「傷ついた者同士がより添い、より良き未来を探す姿がゆるやかに描かれます。この世界の片隅 in ハンガリーの物語。」この世界に残されて もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
傷ついた者同士がより添い、より良き未来を探す姿がゆるやかに描かれます。この世界の片隅 in ハンガリーの物語。
ユダヤ人がテーマのハンガリー映画。これは
たぶん観た記憶がないな~と思い鑑賞。
アルド。42才。ユダヤ人迫害で家族を失った男性医師。
クララ。16才。同じく両親と妹を失い大叔母と暮らす女性。
二人の出会いは、医師と患者。
アルドに感じた孤独の匂い。それが
自分と同じ匂いだと、共感が深まっていくクララ。
二人の関係を、最初は危ぶむ大叔母。
自分では埋められない父親の役割をアルドに託す。
アルドもまた、自分が役に立てるのならばと
共同の保護者役を引き受ける。
そして
年齢差を超えた愛憎劇の始まりか …と思いきや
そのような展開とはなりませんでした。 残念。 あ、いや…(汗)
◇
仮初めの家族から始まり
クララもアルドも、互いに人生のパートナーを見つけます。
そして、それぞれの相手を含めた家族の輪が、
次第に大きくなっていく。
そのステップをゆるやかに描いた物語です。
観終わって、どこかすっきりとした気分になれたかも
そんな気分になるお話でした。
◇
ハンガリー
名前は知っているけれど、 「どんな国?」 となると
実はあんまり知っておりません。
この作品の時代が1948年ということは
第二次世界大戦後。
ナチスによる支配の後に自由な国になったかというと
どうやらそういう訳でもなく、
次にハンガリーを支配したのがソビエト。 う~む
一難去ってまた一難…。 なのでしょうね
この国の歴史をもっと知ってから
この作品を観ると、理解がもっと深くなる
そんな気がしました。
あ、ハンガリーといえば
「ハンガリー舞曲」
この曲は聞いたことあるかも。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
共感ありがとうございます。
実は風邪をひいてしまい、ジョン・レノン以降10日も映画館に行けないので、今日は昔のメモ(日記)で2021年観賞作品のレビューをあげました。日記に書き込んでいたので数行しか書いてないものもあり、全作品は上げられません。夏風邪は駄目ですね。風邪をひかないようにご自愛ください。では。
もりのいぶきさん
コメントへの返信有難うございます。
ふんわりとやわらかな文章、素敵ですね。
アビゲール・セーケ、開き始めた蕾のような可憐さでした。優しい余韻が残る作品、いいですよね。