「狼。お話の世界ではとても身近な動物なのですが…。これはアイルランドに伝わるお話。」ウルフウォーカー もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
狼。お話の世界ではとても身近な動物なのですが…。これはアイルランドに伝わるお話。
アイルランドに伝わる伝説。
狼と少女というモチーフ。
それだけで凄く興味が湧いてきました。
予告編で観た通り、綺麗な映像。
水彩絵の具で描いたような美しい世界は
いつまでも眺めていられそう。
主人公は二人の少女。
ロピンは人間。 ハンターの娘で見習い中。
メーブがウルフウォーカー。
ロビンに対し、最初は素っ気なくするメーヴ。
それが、次第にロビンを認め
心を開いていく過程が観ていて心地よいです。 うん。
◇
話のテーマはやや重め。
「人間 vs 狼」
森を切り拓き、町を広げる人間。
次第に住処を失っていく狼。
この作品の描かれる時代 =1650年頃のアイルランドは
狼が住処を徐々に失いながらも
まだ共に生きていられる時代だったようです。
※アイルランドでは、狼の絶滅は18世紀後半らしいですね。
このお話より100年以上は先のこと。
そのような時代背景を理解してこの作品を観ると
一層楽しめるのかな、と思いました。
◇
映画観た後に、いろいろな事が気になって少し調べてみました。
・アイルランドとイングランドの関係
古くから、民族的な対立問題があったようです
ケルト人とサクソン人
・宗教的違い
アイルランドはカトリック、英国はプロテスタント って
違いがほとんど分かってないのですが…
・清教徒革命(ピューリタン革命)
むかし高校世界史で出た記憶が…(遠い目)
・「護国卿」って何ですか?
イギリス国王に等しい権力を持って送り込まれる
統治者らしいです
掘り下げていくとどれも奥が深そうで、
歴史の暗部に行ってしまいそうなヤな予感もするなぁ うーん
やはりこの作品は、そういうことを余り考えずに
単純に観たほうがいいのかもしれません。
(↑って、上で書いた事と違うし …汗)
◇
公式サイトを見ていたら
「ケルト三部作の最終作」 と書いてありました。
前の2作品、タイトルに覚えはあったのですが、未見です。
これは観てみたくなりました。
字幕版で鑑賞したのですが
吹替版だと、ロビンの声が「新津ちせ」ちゃん
そっちも観てみたかった。
◇
素朴な疑問
ウルフウォーカーって
生まれつきウルフウォーカーなのか
素質があれば後天的になれるのか
どうなのでしょうね
全く登場しませんでしたが
ロビンの母 と メーヴの父
この人達のことも気になってます。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。