと暮らすしかなかった。
そこにスターリン亡き共産主義の予測される崩壊の兆し。
悔やむに悔やまれない、取り返しつかない、
アルドの苦悩の表情。
せっかくこの世に残されてしまった二人が、
元の家族に匹敵するぐらい馴染んで幸せに
暮らしていける道もあっただろうに、
先の事は予想できない故、
諦めてしまったアルドの後悔がひしひしと
伝わり、しかし、皆の前では笑顔。
また残された者同士での新たな家族がある。
『どうかした?』
『いいや』
『うそ付いた?』
『いつもさ』
そう答えるアルドの顔は泣いているようで、隠すように唇でスマイルします。
この『いつもさ』と答えるアルドは何故?バスルームに行ったのか?
僕はこの二人の気持ちの様な気がしました。勿論、恋愛なんかではありません。
日本で言えば、娘を送り出す父親の気持ちだと思いますが、それよりも恋愛に近い気持ちがあるのではと、思っています。
そうでなければ『いつもさ』と言うセリフは無いと思いました。
混迷を極める様な事を申し上げてすみませんでした。
彼女のヘアースタイルや顔が段々と垢抜けて、ラスト場面で、ベージュのベレー帽を被って、バスの外を眺める姿は一人の大人の女性だと思いました。
いゃ、良い感性していらっしやいます。この映画もだいぶ前に見て、図書館の前にポスターまで貼ったのですが、誰も見に行ってくれませんでした。それは兎も角、
『バビロン』はマーゴット・ロビーを見る為に行きました。マーゴット・ロビーが可愛そうで可愛そうで。顔も心も大好きな女優さんなのに大変に残念です。一生懸命演技されています。諦めずに見てみるのも一興だと思います。但し、ブラッド・ピットはあまり存在感はありません。では。