スーパーミキンコリニスタのレビュー・感想・評価

いつかは主役になること目指しているエキストラ女優のミキは、25歳になる今年こそ飛躍したいと思っていたが、撮影現場で失態を起こし事務所をクビになった。フリーになったミキはスーパーミキンコリニスタというおかしな芸名にして心機一転、オーディションを受けまくり頑張るのだが、さてどうなるという話。
有りそうな映画の裏側を描き、有名になりたい多くの無名役者達の葛藤を観れる貴重な作品かもしれない。
田舎に帰ってお母さんとの会話など、有るだろうなぁ、って思わせて、引き込まれた。
主演ミキ役の高山璃子が上手かった。可愛いのは松川星の方だが、味がある高山璘子の作品をもっと観てみたいと思った。

夢と現実の境界線ってどこにある？
そもそも誰が線をひく？
やはり自分でひくしかないか。
境界線の向こう側（夢側）に居る人を見ると眩しくて眩しくて自分もそうなりたいとつよく願う。
一方、境界線のこっち側（現実）に居る自分は足もとをきちんとみなければ生きることができない。
どんどん夢が萎んで遠ざかる。絶望感と焦燥感が押し寄せてくる。
そんな自分の応援団は自分しかなく、常にエールを送り続ける様はまことにあはれなり。

本来なら更に脇役の可愛い娘系の娘に主役になってもらいたかったがそれでは平凡過ぎるのでいかにも非モテ系的な彼女が主役に！出演者は無名の方ばかりでいかにもミニ系的な作品

映画やドラマのエキストラ経験者が見ても面白い痛快な映画です。
主人公の葛藤が観ている者の背中を押してくれるような映画です。
何かに挑戦しようとしている人にもおススメです。

前向きなようにも見えて、自堕落だったり流されもする主人公がいとおしい。
きっと誰もが心当たりある嫉妬や自己嫌悪を声に出して叫べるのは気持ちいい！今作の伝えたかったこととは違うかもしれないけど、私は
なりふりかまわずもがいて叫んでみっともなくても生きる！
って感じた。今、もし死にたい人がいたらその前に観てほしい作品。

エキストラと喫茶店のバイトを掛け持ちする女の子 ミキンコリニスタ。クスッと笑ってしまったり うんうん と共感出来たり 嘘の無い脚本、話の展開も飽きなくてすんなり入って 最後まで楽しめた。主人公の高山璃子さんは 痛快スカッとジャパンに出られていたんだそうだが すごい！めちゃくちゃ上手い俳優さん！ リアルなお芝居が すごい！もっと色々な作品で見たい。観終わった後に 元気をもらえてすごく後味が良い映画だった。