劇場公開日 2020年12月11日

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ハッピー・オールド・イヤーのレビュー・感想・評価

全70件中、41~60件目を表示

4.5【"君が捨てたモノの中に大切なモノは本当に無いのかい?" 若き女性が、軽い気持ちで始めた断捨離をする過程で、様々な経験をし、イロイロな事を学ぶ姿を描いた作品。】

2020年12月28日
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悲しい

知的

幸せ

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NOBU

4.0たまたま時間が空いたので直感で選んで鑑賞しました。タイの映画を見る...

2020年12月28日
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amco

4.5【なんか、胸に沁みて良い。僕はね。】

2020年12月27日
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昔、付き合っていた彼女から、その前に付き合っていた元カノの写真を見つけて、こっそり持ち出して会社でシュレッダーにかけたと言われたことがあった。
どうやって見つけたのか、その探査能力に驚愕し、無謀な行動に腹が立ったのを覚えている。
しばらくして、その女性とはお別れした。

その後、「元カノの写真とか持ってるってのは〜、女子というのは〜」とか言って講釈たれてた女性がいたが、余計なお世話だし、お前は元カレから貰ったジュエリー取って置いてるって、ばーか、うるさいとも思った。

でも、結局、元カノの思い出は消えないし、当然、その女性との思い出も消えることはない。

前に別れた女性から、返したいものがあるから、引越し先の住所を教えて欲しいとメールがあった。

何のことだと思って、怖くなって、それっきり連絡していない。

この映画を観て、少し悪いことをしたなと思ったが、もう連絡が来ることはないし、こちらから連絡することもないように思う。

まあ、ものが返ってこようと来るまいと、その女性との思い出も消えたりはしない。

僕が、映画のレビューを書き始めたのは、記憶にとどまるようにするためだ。

たくさん映画を観てるのに、多くは忘却の彼方で、記憶にとどまらないことが結構ある。

映画のチラシや、パンフレットを取っておいたり、ポスターを写メしたり、観た日付や劇場をカレンダーに残したり、あらすじを書く程度では、僕は上手く記憶に残すことが出来ないようなのだ。

僕は過去を振り返ることが少ないタイプの人間だと言われるが、しょせん、自分の経験や知識から逃れることが出来ないのだと思うようになってから、自分の経験や知識を呼び起こして、レビューするのが最も記憶にとどめるには適切だと結論に達したのだ。

日本の断捨離は世界的に知られるようになって、ニューヨークでは、このアドバイザーになって大成功した日本人がいるように聞いた。

僕はなかなか捨てられない派で、自分自身にどんよりすることがある。

引っ越しなんかで、たくさんものを捨てても、実は、なんでもなかったり、思い出すこともなかったりするから、どんどん捨てても大丈夫だとは思う。

だけど、ピアノを捨てられたお母さんの気持ちも、分かる気はする。
ちょっとヒドイ娘だと思った。

田舎の近所に、縄文時代の竪穴式住居の市の史跡があって、その周りの畑や畦道で縄文土器がよく見つかった。

それを大事に金色のフタのカステラの箱に大事に取っておいたら、父親が箱ごと捨ててしまって、ものすごく腹が立って、悲しかったのを思い出したからだ。

まあ、人によってモノに対する思い入れは違うし、同じモノや出来事に対する想いは似て非なるものだったりもする。

エムが、最後にジーン対して言ったことは、本当だ。

モノと記憶が結びついていたら、尚更そうで、嫌な記憶を同時に整理したいと思う勝手な人はいるはずだ…。

ただ、テクニカルな方法などあるはずもなく、記憶が鮮明であればあるほど、僕達は。それと共に生きていかなくてはならないのだ。

モノを少なめにして、ミニマルに生きるのは悪いことではない…と思う。

でも、記憶は大切にした方が良いように思う。
楽しい記憶も苦い記憶も。
それが自分自身を形作っていることは間違い無いのだから。

なんか、素敵な作品だった。

※ ただ、ピアノを売ったのは、お母さん、かわいそ過ぎる。その気持ちは変わらない。

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ワンコ

5.0劇場でもう一度観たい

2020年12月24日
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観ようとした回を逃して、その日の夕方の次の回はオンラインイベントで監督の話を聞けたのはラッキーだった。

劇中であえて詳しく描かず、観客に想像でストーリーを膨らませてくれるシーンや、
撮影はほぼ時系列で進み、役者の演技も深まっていたことや、
主人公を演じた女優さんはしばらく映画のキャラが抜けなかったらしいなど、
監督自身の片付けに関する話も聞けたり、
タイ人の音楽担当の方も劇場にいらしていたり(劇中音楽も素敵だった)
この回になってよかったと思った。

冨永愛に似てるクールビューティーの主人公の演技が上手い、いや、全員上手い。
演技力が高い人ばかりなのでストーリーにスムーズにはいっていけたし、
テンポもセリフもすべて違和感なし。
セリフより表情などでの演技が多い映画と監督も言っていたけど、
その表情や間がホントに自然。

前にフィリピン映画を観たときも俳優さんたちの演技力に感心したけど、タイもなかなか。
東南アジアは最近カルチャーがめきめき変化発展して面白い。

片付け関連の物語や映像をみると、すぐさま帰って自分ちも片付けたくなるけれど、
この映画は、感情、人間関係、価値観などに関して自分を省みる機会になった。

この映画は、
脚本も演出もセンスも空気感も登場人物のキャラもみんな絶妙で、好み。
これはまた劇場でもう一度、もしかしたら二度三度、観たいと思った。

以前タイに住んでいたこともあり、
タイ語を聞いたり、タイの風景を観るだけで恋しくなるタイ。
今回もまんまとタイに行きたくてたまらなくなった。

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ty4

4.0だから断捨離は難しい。

2020年12月23日
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これは良作!タイ映画見くびってました。反省してます。

スウェーデン仕込みのミニマルデザイナーのジーンはかつて父親が経営していた楽器修理工房を兼ねた実家をオフィスにするためリフォームを決意する。
まずはこの大量の荷物を処分しなければ。ジーンの断捨離が始まる。期限はたったの1ヶ月。
リフォームに反対する母親と妹に手を貸してくれる兄。黒いゴミ袋に手当たり次第に放り込まれてゆく“ゴミ”。次々と袋の口が結ばれそこかしこに積み上げられてゆく。

リフォームを依頼したのは親友のピンク。そのピンクからの贈り物さえ捨てようとするジーンに「物語は両方が忘れた時に終わる」と諭すピンク。

自分が黒い袋に投げ込んだ物は本当に“ゴミ”なのか。それとも捨ててはいけない“思い出”か。

一度は結んだ袋の口を開いてみると借りたままだった物が多いことに気がつく。まだ終わっていない。ひとつひとつ思い出の品を持ち主に返却してゆくジーン。
そしてかつて自分が“捨てた”恋人エムから渡されたカメラも。

荷物を断捨離することで逆に大切な思い出が増えていくような気がする。

ガランとした部屋の真ん中に違和感のある父のピアノ。捨てるのか。それとも残すのか。自分の未熟さや身勝手さを痛感するジーンが弾くピアノの音色に涙が出た。

前に進むために。自らを貫くジーンのラストカット。切なくて、でも美しかった。

音楽も効果的だしミニマルスタイルの無機質さと生活感のある実家のギャップも良かったです。あとエムがめちゃイケメン。でも私はちょっと頼りなさげなお兄ちゃんが好きです。なんたって優しさ無限大😊

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はるたろう

3.5片方が忘れても終わらない。両方が忘れて初めて終わりになるの

2020年12月21日
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海外留学から帰ってきてイケイケのジーン。自らをミニマム主義者であると宣言し、早速"断捨離"を決行するリアリスト。でもね、平然と本屋で写メ撮っちゃうとこはNGだよ。そんなんだから友達が寄り付かないんだよ。
そんな出発点から始まるミニマム生活が、いろんなところで反故が起こる。そりゃあ、起こるべくして起こるわけだよ、自分の都合や主義を押し付けて、相手の事情や感情はまるっきり無視だもの。だけど、だからこそ自分の過ちに気付くことができたとも言える。当たり障りのない生き方をしていれば波風は立たないが、主張を曲げなかったことが、自分に足りないものに気付く近道だった。そのかわり、随分と自分も周りも傷ついたけど。
「みんな自分に最善の選択をする。みんな同じだ。」と言った。ただ、その行為が独善的でなく、相手を思いやる気持ちをもっているかどうか。すべてが丸く収まるわけではないが、せめて、自分も周りも少しでも幸せには近づける。

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栗太郎

2.0捨てることで前を向こうとする姿勢

2020年12月21日
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母と兄と一緒に暮らしている女性が、実家をリフォームするためいろいろ断捨離していこうとする話。
母の意向は聞かずに強引に家にあるものを捨てていこうとする主人公。そこにはどんな背景があるのかってところがポイントなのだが、あまりピンとくるものではなかった。むしろいろんな友人たちに不義理してて、ちょっと性格悪い奴だなって思ったくらい。いろいろつらいことがあったのはわかるけど。
父親、恋人、仕事、いろんなものを抱えながらも前を向こうとする姿に若干共感できる部分はあるが、基本的に心に響かない作品だった。
ちなみに主人公を演じる女優は、「バッド・ジーニアス」で主演していたあの少女。やはり演技がうまかったことはたしか。

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kenshuchu

4.0心の痛みは成長の劇薬

2020年12月20日
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悲しい

 ミニマリストに憧れる主人公が断捨離を通じて物だけでなく、過去の恋人や離別した父との蟠りまでをも断ち切り、成長していく姿を描く物語。

 「過去を捨てて前を見る」的な"ミニマリストの信条''に忠実になろうとするも、それとは相反する感情が芽生え、その想いに揺れる主人公の姿がとてもリアル。
「ごめんなさい」が言えなかったり、対話する勇気がなかったりで中途半端に終わらせた人間関係は誰もが心当たりあるはず。蓋をしてきた蟠りと向き合うことで自己嫌悪に陥るジーンの姿を見ていると辛くなり、そして彼女のストーリーが進んでいく様子に勇気をもらった。
 ジーンのとった行動は一方的で、自分勝手だと非難されるだりろう。実際エムからは「君が謝ることに腹が立った。僕は許すしかないじゃないか」と顰蹙を買い、母親には離別した父親の存在を思い出させ苦しませた。当然、ジーン自身も痛みを伴う負う結果となった。しかし、この痛みはジーンの感性をアップデートさせる彼女自身が生み出した劇薬なんだと思う。私はジミーが取った行動を肯定したいし、私自身、自分の気持ちに素直でありたいと思った。

 ストーリーの感想はこれくらいにして最後に演出の感想を…。

 画面構築はキレイに整えられていて、デザイナーというジーンの職業と繊細な心にマッチしている。
ゴミ回収のバイクを追いかけるシーンで浮かんでいる霧は、ジーンの気持ちを嫌味なく伝えてくれている。
ジーンのファッションはミニマリストらしいシンプルなコーデではあるものの、毎回デザインの異なる服を着ていて飽きさせない。
音楽はストーリーの邪魔をせず、場面ごとの感情を観客に優しく示してくれる。

ストーリーも演出も見ている人を素の気持ちにさせてくれる素敵な映画だと思います。

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チェザーレ

4.0ときめくで推し量れないもの

2020年12月20日
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断捨離ブームに抵抗感がある。
劇中にも出てくるが、断捨離ブームの火付け役にもなったあのメソッドが引っかかっていたからだ。
ときめく、その表現とライフスタイルビジネスへの違和感。

その空前のブームを絡めたり、散りばめられている日本の物。小洒落た日本を皮肉ってる様で面白かった。

黒いゴミ袋への描写は心の中とリンクしてた。
考えないで捨てた物はいろんな形で戻ってくる。
物も感情も人間関係も捨てれば終わりじゃない、蓋を開けなければいけない日がくる。

開けるつもりじゃなかった蓋が空いてしまった家族、押し殺していた感情も無理矢理こじ開けられた感じがして胸が痛くなった。

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パプリカ

4.0なかなかない着眼点

2020年12月20日
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『バッドジーニアス』の主演チュティモンさんだったので、期待高めだったが、
期待を裏切らない良い作品だった。

やはり、なかなか他の映画にない着眼点だと思う。
断捨離によって、人と人とが再開したり、自分自身のエゴに気づかされたり、
後悔したり、悲しい思いをしたり。
こういった視点の映画を見たことがなかったので、新鮮で心に沁みた。

お洒落感があって素敵な映画だった。
こういった作品は大好きです。
セリフもきれいだし、背景描写もきれい。韓国の『ビューティーインサイド』みたいな
しっとり感あって良かった。

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じーたら

3.5整理の秘訣

2020年12月20日
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かねがね断捨離とまではいかなくても、ある程度整理はしたいと思いつつ、執着や思い出が捨てられないため悩む私に、染みる作品でした。
物は記憶に直結し、記憶は感情と直結します。
なかなか捨てられないのが当たり前。
感情の整理こそが、物を捨てることだと気づかされます。

この映画のいいところは、捨てる事を良いとも悪いとも決め付けていないこと。
観る者に委ねる作りで、そこが好感が持てました。

ただし、母親のものを勝手に売り払ったところは、めちゃくちゃムカつきましたが(娘であってもあれはだめだろう)。

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コージィ日本犬

3.0とてもセンチメンタルな映画

2020年12月17日
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タイの富永愛、といった雰囲気のクールな女の子が主人公。
断捨離がテーマということで興味を惹かれたのですが、テーマは断捨離そのものじゃない。
どちらかというと、主題は断捨離ブームへのアンチテーゼかも。
断捨離するにあたっての心の葛藤をとてもとてもセンチメンタルに、じっくり描いています。
登場人物のファッションはシンプルで、白と黒を基調とした映像はスタイリッシュでおしゃれ。タイのアート系作品といった感じです。
映画は静かで、淡々と進み、余計な演技をしない主人公のわずかな表情の変化を観客はじっと見ることになります。個人的にはもう少しコメディタッチにして軽快にしてもよかったのかなぁと思いました。

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ピンクマティーニ

4.0モノが引きずる思い出が成長させてくれる、少し可笑しくて面白い断捨離の行方

2020年12月16日
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泣ける

楽しい

モノとお別れするって疲れる。途方もないほど険しく見える。モノに絡んだ思い出を向き合いながら、自分を清算していくドラマに、ジンジンと胸が痛んだ。

モノがないのが理想的、そんなスタイルに憧れて帰国したジーンは、とっ散らかった家のリフォームを企画する。邪魔されたくない母と賛同してくれた兄。単に捨てるだけではなく、モノと向き合うことを決めたのはいいが、出てきたのは、怠惰な自分の触れずじまいだった思い出ばかり。作業を進めるが…。思い出ばかりを大事にしていたら進まない、でも誰かのモノであれば幸せで。そこをつつくように、モノと思い出をあらゆる角度で見せてくるので、胸が痛む。分かっていると投げたしたくなりつつも、ちゃんと向き合って傷ついて成長して。そんなジーンを羨ましくも思えてきた。

ハッピーなのかは分からない。でも、思い出に目を瞑ってしまうなんて、可哀想じゃないか。気持ちを整理して前を向いてまた一年歳をとって。家に帰ったら、思い出とにらめっこをして。来年が良い年になるように準備をしたい。

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たいよーさん。

4.0いいなぁいいなぁ、タイ映画。

2020年12月16日
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タイの映画っていうとトニー・ジャー、マッハ!!!、トムヤムクンのイメージしかない私にとっては本作品、「びっくり」しかありませんでした。

繊細に流麗に、心がヒリヒリしつつも染み入ってくる。
「静」のタイ映画って良いのですね。勉強になりました。

ずーっと誰とも関わらず、関係性を持つことなく生活することは困難ですよね。誰かと何かを共有しながら生きてます。時間・場所・物、、様々です。
そして、思い出なんちゅーもんができちゃいます。
きっと対象は色々ありますが一緒に関わった人への気持ち含め「情」みたいなものが生まれて移っていくのでしょうね。

主人公のジーンは非常にシンプルに見える女性。
ミニマルな生活を求めていますが、なんだか感情もシンプル。
ミニマル生活始めるための断捨離を開始すると、ことごとく「感情が絡むと面倒臭い」って。彼女は感情をできる限り排除して生きてきたような感じ。

僕の解釈ですが、本作はそんな彼女が「情」が移っているであろう物の整理をしながら、図らずとも「物」を共有した人と接してその「物」や「人」から自身の「感情」取り戻して行くお話なんだと思います。

そんな彼女はなぜ感情を捨てて、いや感情を面倒と言うようになったのか?
心に大きな傷を負い、感情を持つことやそれに関わることを避けてきたのではないでしょうか?
それは自身の気持ちをただただ、誤魔化して蓋をしてきただけ。
そして「無かったこと」にしてきたのでしょう。
本当は嬉しいのに、本当は悲しいのに、本当は会いたいのに、本当は好きなのに。

最後にピアノで奏でるあの曲は、思い出の曲でもあり、感情を捨てざるを得なくなった理由の人との思い出でもあり、また自分自身の帰ってきた心への曲だったのではないでしょうか?
だから思い出を、自分にとって煩わしかった思い出の物ををそっと持って行ったのだと思います。

嬉しい、苦しい、悲しい思い出とともに生きていくと決めて。

なーーーーんて、全然違うかもしれません(笑)
ですが気持ちの機微を丁寧にやさーしく描いた良作です。
あぁ、パンフレット買えばよかったなぁ。
作品のバックヤードを知りたくなってしまった。

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バリカタ

3.0かなり地味な作品

2020年12月15日
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前作の印象で期待してましたがかなり地味な作品です。
悪くはないですが、しっとりし過ぎて前半は睡魔に負けるところもありました。
じっくり見たら人生の機微を感じるストーリーですが、盛り上がりには欠けます。
主役の女優さんは前作同様魅力がありました。
オススメは微妙

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Yoji

5.0断捨離に中指を突きつけるタイ版『指輪物語』

2020年12月14日
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主人公は留学先のスウェーデンから帰国した家具デザイナーのジーン。北欧のミニマル主義の洗礼を受けたシンプルなデザインセンスが評価されて仕事も難なく見つかるがまだ自身のオフィスを持っていない。ジーンは兄と母が暮らす実家に戻りかつて父が楽器修理店を営んでいたスペースを改装することを計画、友人のピンクに見積を依頼。ネット通販を営む兄と共に実家に山と積まれた物の断捨離を始めるが、ゴミ同然と思っていたものが彼女の胸の奥に眠っていた何かを激しく揺さぶり始める。

冒頭で結末が示され、そこに至る経緯を淡々と見つめる作品。

物心ついた頃にはもうそこにあったもの、誕生日に贈ったものと贈られたもの、友達から借りたままのもの。人々の記憶とともにそこにあるものを動かすことでギリギリのバランスで保たれていた何かがあっさりと崩れ去る。物を捨てるということは心を切り取るということと同義、それでもやりますか?と断捨離に中指を突きつけ胸の奥をグリグリと抉られます。

私が幼少期に住んでいた家はジーンの実家と同じ作りで、そこにあったものには沢山の思い出が詰まっていましたが全て捨てられてしまい今は何一つ残っていません。その後家族で引っ越した公団住宅も年末に立ち退きが決まり、一人残った母は近くの団地に引っ越すことになっていますが、私にもう何の感慨も残っていないのは大事なものはとうに捨てられてしまったから。胸の奥にぽっかり空いた穴はいつまで経っても埋まらないのに、母の元に残っている母の思い出が詰まったものを全て捨てなければならない未来に怯える自分とジーンを重ね合わせていたので、最後に彼女がとる行動に胸が掻きむしられ号泣しました。

たまたま見かけた邦題に惹かれただけでしたが、自分自身の体験と記憶に驚くほど精緻にシンクロする映像に呆気に取られているうちに今正に抱えている漠然とした不安を見透かされ、心の深いところに楔を打ち込まれました。

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よね

4.0クールな映画だと思います。

2020年12月13日
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悲しい

知的

少しさじ加減を間違えたら、安っぽい恋愛ドラマ・家族愛礼賛ドラマになりそうなところが、そうならない。クールな展開・クールな結論がいいなと思いました。主演女優の個性的な美貌とニューモンゴロイド系の顔じゃないと成立しないであろう表情演技の説得力が素晴らしいと思いました。

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かちゅ

4.5これ好きだ。

2020年12月13日
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感情の置き方がすごくいいなぁ。最善の捨て方って?タイの門脇麦が断捨離するアート系ドラマ。ミニマル主義は仏教に通じる、らしい。だから運命的な"ときめき"を感じるもの以外は捨てていこうとする…けど、感情が絡むと複雑になる。それぞれ《捨て方》と章付けされた断捨離のステップが進むほど、主人公が段々とそれとは相反する・掛け離れたことをしていくのが印象的だったし、家族を捨てた父の残していった場所を取るけど捨てられないピアノという小物使いも良かった。作品を包む空気感も良かったけど、それ以上にそれらによって紡がれていくメッセージが素直に刺さって見入ってしまった。
感情の揺れ動きや葛藤の描写が丁寧で、その流れがすごく自然だから、ごくごく自然な形で自分のことに置き換えるように共感・感情移入してしまっていた。ご都合主義などでなく生き生きと脈打つ人間らしさがエモーショナルに詰まっている。画一的じゃないテーマの語らせ方が最後の最後まで等身大。最初は汽笛か何かかと思ったトランペットを全面に押し出した日本人による劇伴サウンドトラックも小粋に作品に寄り添い、実に魅力的。タイトル(最高!)、ポスタービジュアル、予告から期待していた以上だったかもしれない。最後の主人公の表情もグッと来るものがあったし、余韻が静かに染み入る。

P.S. 元カレのエムがイケメンだと思ったら出てきた今カノのミー役の人がタイプすぎて無理ってなった。

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とぽとぽ

3.5私の断捨離

2020年12月13日
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最近邦画しか観ていないので、海外作で面白そうな作品はないかと探し本作を見つけ、予告を観るとテーマにも惹かれたので早速観に行きました。
作中ではミニマルスタイルという表現をしていましたが、作中にも出てきた日本人が広めた断捨離をテーマとした内容で、今回のレビューは映画の感想というより、本作を観て色々と考えさせられた、私の断捨離感についての話をして行きたいと思いますので、興味の無い方はスルーして下さい。

本作の主人公はデザイナーの勉強を海外でして、本国の自分の実家をリフォームして職場(事務所)として使いたいということでまず家のモノを全て捨てるという作業を行うのだが、まず母親と兄という家族がいて家を出た父親の残したモノまであるが、恐らくタイでは中流以上の家庭でモノが溢れている状態で、この映画で扱っているモノは主人公のモノと今はいない父親のモノの扱いを軸に物語が動いていく。

で、映画ポスターの中に書かれている文章が3つある。
①あなたの捨てられないもの、なんですか?
②借りたまま返していないもの、ありますか?
③ひとの気持ちは、簡単に仕分けられません

まず、この主人公の性格にかなり問題があり、年齢の割に(恐らく30歳前後の設定)モノを持ち過ぎているし、その自分の持ち物を全く整理(大切なモノとどうでもよいモノ)していない。そして人から借りたもモノ(貰ったモノ)も多過ぎるし、それも十把一絡げにして扱っている。
こういう人って、かなりズボラで大雑把な性格と思えるのに感性を必要とする繊細な仕事を目指している矛盾を感じた。

ここから、ちょっと私の個人的な話になりますが、私はかなりの几帳面で整理魔で綺麗好きな性格ですが、モノが捨てられない性格でもあり、家の中はモノが溢れています。なので、所謂ゴミ屋敷的ではありませんが、モノを手放せないあの人達の気持ちが分からなくもないという感じです。なのでこの主人公とは真逆のタイプなのかもしません。
この主人公(当初は)逡巡なく簡単にモノは切り捨てられる性格だけど、モノには人間の気持ちが宿る事の意味を知り、モノを簡単に切り捨てる事は、そのまま人間も簡単に切り捨てている事に気づくという物語構成になっている。

そこで、私も自分自身のことを振り返ると、私はモノは大切にしてはいるけど、人間関係を考えるとかなりクールに切り捨ててきた様に思えてなりません。仕事をけっこう転々と変えたことも関係しているのかも知れませんが、今となっては仕事関係で今も付き合いのある人は全くいませんし、学生時代の関係も続いている人もいません。
なので今の人間関係は、今現在で関わりのある人だけに限られ、それも何時まで継続できるのかの予想も全くつかないというのが実態で、私はモノに対する断捨離は出来なくても、人間関係の断捨離はしっかりと出来ているのだなという結論になってしまいました。
これって、どうなんでしょうね。しかし、これが他者から見た私そのものなのでしょう。
この映画から気付かされたことは、私は③の逆でモノは簡単に仕分けられず、人は簡単に仕分けてしまっている人間だということなのでしょうね。

仏教の根本教理といわれる“色即是空”という言葉が般若心経の中にあり、ウィキペディアで引用すると、
「色(ルーパ)は、宇宙に存在するすべての形ある物質や現象を意味し、空(シューニャ)は、恒常な実体がないという意味。
すなわち、目に見えるもの、形づくられたもの(色)は、実体として存在せずに時々刻々と変化しているものであり、不変なる実体は存在しない(空)。
仏教の根本的考えは因果性(縁起)であり、その原因(因果)が失われれば、たちまち現象(色)は消え去る。」
とあり、自分の気持ちを変えることが出来れば、色(モノや人間関係)も実存するという事であり、この作品の主人公だけではなく、どんな性格の人間に於いても、このテーマは人生の中の難問中の難問なのかも知れませんね。

追記.
全く関係ない話だけど、主演女優チュティモン・ジョンジャルーンスックジン(長すぎて覚えられない)って若い頃の田中裕子にしか見えないのだけど…

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シューテツ

3.0期待してたけど残念だった感じ。

2020年12月13日
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共感する所とそうではない部分の差が有り過ぎて満足度はそれほどでも無かった印象。

タイ映画。断捨離系。

スウェーデンでシンプルなミニマルのライフスタイルを学んだ主役のジーンがタイの実家にそれを取り入れようとするストーリー。
実家は物に溢れていて断捨離を決行。

煌めかない物は捨てていく中。
人に借りたものは捨てることが出来ず、借り主に返して行く展開。

そんな中、断捨離と人間関係をダブらせた脚本だと気が付いてからは、なかなか面白かった。

人間関係も断捨離と同じ。
煌めかない人とは疎遠になるし。
一方的に謝って自己解決。
相手の事なんて関係無し。
そんな感じのあるある感が胸に刺さる感じ。

大切な思い出は自分にしか解らない所が悩ましい。

予想外に良かったのが作品で流れる音楽。
スローの楽曲が全て心地よかった。
朝イチの観賞だったら心地よい音楽に眠ってしまったかもしれません(笑)

タイは燃えるゴミも燃えないゴミも分別しないで捨てられるのは便利そう( ´∀`)

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イゲ