「幸せになる権利」パリのどこかで、あなたと Kikiさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せになる権利
しばらく行けそうにない情勢の中、フランスの風景が恋しくなって視聴。
「生存者の罪悪感」や、家族だからこそ近すぎて解決困難な問題、トラウマ、他人のアドバイス通りに生きる難しさ。扱うものの重さに反して、見せる過程は時に面白く時に切なく、軽やかに描かれていました。
主人公の二人の出会い方が、「ただの恋愛映画」に見せないことに効果を発揮していました。
フランスの哲学者アランが遺した「楽観は意志」という言葉がありますが、「あなたには幸せになる権利がある」とのカウンセラーの言葉がメインテーマにあると受けとりました。
意志を持ち選ぶためには、整理し、直面し、解釈の選択肢を増やして行動を変える必要があるけれど、それは個々のスピードで良い。そうした向き合う勇気の先に未来があると示してくれる、あたたかな映画。
ところであの仔猫、演技?が可愛すぎて…!
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