「『36のシーン』と対になる作品」ハッピー・オールド・イヤー shironさんの映画レビュー(感想・評価)
『36のシーン』と対になる作品
ぴあフィルムフェスティバルでナワポン監督特集を見せていただきました。
貴重な短編も素晴らしかったし、ナワポン監督からのメッセージ動画では、作品ごとの背景や監督のアプローチが聞けて、更に作品が楽しめました。
とくに本作は、主人公の固定観念が変わる瞬間を一緒に体感出来るシーンに興奮しました!!
ステレオを強く意識した音楽が面白く、左右別々の音が一つになった瞬間、音が立体的になって画面に奥行きが出て…。
まるで今まで見えていなかった世界にピントが合ったような感覚。
主人公と一緒に“目から鱗”の瞬間を味わいました。
配信では、ちょっとこの体験は出来ないよなぁ。
コロナを経て、劇場で観ることの素晴らしさを再確認できる映画でした。
と言いつつ、諸事情で移動の多い生活になった為、当選していた試写会もキャンセルせざるを得ず…
オンライン試写ならどこでも観られるのになぁ〜。なんて思ったり(^◇^;)
上手に付き合っていきますか。
作品のレビューに戻りますが、ユーモアが散りばめられた穏やかな画面で、一筋縄ではいかない表裏一体の人間の感情が描き出されます。
監督からのメッセージで『36のシーン』と対になる作品だとおっしゃってましたが、
目の前に居ない人を想うナワポン監督の集大成!
目の前に無いモノから居ない人を想う。
とてもとてもずっしりとくるビターな作品で、大好きです。
次回作は全く違うテーマになるとのこと。
楽しみで仕方ない。(≧∀≦)
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