「世界を渡り歩くということ」ベイビー・ブローカー いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
世界を渡り歩くということ
是枝節というか監督自身も自分のメソッドがどれだけ世界に通ずるかということにチャレンジ
している作品群の一つと感じた
自分は、過去の日本の名監督作品を生(監督ご存命時)で鑑賞はしていない。その時はここまで映画を鑑賞する興味がなかったからである。では嬉々としてドブに金を捨てるが如く映画を観ている現在に、活躍する監督の動向を追うことが可能な一人が是枝監督だと、ありがたく感じる。
この人の作品なら観てみたいと思わせる方の一人だ。
今作品を鑑賞した人達の中でどれほどその想いに同調してくれる人がいるか分らない。だからこそ
試写鑑賞での酷評なんていう、無料で棍棒を振るう様な輩にどうにも我慢が出来ない。観に行くなと言いたいし、そもそもディスリありきのゲス野郎なのだと思うのだが、反論があったらどうぞコメント欄に^^
確かに、現在の韓国と日本の映画作品の方向性はベクトルが違っている。特に穏やかな分だけ邦画の勢いは弱く見える。それは歴史や民族性、過去の痛ましい関係性等々、複雑な要素で説明可能かもしれないが、しかし、上記の通り、その方向性を跳び越えようとするコスモポリタンな個人は必ず出現し、物議を醸すが一滴の破壊力は徐々にドミノのように拡がる。
今作品、韓国では不人気、日本では何故日本人俳優を起用しなかったのか、というネガティヴな批評が渦巻くであろうことは難くない。鑑賞した誰もが感じる、イ・ジウン=松岡茉優 カン・ドンウォン=坂口健太郎 等々、充分当てはめられる俳優がいたにも拘わらずだ・・・
なかなかソン・ガンホに当てはまる俳優は見当たらないが、線は細いがリリーフランキーでも観客はそれなりに納得したかと思う。勿論、そもそもが韓国の映画界とコラボをしたいという監督の意思がきっかけでの、周りの大人の皮算用がここまで膨れあがってスタートには違いないが、それでも是枝監督の”肉を切らせて骨を切る”強かさには尊敬する。先ずは交わる。そして結局は自分の世界を浸透させる。韓国の映画界も多分充分な成果をもたらしてくれたことだと思う。なにせこんな形で日本のマーケットの侵略の足掛かりをもたらせてくれたのだから…
結局、強かさが足りず、脊髄反射のように否定ばかりするアンチ是枝な連中、今作品をフラットに観れない、韓流ドラマアディクトな連中には、主人公のソヨンのような自由さは羨ましいだけなのだろう。
観覧車内でのシーンに感動しない者は、今後絶対に今監督クレジットの作品は観ないこと、ましてやレビューなど表明しないこと願うばかりだ
コメントありがとうございます。
こちらにコメントさせていただきます。
(すみません)
成田某氏の発言読みました。
どなたかの(祖父母はセキュリティー強化必須だな!・・・)
発言に共感しました。
私は「真実」をフランスでまるで、フランス人みたいにコミュニケーションが
可能な是枝裕和監督。
韓国でも「ベイビーブローカー」を易々と撮りあげる。
割と評価が低かったので、えーそうなの!?と、
先入観があったのですが、とんでもないことでした。
大好きな作品になりました。
評判なんてあてにならないと、つくづく思い知りました。
周囲の人を皆さん是枝ファンにしてしまう人ですね。
コスモポリタン。
肩肘はらずに自由。
日本人として誇らしい方ですね。
いぱねまさんのおっしゃる〝世界へのチャレンジ〟
是枝裕和監督へのリスペクトを表す言葉として素晴らしいと感じました。
映画で何か大事なこと、伝えたいことを表現するという行為への真摯さと誠実さ。
是枝裕和監督のそういう姿勢をとても尊敬してるし、外国の人にもそれが伝わっているのだと思います。
作品にタラレバを指摘する人、レビュー題名に真っ先に否定ワードを書き殴る人、"自分には合わない"とおためごかしなレビューな人、映画なんてものはその全てが自分に合ってる訳がない事実を今一度再考してみては如何であろうか・・・ 少なくても我々が想像する以上の人の数が作品には関わっていることも想像するべきである