「イメージとフツー。今回のミッションもコンプリ~~ト!」ザ・ファブル 殺さない殺し屋 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
イメージとフツー。今回のミッションもコンプリ~~ト!
かつては優れた格闘家だった。
ある日、大切な人を守る為の小さな喧嘩で、つい本気を出してしまった。
その結果、相手に瀕死の重傷を負わせてしまった。
本来は優しく、技を封印。表舞台から姿を消した。
それ以来、誰かを怪我させるくらいだったら、泣いたフリをしてでも、喧嘩を避けるように生きてきた。
そんな彼が再び、表舞台に還ってきた…。
…っていうのじゃなくて、
どんな相手も6秒以内に殺す都市伝説化されている超凄腕の殺し屋。
その名は、“ファブル”。
今の名は、“佐藤”。
ボスの命令で現在も、難ミッション中。それは…
超凄腕殺し屋・佐藤くんの、一般人になって絶対に誰一人殺してはならない一年!
岡田准一の危険ながらも身体を張ったノースタント、キレッキレのアクション。
無愛想面が笑いを誘う。
アクション×コメディ、岡田クンの名物シリーズになりそうなハマり役。
これは続編を楽しみにしていた!
古今東西、アクション映画の続編のあるある。言うまでもなく、前作越え!
立体駐車場で暴走する車にしがみつき、からの落下のOPアクションにいきなり度肝を抜かれる。
アクション最大の見せ場は、団地。
団地の一部屋が仕掛けられた手榴弾で爆破。寸前でかわす。
居住者が避難する中、入り乱れての佐藤vsヒットマン&スナイパー。
狭い壁と壁の間を下降、部屋と部屋を移動しながらの団地ならではのアイデア・アクションも光る。
部屋での格闘は緊迫感もキレ味もあり。まるでボーン・シリーズを彷彿させ、個人的に本作の推しアクションの一つ。
しかし圧巻は、鉄骨の足場にて。その部屋での格闘が鉄骨足場へ移動。“断崖絶壁”状態の上、ヒットマンやスナイパーも襲撃。さらに、鉄骨の端に難聴の女の子が…!
突破手段として手榴弾を爆破させて足場を崩壊。崩れる足場を疾走。
たまに邦画でも本気のアクションを見せてくれる。『るろ剣』や本作。
勿論前作に引き続き、岡田クンがファイトコレオグラファーを努め、前作越えの超絶アクションに全て挑戦。
日本のジャッキー・チェン、日本のトム・クルーズ。
岡田クンが居る限り、邦画アクションは安泰だ。
アクションがあって、笑いもドラマもある。
ファブルの笑いと言えば、その立ち過ぎのユニークキャラ。
一般感覚、フツーが分からない。
熱ッ! 超猫舌。
徹夜で描いた絵。どうやって徹夜で描いた…?(でも、社長とミサキ、笑い過ぎ…)
無愛想のファブルから笑いを取る“唯一無二”のダダスベりお笑い芸人、ジャッカル富岡は今回も登場。新ネタ披露。熱いぜ。
続編となると続投キャストはお馴染み感に。
木村文乃演じる“妹”ヨウコとの掛け合い。今回、彼女のアクション・シーンも増えた。
愉快な職場の面々。佐藤二朗はいつもながらのアドリブで笑いを取るけど、山本美月は一気に出番減ったね。後まさか、貝沼クンが…!
前作はヤクザ同士の抗争。今回は、
表向きは子供を守るNPO法人の代表、裏の顔は若者をターゲットにして殺し金を巻き上げる残忍な男、宇津帆。
仲間であるプロの殺し屋、鈴木。
そして、車椅子の少女、ヒナコ。
仕事の配達で出くわした事から、ファブルは宇津帆から命を狙われる事に…。
何故宇津帆はファブルの命を狙う…?
実はファブル、宇津帆、ヒナコの3人は、ファブルの4年前の“仕事”に関わりがあった…。
4年前、一人の男を始末したファブル。
その男の兄こそが、宇津帆。
ファブルへの復讐に異常に燃えている。
当時、売春組織をしていた宇津帆。
弟の車に乗っていた少女が、家出していたヒナコ。
車の落下により、彼女は下半身不随に。
近所の公園で鉄棒でリハビリをするヒナコ。
たまたま通り掛かったファブル。
お互い、そうとは知らずに。
助言。
鬱陶しい。
しかし、ファブルのバカ実直な性格が塞ぎ込むヒナコの心を開いていく…。
今回のヒロイン、ドラマの肝は彼女。
鈴木の“仕事”の一件で、佐藤=ファブルだという事に気付いた宇津帆。
普段は穏やかだが、その時見せた狂気。
また彼は、ヒナコに対して“愛情”を抱いている。そのおぞましさ!
新キャスト。
岡田クンとは『SP』などで共演。堤真一がさすがの存在感と敵ボスとしての怪演を披露。
ライバルになると思った鈴木役の安藤政信。そしたら、ヨウコにあっさりと…。と思ったら、最後はなかなかいい役回り。
今回はヒナコのドラマなだけあって、演じた平手友梨奈が熱演。
悲しみ、怒り、ファブルとの交流でおそらく久し振りに見せたであろう笑顔…。
ヒナコの両親もまた何者かに殺された。
宇津帆が告げる。殺したのは…
ヒナコも復讐に燃える。
2人の復讐者から狙われる事になったファブル。
復讐の罠の渦中へ。
ヒナコはこのまま、復讐という苦しみに押し潰されてしまうのか。
それとも、
希望。奇跡。
いや、イメージ。
リハビリを重ね、血の巡りが良くなり、筋肉が付き、半年後には歩けるようになる。
そんな“勇気(=イメージ)”をくれ、力付けてくれたように。
クライマックスはド派手なアクションではないが、ヒナコを軸としたドラマチックな展開に。
ファブルも凄腕殺しだけではなく、超絶救出を見せる。
ヒナコとファブルの序盤の出会いのシーン。
「コケそうだなぁと思って」
「じゃあ、見てないで支えてよ」
これがここでは粋なシーンに。
前作もそうだが、ラストはしんみりと。
誰かと出会って、別れて、何かを感じて…。
これがフツーなのか…。
フツーとは難しい。
だから尊い。
まだまだフツーが満ち溢れている。
次のフツー(第3弾)も是非とも!
こんにちは( ・∇・)
ファブル①にコメントありがとうございます!
お返事に来たかったのですが、ネタバレ投稿だったので、中々来れませんでした。
昨日ファブル②見ました。
確かに前作越えでおもろかったです。
日本のジェンソンボーン?シリーズ、これは確かに三作目も期待!