劇場公開日 2021年4月3日

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ブータン 山の教室のレビュー・感想・評価

全100件中、41~60件目を表示

4.0演技とは思えぬ村人たち!

2022年1月19日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

香川真司似の主役の人は役者だと判るが村人たち、特に子供たちのセリフ、立ち振る舞いが自然でとても演技には見えず、見ていると劇映画だということを忘れてしまうドキュメンタリー感もあります。

規模は小さいながらも良質な作品に出会えて幸福感…

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死亡遊戯

4.5私の幸せ考

2022年1月16日
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鑑賞方法:DVD/BD

鑑賞後、劇場で見逃した事を後悔したほど好きな作品でした。
珍しいブータン映画ということですが“世界一幸せな国”と呼ばれる国に相応しい“人間にとっての幸せとは?”がテーマの作品でもありましたが、鑑賞中は美し過ぎる風景(と人々)に見惚れていて、テーマについてはぼんやりとしか意識していなったかも知れません。そこで、私の思う“幸せ”について考えてみました。

それと、鑑賞中に昔観た『失われた地平線』というミュージカル作品を思い出しいて(内容はイギリス人探検隊がチベットの秘境にある理想郷シャングリラを求め旅する話)、本作を観ながら彼等の探していたシヤングリラは、きっとこの場所のことなんだという気がしてなりませんでした。
基本的に“人間にとっての幸せとは”は現代人にとって永遠のテーマであり難問だと思っていたのですが、本作を観て“幸せ”の定義をこれだけ分かりやすく納得させられると、実はその答えは非常にシンプルで単純明快なのかも知れないという気にさせて貰いました。
しかし、本作の主人公は冒頭この国に自分の“幸せ”があると思えなかった様子で、この国の人々にも他国と同様の問題が実はあるのでしょうね。

映画から脱線しますが、最近ユーチューブで日本大好き外国人の日本を賛美する動画をよく見かけ、そういう大げさ過ぎる褒め言葉を聞きながら「日本(人)の実態を全然分かっていないな」と自嘲気味に思ってしまうのですが、そういうのを聞いて決して嫌な気分にならないのも事実であり、ひょっとしたら自分の方が正常に日本(人)を見れていないのかも知れないと思える部分も多々あり、そういうユーチューブを見るのが嫌いではない自分を発見して驚いたりしています。
でも、その日本好きの外国人ユーチューバ達も“幸せの青い鳥”の様に、自国に対しては結局私と同じ見誤りをしているのかも知れません。

そして本作の主人公は最後は希望通りオーストラリアに行き、そこで青い鳥を見つけられたのかどうかは、結局は彼の考え方や成長次第という事になるのでしょうが、若い彼に比べて自分自身を振り返ると、私は全く成長しない人間なんだよなぁ~(苦笑)
でもこれは私だけではなく“不満”“後悔”“苦悩”“失敗”等々のネガティブな言葉と“幸せ”という状態の言葉を必要以上に結び付けたがるのが、大半の人間の性(さが)の様な気がします。
自分の人生を冷静に見つめ直し考えると、仕事も結婚も地位も名誉も功績も自分自身何も得られず成し遂げずに来た人生なのに、それが“不幸”な人生であったのか?と問われると、全く不幸だとは思っていない。むしろ好き勝手な人生を送り、今現在もギリギリ生活は出来ているし、適度に働き、適度に好きな趣味に耽り、健康状態も歳相応ではあるがまだ大病を患うこともなく、平穏に日々を過ごしている。人生に満足などしてはいないが、今のこの状態を“幸せ”と呼ばずなんと呼ぶのだと、客観的に見ればそういう事なのでしょうね。

結局は本作の物語がそうであったように「我を知り足るを知り」「与える事の中に真の喜びがあり」「欲深き者に真の幸せは訪れない」ということなのでしょう。

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シューテツ

3.5むしろドキュメンタリーで見たい

2022年1月16日
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映画の前半で描かれる気が遠くなるような旅の先に、本作の舞台であるブータン北部の集落ルナナがある。
たぶん自分がこの場所に行けと言われたらさすがに断るだろうと思うくらい、歩いても歩いても山を登っても登っても辿り着かないとんでもない場所。
ヒマラヤ山脈の標高4,800mの渓谷に実在し、同じ県の中心地ガサから先は車が入ることすらできず、険しい山道を何日もトレッキングしなければ辿り着かないというまさに辺境の地だ。
当然ながら電気なども通っておらず、テレビもねぇ、ラジオもねぇ、ケータイも繋がらねぇ、車すら見たことねぇっていうのを地でいく世界で、現代において信じられないほど他の地域社会と隔絶された山村である。

物語自体は、都会の若者ウゲンがもはややり甲斐を見失っている教師の仕事で嫌々ながら数ヶ月だけルナナを訪れることになり、そこで慎ましく生きる人々や子供たちとの心の交流や原体験によって、本当の幸せや生きる意味について見つめ直すという、わりとシンプルで使い古された内容ではある。
そんな映画の世界ではありきたりの物語を補って余りある魅力となっているのは、世界中探しても中々お目にかかれないルナナの雄大な大自然と、実際にそこに生きている子供たちの素人とは思えない名演だ。

この手つかずの絶景と純朴な子供たちの愛らしさが本作の最大の魅力であり、それによって生じる弊害は、周りにあるストーリーや出来事、台詞、ルナナ以外の場面で登場する物質的な事柄が、必要以上に"造りもの"に見えてしまうことだろう。
あらゆる情報や物質に満たされた人間がいくら感動的な物語に仕立てようとしたところで、ここでは無意味に思える。
そしてそれを覗き見て感動や刺激を手っ取り早く得ようとする私たちも、同じく色んなものに満たされながらもどこか満たされず何かを見失っている側の人間。
主人公のウゲンと同じである。

むしろただただ静かに彼らの生活を見つめ続けるドキュメンタリーが相応しいかも。
一方でこの作品の評価によって外界からの要求が増え、この地と村人たちの生活が毒されていくことだけは避けてほしいと心から願う。

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SG

4.5映画そのものが"ブータン"!

2022年1月16日
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映画的に新しい要素は何も無く、ストーリーすらありきたりである。

でも幸福感に満ち溢れた素晴らしい映画なのである!!

何も無いけど「幸せの真理だけは有る」、正に"ブータンという国"を表現した映画なのですね、行ってみたいなぁ

劇中では描かれてませんが、きっと主人公は"あの場所"に戻ったのでしょうね。

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ヒロ

5.0美しい映画というのは、こういうものを言うのだろう。美しい風景、もの...

2022年1月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

美しい映画というのは、こういうものを言うのだろう。美しい風景、ものと人の関係。貧しくてもここには大切なものがある。

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えみり

4.5堅実・・!

2022年1月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

以前、ブータンの首相(国王ではない)が講演してる番組をテレビで見た事がある。
英語でユーモアを交えつつ、ブータンという国が何を大事にし、どんな展望を描いているか語っていた。
表情が豊かで人間味にあふれ、かつ賢い人物に見えた。

ブータンの映画って、どんなものなんだろう?と思って観たのだが、想像以上に堅実な映画だった。
ブータンの今を描写しつつ、普遍的な価値観を提示する。
脚本に無理がないし、演出もしっかりしてる。
題材をブータンの最深部にとったのもいい。
この国の短所である所得格差、山間部の貧困と、長所でもある美しい自然と素直で真っ直ぐな子供たちを同時に描く事が出来る。
首相の講演に感じた賢さを、この映画からも感じた。

今後、ブータンがどうなっていくのか。
少なくとも日本みたいにはならないで欲しいなあ、と思うけど、たぶん、この国の人々なら大丈夫・・かな。

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Syouiti

4.0とにかく自然が美しい映画

2021年12月4日
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といぼ:レビューが長い人

5.0村には学問がない、だから先生が必要。

2021年10月30日
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かも

5.0幸せと心の浄化

2021年10月15日
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鑑賞方法:映画館

もうねぇ...心が洗われました。

ペム・ザムの瞳の美しさに、完全にノックアウトです。
ずーっと観ていたかったです。
彼女の笑顔、表情、しぐさを観ているだけで、幸せ度数が上がりました。

村長の年を重ねて培われた強さも美しい。
ミチェンの優しさも美しい。
セデュの歌声も美しい。
子どもたちの一生懸命お勉強する姿も美しい。

それを包み込む風景が一段と美しい。

この真っ直ぐな美しさに触れて
ウゲンも心が洗われたことでしょう。

幸せって他人が決めることではないし、
それぞれ違うし、
他人の幸せの正解なんて判らないけれども、
わたしは、この作品を観て、とても幸せです。

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hkr21

5.0標高と人口と幸せの関係

2021年10月12日
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最初、現代っ子ってみえるウゲンだけど、段々と教員に仕事の価値を見いだせなくなっていったんだろうなぁと想像させられる。
外国で好きなことをすれば、自分の価値をわかってもらえるという夢は、大勢の中で埋もれてしまう。
自分の好きなことをするのか、人から必要とされることをするのか、幸せのとは何なのかブータン映画は問いかけてきます。

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たら印

4.0未来に触れる

2021年8月9日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

富士山より高い、標高約4,800メールのブータンの村、ルナナ。

歩いて8日間かけてたどり着く村、ルナナ。

そこに実際に暮らす人々が演じる村人たち。
小学校にやって来る村の子どもたちの、瞳に宿る、透き通った輝きはたじろぐほど美しい。

一人の少年の夢は先生になること。「先生は未来に触れることができる」から。

子どもたちが触れようとする未来はどのような未来だろうか。ヒマラヤ山脈に囲まれた村を吹き抜ける風、遠く、高く、響く歌声がその未来にも感じられることを願う。

エンディングが印象的。主人公の青年がおもむろにある歌を歌い出す。そこに彼が見ようとしている「未来」がある気がした。

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のらり

4.0心豊かに生きる

2021年7月22日
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鑑賞方法:映画館

私も
村長やミチェンたちの生き方を観て
足るを知るという言葉が浮かんできました。

不満を探して数えれば際限がない。

今あるものや人に
感謝し敬意を払い、
未来が良いものとなるように願いながら、
助け合って
精一杯生きる。

自分や自分の生活に満足を探して
穏やかに心豊かに生きられる方が
自分にとっては幸せだと分かっているけど
それがなかなかできにくい。
精神的に幸せな生き方をしているルナナの人たちから
以上のようなことを感じさせられました。

ところで、
ブータンの学校の授業をみていて
英語が多くてびっくりしました。
たしか、
おはようございます。や1+1など・・・・。
なぜもっと
母国語を大切にしないのかなと感じてしまいました。

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アツコ

5.0キャスト選択の勝利!

2021年7月8日
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少女=ペム・ザム(ポスターの中心にいる少女)、歌姫=ケルドン・ハモ・グルンの2人がこの映画のほぼすべてを支配しており、それも最高レベルのふるまいでした。あえて演技とは言いたくありません。
ペム・ザムちゃんの登場映像は衝撃的で、こんなにかわいく明るい少女が本当に存在していることに心底驚きました。その後の歌も会話もすべてキラキラと光り輝いていました。世界の僻地の奇跡ですね。
歌姫=セデュ=ケルドン・ハモ・グルンはプロの歌手みたいですが、その笑顔、演技は自然で魅力的でした。外見的には現代の美人かどうかは難しい(もちろん一般の水準からしたらかなりの美人ですが)のですが、ふるまい、動作は絶世の美女でしょう。
場所とか時代に関わりなく、こういった魅力的な人間がいればそこは幸福度MAXになるのは必然と思わせる映画でした。
是非「大事な何かを忘れつつある日本人」に観てほしいと強く思いました。
この監督、1作目だそうですが、凄いな!というのが正直な感想。

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1953 HAL

4.0陰翳礼讃

2021年7月4日
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知的

難しい

幸せ

貴方はルナナで一生暮らせるか?
ルナナ村での暮らしは本当に幸せなのか?
ルナナ村の子供達は、純粋で無垢で優しくて、足るを知る天使なのか?
ルナナには、都会人が忘れている「大切な何か」があるのか?

私は、決してそうは思わない。
何故、ルナナの人々があれほどまでに教師をありがたがったのか?
子供達に教育を与えたかったのか?
村長が答えている。
「教育があれば、他の仕事を選べる」と・・・。
そう。村人は村の暮らしに対して、決して「満足」している訳ではないのだ。
もちろん「満足」している人も、中にはいるだろう。しかし、そうではなくて「他の生き方を選べない」から消去法で「この暮らししか出来ない」人が大半だと思う。

ウゲンをもてなした食事。ウゲンにとっては日常的に食べてきたものよりも、遥かに質素だ。
しかし、ミチェンは「こんなご馳走を食べるのは正月以来」だと言う。
村民の大半が靴すら貧しくて買えない。紙1枚だって、大層な貴重品だ。

ドルジ監督は「この映画は決して、経済的物質的な幸せと、文明が無い中での精神的な幸せ、の二項対立ではない。」と述べている。
決してルナナ村の暮らしが幸せであると説いている映画ではないのだ。
食事が身体を育む糧ならば、教育は知性と心を育む糧だ。
知識と知性が高まれば「より広い世界」を知りたくなるだろう。
社会の大きなシステムを知れば「その中で、自分はどれだけやれるか」に挑戦したくなるだろう。
教育を与える事は、同時に物質文明の扉を開く事でもある。
「教育という糧」を与えられないが為に無垢な瞳が輝いている事は、肯定されるべき事態では無いのじゃないか?

監督は谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」に影響を受けたという。
「光のありがたさを知るためには、影を理解しないといけない」と監督は言う。
ブータンでは最大の都会、ティンプーの暮らしに不満ばかり抱いていたドルジ。しかし「ルナナという影」を知ることで「自分は今まで、どれだけ光の当たる幸せの中にいたのか」に気付く。これまで不満だとばかり思っていた事の一つ一つが、どれだけ幸せでありがたい事だったのか?と。
同時に「ルナナでの貧しい暮らしの中にも沢山の精神的幸せ」がある事も、ドルジは知る。

終盤、ドルジがオーストラリアに行って本当に良かった。渡航を取りやめたり、ましてや冬場までルナナ村に残ったりするような展開ならば、この映画の価値は一気に下がってしまうだろう。
「幸せ」は「どこにでもある」のだ。
ドルジにとっては、それに気付かせてくれた原点がルナナ村になった。
オーストラリア・シドニーほどの大都会で、溢れ返る物質文明に幸せを見失いそうになった時も。ルナナ村を思えば、いつだって「今、ここに」幸せは見出すことが出来る。

西洋的物質文明は、強い光で「影を消す事」に力を注いだが、日本人は「影を認め」「光と影の中で映える生き方」を模索する。ブータンもそうだろう。
監督は
「経済的・物質的文明の中にもある精神的幸せ」と
「光(物質的豊かさ)のみを追求するばかりでなく、ブータン固有の豊かさ(文化・伝統)」を失わない事の大切さの両方を、本作で訴えたかったのだと思う。

表面的な「素朴さ、純朴さ」のみに感動するだけではなく、広い世界を知る事の大切さと、幸せは今この瞬間にも自分を包んでいる事に気付くという点に、注力している事を高く評価したい。

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pipi

4.0足るを知る

2021年7月3日
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奇をてらった要素の全くない予想どおりの穏やかな展開で心が洗われる思いがした。
とにかく子どもたちがピュアで可愛らしく、同じく子どもが主要キャストのイラン映画「運動靴と赤い金魚」を思い出した。
この映画の世界こそ幸福だとは思わないが「足るを知る」という言葉は脳裏に浮かんだ。

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SHOT

4.0心の琴線に触れました!

2021年7月1日
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ほぼBGMなどない淡々とした描写の中で、グングン心に入ってくる。

息を呑むような雄大な自然の中で
電気も水道もトイレットペーパーもない
質素で厳しい生活をしつつも、
なんて幸せそうな、ブータン標高4,800㍍の秘境、人口56人のルナナ村の人たち。
子供たちのキラキラした瞳。
村人たちの穏やかで、寛大で、信心深い、優しいこころ。
ヤクとの強い絆。

中盤あたりから不思議とやたら涙腺にくるんですよ。
赴任教師として都会からやってきた主人公がとても素直な性格に変わっていくように、自分もなんだか浄化されていく感じ。

山の神に捧げる歌を私も歌いたい。
ブータンに行ってみたい。

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Mariko

5.0誰しもが知っている物語。

2021年6月25日
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鑑賞方法:映画館

田舎や離島に期間限定で都会から先生が赴任して来る。ちょっと訳ありの先生と子供達の成長物語。世界中で手を替え品を替え数多に作られてきたテーマ。その原点に立ち返ったような映画でした。

ブータンの僻地ルナナ。標高4800m人口わずか56人。電気も水道も電波もない。近代社会から切り離されたこの村に首都ティンプーから若い先生がやって来る。黒板も紙もない山の教室。1+1から始まった授業も気が付けば8の段のかけ算に。しかし村には間もなく厳しい冬が到来する。今、村を去らなければ雪に覆われ身動きが取れなくなってしまう。

裏切りもどんでん返しもない。その結末さえ誰しもが昔から知っている物語。それなのに序盤から涙が止まらなかった。

実際ルナナで撮影が行われ現地の村人がそのまま出演も果たしています。映画もインターネットも知らない。村から出たこともない子供達のキラキラした瞳。初々しさがスクリーンに見事に反映されています。そして同時に加速する近代化、外国に移り住む若者といった幸せの国ブータンの現状の一端を知ることにもなります。

壮大な景色が圧巻。山や峠に住むと信じられている神や精霊に祈りを捧げ、ヤクの歌を口ずさみながら自然と共に生きるルナナの人々と子供達。本当に優しくて素敵な映画でした。

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はるたろう

3.5もっと魅たかった、もっと欲しかった

2021年6月22日
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幸せ

無い物ねだりになってしまうが、もっと欲しかった〜。朝と夕方の山見たかった!主人公が最後にルナナに帰ったワンカットあったらな〜、追想シーン的な。ペムザムちゃんめんこかつた。純朴絵に描いたようだった。
村長のヤクが帰ってきたと、見送る歌。深い!
グーグルて見たらルナナもあったし、ガサもあつた。必見です!

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Kama

4.5『癒される』映画

2021年6月20日
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この言い方は嫌いなのだけど、ルナナ村とその村人たちの暮らしぶり、そこへの道中の風景にただただ『癒される』映画。
特になにも事件が起こるわけではない。
ただ、比較的現代化された首都ティンプーのいまどきの若者が、ルナナ村で人間として大事なものはなにかについてなんとなく気がついたような感じになるが、それでも自らの思いを果たす。
それを是とするのか、ルナナ村の暮らしを是とするのか、それは観客に委ねられているが、ラストシーンが雄弁に語ってしまうのはやむを得ないのかな…
ずっと流していたい環境映像のような映画…

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ぱんちょ

4.0輝く瞳は未来を映す

2021年6月19日
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いい映画だなぁ。
ひじょうに好感の持てる、いい作品です。

西洋文化やIT社会に毒された我々にいちばん足りないものが、この映画の中にあるように思います。
これからの時代、ますますこの映画の描こうとしているものが大切になってくるでしょう。

キャストは、映画未経験のほぼ素人と、素人(実際の村人たち)で構成されているとのこと。
にもかかわらず、これだけ質の高い作品が撮れるとは、まったく驚きです。

学級リーダーのペム・ザムのかわいらしさ、けなげさに1度目のノックダウンを奪われ、セデュの魅力に2度目のノックダウンを奪われました。
村長もかっこいいし。

登場人物たち、それぞれの「歌」が心にしみます。

コントラストの効いた、光と影の美しい映像もいうことなし。

宣伝ポスターに写ったペム・ザムの利発そうで愛らしい表情と、その瞳の輝きにひかれて観にいったのだけれど、鑑賞して正解でした。
気がついたらマスクの下で微笑んでいる自分がいた。

そして、彼女の輝く瞳は希望にあふれる未来を映しているのだ、とわかりました。

今年上半期に鑑賞した中でベスト3に入る秀作です。

もう一度、観たいなぁ。

追記
マイナーな作品だし、それほど観客も入っていないだろうと思っていたのですが、意外にも(失礼!)連日盛況のようです。
僕が鑑賞したときも、たくさんのお客さん(中高年中心)が訪れていました。
こういう、地味だけど、誠実さの感じられる作品が注目されるのは、とても喜ばしいことだと思います。
この監督の次回作にも期待したいものです。

追記の追記
ずいぶん前に、テレビの深夜放送で『ザ・カップ~夢のアンテナ~』という映画を観たのですが、それがとても魅力的な作品だった(ふだん僕は劇場以外では映画は観ないのですが、たまたま点けたら面白くて観つづけてしまったのです)。
で、その映画を撮った監督の教え子にあたるのが、本作『ブータン 山の教室』の監督、パオ・チョニン・ドルジ氏であると知りました。
つながってるんだなぁ。
『ザ・カップ〜』、劇場で観たい。

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peke