「正義が人を狂わす」由宇子の天秤 ぴくにっくさんの映画レビュー(感想・評価)
正義が人を狂わす
マスコミ報道によって人生が狂った家族と、それに携わる由宇子の正義が描かれる…
ラストは想像にお任せのパターンって事は、マスコミ報道の渦中に曝されるって事か…辛い映画だ
「正義中毒」って言葉を思い出す
確かに正義は大事だけれど貫く事で一生、辛い過去を背負う事も覚悟しなきゃいけない…
疑問に思ってるのは、妹さんは兄の強行動画をいつ手に入れたんだろう…
その前にその動画は誰が撮ったんだろう(本人の性癖?)
しかしながら、この場面の妹さんの勇気に由宇子も同調しラストで告白する
由宇子の正義は、カンニングを塾長の父親が生徒の前で晒した事から確立したのかな
そして気になるのは「人参をぶら下げられた馬」…ご褒美は成果でしかないこと
そして、気になる事を必ず動画にしインタビューする癖も、シロクロハッキリ付けたい正義感なのかな
一生、胸に秘め自分を騙して生きていくのは、暴露して世間から叩かれるよりも罪悪感として辛いのかも知れません
家族という括りで犯罪者と同じ仕打ちを受けるという世間の常識が変わる日を願います…少なくとも兄弟姉妹に責任はないです
ましてや勤務先やご近所さん…波紋は拡がり収縮の付かない正義中毒。
シロクロハッキリ付ける正義感より、グレーな方が生きやすいし「知らぬが仏」って言葉もあり(ラストの告白は自己満でしかない、相手にとっては憎悪を産み苦しむだけだ)
初めまして。
”正義中毒”と言う言葉。
言いえて妙ですね。
もし可能であれば、𠮷田恵輔監督の「空白」という映画をご覧になると、”正義中毒”思想に嵌っている、”善人”に出会えると思います。
私は、自分のレビューでは”お勧め”と言う言葉は極力使いませんが(暗喩で使う事あり)、レビューを拝読し、ふと思った次第です。では。