劇場公開日 2020年11月27日

MORTAL モータルのレビュー・感想・評価

全12件を表示

3.0地に堕ちたマイティー・ソー

2023年8月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

北欧の神話に登場する雷神『トール』をモチーフにした、SFミステリー。望んでいたわけではないのに、この『トール』の力を授かったばかりに、軍隊やアメリカ政府から狙われる羽目になる男の悲哀な物語。一見、美しい北欧のフィヨルドの街が舞台。しかし、その大自然の中の寒々とした風景が、佇む男の孤立感に浸透していく。 ネットで『トール』を検索すると、『マイティー・ソー』にそっくりなフォルムでビックリ。デカいハンマーを手にして雷を操る様は、正に、『マイティー・ソー』。これは推測だが、『ソー』のモデルは『トール』ではなかったのだろうか…。 物語は、『トール』の雷の力を制御できない男・エリックが、絡まれた若者を殺してしまい、逮捕されるシーンから始まる。エリックをアメリカ政府に引き渡す前に、その男のカウンセリングをする為に、訪れたクリスティーンは、エリックの境遇に同情し、2人して逃亡を謀る。アメリカ政府は、エリックの力を世界情的な危機を招くモノとして、彼の暗殺を指示する。一方エレックは、自分の育った農場を目指し、そこで、彼が『トール』の力を継ぐ者としての秘密を知ったのだが、と同時に、悲しい運命が2人を待っていた。 SFとは言っても、VFXもコテコテの雷シーンと火傷のみで、ハリウッド作品の様な迫力や緊迫感は伝わらなかった。ノルウェーの映画は、あまり鑑賞したことはないが、単なるSFミステリーの内容だけではなく、そこにエリックとクリスティーンのラブ・ストーリーも加味して描くことで、衝撃的なラストシーンを印象付ける。そして、何よりフィヨルドの北欧風景が背景となって、地球規模の美しさが際立つ作品だ。 主役のエリックを演じたナット・ウルフは、アメリカ生まれのなかなかイケメンの俳優。アメリカ映画にも何本か出演しており、シンガー・ソング・ライターとしても活躍している。

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bunmei21

3.5ノルウェーの救急は113

2023年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 MORTALとは人間の意味であるという前置き。そうなんだ・・・  エリックが起こした事件や数々の奇跡によって、ネット上でも彼が雷神トールではないかと話題を呼ぶ。彼が善人であると信じたクリスティーヌと、次第に二人を助けるようになる警察官ヘンリク。アメリカ政府はエリックの引き渡しを要求して強制送還させようとするが、ヘリコプターが突然の雷雲と稲妻によって墜落。  雷神トールとは、MCUでもお馴染みのマイティー・ソーの北欧読み。ラグナロクやアスガルドという言葉も飛び交うし、エリックがハンマーを持つところでマーベルファンなら「おおー!」ってなること間違いなし。過去における火災現場についても調査を始め、やがてエリックが本当にトールの末裔ではないかと信じるクリスティーヌとヘンリク。そして悲劇が彼らを襲う・・・  面白い!人間にとっては邪悪な存在になるかもしれないと疑心暗鬼を生じるアメリカ政府だが、やはり兵器利用できるだろうとか即刻抹殺しようとか、人間の心の醜さも見え隠れする。そこで意味を成してくるのが「MORTAL」の意味。かつて習った意味は「死すべき運命にあるもの」すなわち「神ではない、人間」とかだった気がします。反対語はIMMORTAL=GOD。ここでは、エリックがImmortalであり、彼を攻撃する軍や一般庶民がMortal。終盤の展開では人間の愚かさをも考えさせtくれた。  突然のエンディングは呆気にとられてしまい、若干評価は落ちたが、この世界観は最高。北欧神話の映画はどんどん増えてほしい。

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kossy

3.5アスガルドというワードにニヤリ

2022年2月16日
Androidアプリから投稿

「マイティ・ソー」でお馴染みの雷神トール。「アベンジャーズ」では主要なキャラクターとして、その圧倒的なパワーを発揮する正義の味方。本作は目に眼帯をした黒人に話しかけられることもなく、星条旗の盾を持つキャプテンとも関わることなく、雷神トールの力を授かってしまった青年に降りかかる恐怖を描く。ハリウッドスケールで神の力を手に入れた男が、世界征服を目論むヴィランと死闘を繰り広げるものでは全く無い。恐るべき神々の力にひれ伏すしかないその恐怖を描いているのである。ただ、中盤で北欧神話の物語を読むシーンで、「アスガルド」「ラグナロク」というMCUのファンであればニヤリとするセリフが登場する。ここ最近北欧神話にやたらと興味が湧くのだが本当に興味をそそられる内容であった。ノルウェーのフィヨルドの美しさに見とれつつ、意外にも優しい地元の軍関係者等を含め、周囲を取り巻く人間模様にも注目したい。異質なそのパワーを持つ主人公に対し、あれよあれよと協力し、目的の場所まで車で運んでくれたりもする。そして、彼の命を狙う米国関係者たち。全体的にスローテンポで、本当に命を狙っているのかと思う程何もしてこない米国側の描写には少々笑った。米国側は米国側で様々なしがらみや葛藤があり、それぞれの主要な人物にはしっかりとスポットライトが当たるように描かれていた。派手なアクション等は無いものの、世界規模なスケールになりそうな予感を含めて終わるラストは好感触。だが下手に続編を作らないほうが良さそうだが、この手の世界観の物語は今後も増えてほしい。

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Mina

3.5ノルウェー伝説

2021年11月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

理屈抜きで楽しめました。続編があってもいいと思いました。面白かったです。

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tuna

4.0北欧神話

2021年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ノルウェーに不思議なアメリカ青年が現れる。 嵐を呼び、雷を招き、触れたものを燃やしてしまう、という恐ろしさだ。 本人も戸惑っており、コントロールできずに苦しんでいた。 マイティ・ソーの元ネタだが、語り口が絶妙で見入ってしまう。

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いやよセブン

3.0フィヨルド

2021年4月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

美しいフィヨルドが続く北欧の風景 水曜どうでしょうという番組で見たことがあります 延々と続く風景に大泉洋さんは壊れてしまい自分の足をひたすら叩いていましたね 唐突に何の説明もなくただいきなり物語は始まりずいぶんと乱暴に私たちをぐいぐい引き摺り込む作品だな〜 しかしどうやら悪い奴では無さそうだが そんな感じで始まったこの映画 気がつけば意外と面白く見入ってしまいました もしも、自分にこんな力が突然身に付いたら⁉︎ 映画『オー!ゴッド』では、神からの啓示を受けた現代のモーセの話でしたがこっちは自らが神のようになってしまってる やるせない気持ちがノルウェーの空と同じでどんよりと沈んでいるのが心に残ります

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カルヴェロ

2.0神様誕生

2021年3月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

しかも雷神トールが復活するお話。 しかし神様って何が出来るの?である。 雷でビリビリだけなの? 停電時に電気ショックの真似ごとするだけなの? 天候を悪くするだけ…なの? 冒頭から野暮ったい髭のエリックにウザ絡みするガキが死んだシーンから、ゆっくり…かなりゆっくりのテンポでエリックの超常的な能力が見えていく。 ただ、心理学者であるクリスティーンがエリックに惹かれるのも説得力を感じない。あれだけの超常現象を引き起こす人物に心理学者が何を出来るのだろうと思うからだ。 電気系統を破壊し、ヘリコプターを墜落させたり、水をコントロールしたり…最早心理学の出番ではない。 ラストはあれでも仕方ないとは言え、人知を越えた者、物を扱うと言うのは慎重な判断が必要なのだと思う。 扱いきれないものはそう言うものだ

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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

3.0神話は忠実に描かれるほど面白い。

2021年1月16日
PCから投稿

北欧神話最強の雷神トールが題材。 マーベルならマイティ・ソー。 静寂な作品ながら、後半からの怒れる神の破壊力に圧倒される。 そして、神が宿った主人公もまた自身の力にかなわず炎で身を焦がす。 神話は忠実に描かれるほど面白い。 続編が楽しみ(あればの話)。

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miharyi

4.0神話のような壮大な映画

2020年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 超常現象は、その存否に関する議論はさておき、ファンタジーやホラーには欠かせない要素である。それ以上に、日常的に欠かせない要素かもしれない。というのも、我々は得てして実現しないことを考えがちであり、妄想と言っていいその想像は、超常現象に近いものがある。  約束の時間に間に合わなくなると、瞬間移動できたらとか空を飛べたらとか思うし、お金に困ると、競馬の予想が100%的中したらとか、財布の中にどれだけ使っても常に百万円はいっていたらとか考える。漫才のネタになりそうな話だが、こういった妄想も超常現象のひとつである。  そう考えると、超常現象は我々の日常を愉快にしてくれているひとつの要素かもしれない。トロイの木馬の時代から、人はもっと速く移動できたり剣の一振りで何百人も殺せたりしないかと考えていたと思う。超常現象を妄想することで、その後の歴史では速く走れる車や強力な攻撃力を持つ戦車を生み出してきたのだ。いいことかどうかは分からないが、進歩は進歩である。  さて本作品の超常現象は北欧のトール民話と結びつけて、なかなかにリアルである。雷のCGは迫力があった。マーベルの「マイティ・ソー」とは世界観において月とスッポンの開きがあると思う。作用反作用なのか、超常現象を起こす度に主人公エリックの身体が傷ついていくところがそれである。受け継いだ力は強大だが、当人は普通の人間に過ぎない。だから耐えられずに身体が傷つけられてしまう。映画の序盤で、因縁をつけてきた青年を殺してしまうのは、その父親の復讐シーンに繋がって、エリックがあるいは銃で撃たれても死なない身体の持ち主なのか、あるいは既に身体は死んでいて痛みを感じないのかのいずれかであることを暗示する。  現在の世界に奇跡を起こす人間が出現したら世界の精神性はどうなるのか。それも並の奇跡ではない。神の怒りと表現したくなるような、広範囲に亘る破壊なのだ。アメリカ政府のエージェントと思われる女性は、エリックを危険な存在と看做して排除を企てる。神を信じる宗教、主にキリスト教とイスラム教だが、その信徒たちは、新たに現れた神のような存在を目の当たりにして混乱に陥るだろうというのが彼女の論理である。しかし本当にそうだろうか。  大江健三郎の小説「同時代ゲーム」に登場する「壊す人」は村の創建者であり、死と再生を繰り返す。本作品のエリックも「壊す人」と同様に、腐敗して行き詰まった共同体を破壊するために再生した「神」のひとりだと考えれば、トール民話との整合性も取れる。そしてそういう強大な力を持つ「個人」が現れば、キリスト教とはそれをイエスの再来と看做すだろうし、イスラム教徒はムハンマドの再来と看做すだろう。従って世界は多分混乱しない。  エリックは暴力に対するアンチテーゼでありながら、その強大な力を使って人を殺してしまう。それは創造と破壊が一体化した神話の世界の価値観のようで、矛盾をそのまま現実として受け入れるところに、エリックの存在が意味を成す。世界を作り直すために、ノアと彼が方舟に乗せた生き物以外をすべて洪水によって死滅させた、旧約聖書の神のようである。  アンドレ・ウーブレダル監督は前作のホラー映画「スケアリーストーリーズ怖い本」でも凡百のホラー映画とは一線を画していると高く評価したが、本作品は更にスケールを増していて、北欧の一地方の民話を題材に、共同体とは何か、人類とは何かというテーマを投げかけているように感じた。神話のような壮大な映画である。  力を制御できない現世のエリックが、前世のエリックから力を制御できる道具を受け継いだとしたらどうなるのか。物語は続いていく。

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耶馬英彦

3.5のむコレ にて先週みた『モータル』  「ジェーン・ドウの解剖...

2020年12月3日
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鑑賞方法:映画館

のむコレ にて先週みた『モータル』  「ジェーン・ドウの解剖」のアンドレ・ウーヴレダル監督の作品なので楽しみにしていた作品。 朝1の回の鑑賞だったので目の覚めるような内容だったらいいなと思っていたら.... MCUずきな自分にとっては目も冴えこちらも覚醒するようなワクワクする内容でしたぁ!!  序盤はどんな方向になるのかわからずでしたけど、中盤あたりから描写も展開も面白さが少しずつ加速して後半はわくわく状態 ストーリーの展開やプロットの目新しさは薄めですけど、北欧のうす暗さ+大自然の美しさの中での超常的な描写の映し方が新鮮でかなり好み。 主人公がアメリカ人(アメリカ国籍だったかな?)という設定なのも、対立軸がすんなりと出てくる何ともうまく出来た脚本。 ほっこりするシーンも げっ!!となるシーンもしっかり描いていて えっ!どうなっちゃうの?? な楽しくワクワクな104分間でした~  今年公開された 「スケアリーストーリーズ 怖い本」も アンドレ監督でした😲

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とみまる

3.5ソー大活躍!

2020年11月28日
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20111.ジェーン・ドウの解剖では見事なホラー描写のアンドレイ・ウーブレダル監督。細かい背景や恋愛感情の機微を削ぎ落とし、雷神復活に焦点を絞る。こじんまりまとめず、風呂敷を広げた展開は納得のラスト

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movie

2.0嵐を呼ぶ男。マジで。

2020年11月28日
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悲しい

単純

幸せ

北欧神話の雷神トールの力を授かってしまった悲しい男の話。 ある日突然力が宿り、感情をコントロール出来なくなり昂ぶると嵐を起こしたり発火したり、体中火傷だらけのノルウェー系アメリカ人の主人公。 その能力は制御不能の悲しきX-MEN。 マイティー・ソーもトールがモデルだっけね。 自身の力を恐れ人と接しない様にしていたが、しつこくアヤをつけて来た少年が、彼に触って死んでしまったことから、警察に捕まって…。 真相を調べる心理学者の女性に心を開き、理解者が増える中、責められ追い詰められ、少しだけ能力で活躍して、そしてこの能力はいったい何なのかと迫っていく。 話自体は悪くないけれど、恐ろしくテンポが悪いし、安っぽい恋愛感情や単純な展開にイマイチ盛り上がらず。 恐ろしさも悲しさもやるせなさも開放感も、何だか全てが足りなかった。

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Bacchus