AWAKEのレビュー・感想・評価
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AI vs 人間でAIが悪者になりがちだが今回は・・・
対局は実際のものをベースにしているが人物設定などは完全にオリジナル。
人物の背景を詳しくかかない。そこがいい。日本映画によくある情に訴えてくる演出がなく、映画的でみやすかった。
AIと人間の将棋戦。応援するのは人間の方だろう。ともすればAI開発者は悪役になる。この映画で描かれているのは開発者の方。感じ方が変わりました。
動きが少ない役が多いので俳優陣の表情での演技が印象的だった。特にクライマックスの対局シーンはこの映画の白眉。対局中英一の表情は映らず手元だけしか見えない。
決着後の表情に吉沢亮の実力が表れていると思います。
英一と陸がすれ違うシーンで
陸から「強かった…」と声をかけられ
英一のやりたかった事に一区切りがついたのかなと思います。
英一のモチベーションは「将棋界を見返してやる」とか復讐心的なものではなく
純粋に「AWAKEを強くしたい」というもの。ライバルだった陸から言われたセリフは英一には特別だったと思います。そこからのラストシーン。
終始、鬼気迫るように将棋を指していましたが、最後の空港での場面、
「将棋は本来楽しいものだ」という劇中の台詞を体現するような映画らしいラストでした。
あと、劇中出てくる美女が
全員が彼女ではなく兄弟というのが
なんか、いい
千葉県では1週間しか観られないのか
公開1週間で、千葉県から消えてしまった映画。
年始の連休で観ようと思っていたのに。
諦めていたけど、隣の県の境界まで遠征、寄り道無しで。県境またぐのは罪悪感が、、。
事実を元にしていることと、あらすじからある程度ストーリーが予想出来たのですが、最後の30分は予想出来なかった。
将棋のことはあまり詳しくないけど、プロ棋士の厳しさはドラマになる。
ほぼ全ての奨励会員が挫折する厳しい世界。
AIは少しだけ詳しいけど、将棋のようなルールが決まっているゲームでは最強かと思っていましたが、いろいろな苦悩があるのだと、感動した。
演出がとてもよく、将棋の日本文化と、AIのデジタルの世界のギャップが良い。
また、微妙な間や、無音、ひとつの駒にピントとか、とても観やすく引き込まれた。
人VSコンピュータ
あけましておめでとうございます。去年映画館で見たのは62本でした。今年はこれを超えていきたいと思います。
さて、新年1本目はイケメン吉沢亮を拝みにいってまいりました。
棋士になる夢破れた吉沢亮が将棋ソフトでプロ以上の強さを目指して頑張る話。勝負の結末は、、ある意味とても日本的で、リアリティのある終わり方で、勝負としては物足りないような、人間心理としては深いような不思議な感覚で終わりましたね。
イケメンがプログラミングしてる姿はとてとカッコいい。。完全文系男子の私も言語は日本語のみなので憧れます。。
AIももちろんすごいが、なんかあの将棋打ってるDENSOの機械もメカニックでカッコよかったです。
そのうちあらゆるものがAIのほうが効率的、正しい、早い、そんな時代が来るんでしょうね。そんなときにも価値のある人間でありたいなぁと思います。
PS:なんで映画のおともはポップコーンなんでしょうね?量があってちまちま食べるのに最適だから?あんなポリポリ言うもの正直言って邪魔。。。と思ってしまった今日の隣席。。
一風変わったものを扱うが良い内容。
今年3本目(合計70本目)。
私自体は将棋は時々ネットで指す程度(将棋ウォーズで4級=ある程度の戦法を理解して対局が成り立ち、簡単な詰め筋がわかる程度(要は楽しめる、という程度)。もちろん、アマチュアの級段とプロのそれとは当然違います)。
公開自体は去年の12/25のようですが、気になっていたことと「○回観ると1回無料」みたいな特典があったのでこちらを選びました。
内容は特集やレビューで触れられている通り、将棋。
ストーリーについてもそちらについて書いてあるものがほぼすべてです。
諸般の事情なのか一部の人名などは差し替えられていますが、大筋という点では史実と同じであり(とはいえ5年くらい前…)、その意味では「史実に基づくと言えうる」かと思います。
また、ここでストーリーの紹介をし始めると、将棋とは何ぞやとか奨励会が何かとかルールが何だのかんだので(制限文字数の)5000文字を埋め尽くすので省略します。
古くはこうしたゲーム(数学的には、2人零和有限(=有限の時間で決着がつく)確定(=乱数要素がない。すごろくは満たさない)完全情報(=すべての情報が場に示されている。麻雀はそれを満たさない)ゲーム、つまり「2人零和有限確定完全情報ゲーム」はコンピュータが発達する前から研究されていました。有名なところは、もうとっくにコンピュータにとって代わられたと言われるチェスやオセロ(リバーシ)、今回扱われている将棋などがあります。唯一、2020~2021年時点でまだ人間にかなわないと言われる囲碁(ただ、プロ中堅レベルでは負けてしまう模様)も、数年で破られるのではないか、と言われています。それほど人工知能に関する研究はここ数年で指数関数的に進んでいるのです。
※ なお、麻雀など「完全情報」を満たさないものでも、乱数要素を確率論で処理し、もっとも有利になる打ち方をすることで、数学的な定義は満たさないものの「そこらのプレイヤーでは手も足も出ない」ようなプログラムはもうあります。
今回はそうした特性を持つゲーム類の中から将棋が選ばれています。海外ならチェスが選ばれて映画化もおそらくされているんでしょうね(されているはず)。数年先には囲碁もその対象になるのでしょう。それだけコンピュータサイエンス(情報数学)の分野はどんどん研究が進んでおり、それが難病の薬の開発などにも応用されています。
すると、人間とコンピュータはあたかも対立関係にあるかのように見えますが、それは表面上のことであり、テーマが将棋(にせよ、囲碁にせよ何にせよ)に選ばれているだけであり、人間みんなの願いは「コンピュータサイエンスのさらなる発展」であることは間違いなく、その点の描写が薄かった点はちょっと残念でした。ただ、それ(人間とコンピュータサイエンスの対立)を描き出すと3時間4時間いってしまうのでやむを得ないでしょう。
評価は下記減点0.2ですが、特に大きな傷と思えないので5.0まで切り上げています。
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(減点0.1) 物語序盤、主人公がコンピュータ将棋に興味を持って大学の部活動(人工知能を扱う部)に行くと、「そんなに入部したいならこれでも読んでろ」と渡されるのは一般的なコンピュータ言語の開発本(その内容や、のちのストーリーで描かれるプログラムの構文から、CかC++と思えます)。
ただ、そのあと1週間後に「読んだから正式に入れさせてくれ」というまでに本を読んでいる描写はあるものの実際にコンピュータに開発ソフト(Visual Studio=統合開発環境ソフトなど)を入れて勉強した描写がなく、下手をすると「コンピュータ言語は実際にコンピュータに向かわずとも本だけで学習できる」と誤解されかねず(特に、情報処理に興味のある少年の観客の子)、ここはまずかったかな…と思います。
※ 例えば、C言語などをすでに8割理解している方が親戚言語のJavaなどを学習するときはその軽減がありますが(かなりのレベルで類推が効く)、「知っている言語」(←当然、プログラム言語を指す)に「日本語」と書くような主人公が予備知識があると考えるのはどう考えても無理。
(減点0.1) 物語のポイントとなり、実話でもある「2八角戦法」については、実際にこれをプロ側が誘導してコンピュータを「ハメ」にいった件については、少なからずの論争があり、コンピュータサイエンスの側からは「公式戦でもないのにハメ手を使って勝負すらさせないのはフェアではない」という猛烈な抗議があがった一方、一般紙(朝日新聞など、将棋に特化しない、普通の新聞)では「どちらの立場も理解できる」としたものであり(もちろん、将棋雑誌などではこの点で色々な識者が意見を出し合い大論争になった)、その描写が「まったくなかった」のはちょっとフェアではなかったかな…とは思います。
ただ、この「2八角戦法」が何を意味するのかは、将棋をある程度かじっていれば「明らかにまずい」という点はわかるものの、「将棋映画」とはいえ、一応には不特定多数が見に来ることが想定されるのであり(もっとも、ポスターなどは将棋将棋って書いていたので、将棋映画であることは誰が見ても明らか)、そこは説明するとまた1時間コースになりかねず、仕方なかったのかな、と思います(登場人物を架空の人物などに入れ替えたとか何とかという点(名誉の問題)ではなく、単に時間がのびのびになる)。
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ちょっと評価高過ぎない⁉️
将棋映画だからある程度間の悪いのは覚悟してたけど、それでも辛気臭い映画だな、というのが正直な感想です😥
この映画、吉沢亮のファンが評価を上げてるのかなと思うくらい想定以上に評価が高い気がするのは私だけなんでしょうか💦
まずは、ストーリーとして、盛り上がりに欠けるし、さしたるサプライズもなく、想定内の落ちなので、感動もなく終わってしまった感じですかね😅
それに何よりもテンポが悪いです😵
次に繋げるためにテンポを落としてるならわかるんですけど、全体的にテンポが悪いと、辛気くさくて観るのに疲れます😩
この映画をテンポがいいと評価されてる方は、きっと将棋ファンの人達なんでしょうね☺️
個人的にはちょっと期待はずれの映画でした(-_-;)
名前が出てこない
4本目。
この休み中に観たかった作品。
セリフが少ないってのもあるかも知れないけど作品の縦軸に、いい緊張感がある。
でも最後ちょっと和む。
あの終わり方は、すごく好き。
正直、名前が出てこない役者さんが多くいたんだけど、それぞれ良かったと思う。
父役の人を猫のホテルの芝居で池田鉄洋と出てるのを見た事あるんだけど、最後まで名前を思い出せなかったのが、ちと悔しい。
自分の才能の限界を感じた人間が、形を変え、好きな仕事に関わって情熱...
自分の才能の限界を感じた人間が、形を変え、好きな仕事に関わって情熱を燃やし生きていく様を描いたストーリー
そうやって一生懸命生きる事で人間味も出てきたりと自分の周りの環境に置き換えて見ることができて非常に面白いなとかんじた!
マニアックな将棋映画
棋士養成機関である奨励会入りからおおよそ時系列で描かれていますので、将棋を知らない人でも中盤過ぎまでは入り込めますが、この映画のキモとなる部分は将棋愛好者じゃないと本質的な事はわからないんじゃないかと思えるマニアックな将棋映画。
この対局(棋士は阿久津主税、現在は八段)の事は以前にネット記事で知り小さな感動を覚えましたが時間の経過とともに忘れていました。(映画の中盤まで完全に忘れていました。)改めて触れ、考えさせられるものが大きいと感じました。対局のエピソード以外はオリジナルストーリーとのことですが、映画COMの概論を見るまで全て実話じゃないかと思っていたくらい背景は良くできています。
P.S. 終盤で記者の質問に対し両者を讃える発言をした棋士のモデルはクレジットに名前があった谷川浩司九段と推察、解説の振り飛車棋士のモデルは顔はぜんぜん違うが藤井猛九段だろうな。(阿久津・awake戦のニコファーレの実際の解説は森内俊之九段も)
静かに熱い青春
プロ棋士を諦めた青年が将棋の人工知能の研究にのめり込み、プロ棋士と対局するまでの強さを備えていく。
プロ棋士を目指している少年時代の話が結構長いから若干の違和感があったが、人工知能の研究だけではなくて奨励会での戦いや挫折したときの思いなんかを丁寧に描くには必要な長さだったのかもしれない。実際、奨励会の同期だったプロ棋士と、自分の開発した将棋プログラムの対局は思ったよりも短かった。実際そうだったんだろうし、そこをメインにはしない話にしようとしたのかもしれない。
静かに熱い青春物語でそれなりに面白かったが、もう少し熱い展開があっても良かった。よってあまり高い評価にはできなかった。ただ、ラストはいい。あのシーンが1番好きかもしれない。
妹ちゃんはワカメちゃんなのかと期待しましたが
監督は納得できる展開というか自然な流れに仕上げる方針なのか、日本の役者さん特有の大袈裟な表現ともいい感じに相殺してくれて自分には丁度よい落としどころでした。
AWAKEのデバッグ文字が流れているであろうところにソースが表示されていたり、将棋ばかりして他はなにもできない筈なのにスプラッシュスクリーンがGUIと比べてやけにかっこいいのは必要悪ですね。
5年前設定なのにコマンド入力で駒を動かしたりFM7とかPC8801時代のUIデザインがコンピュータの取っつきにくさを表現しているというのが伝わりました。
ニコファーレも今は昔、シンギュラリティを迎えれば人類がコンピュータに支配されるなんていう都市伝説も最近聞かなくなりました。
世の中にいい意味でAIが浸透してきたということなんでしょう。
お父さんのことももっと知りたい
全般的にバランスの良い、誰でも楽しめる作品でした。
・奨励会から始まる将棋界で生き残ることの困難さ、生き残れなかった人たちのその後の人生についてリアリティを持って想像力を働かせることができる(今まで考えたことも無かったです)
・本人以外の人間にとっては、さして特別なライバル関係や意識する相手とも思えない関係性であっても、大きな決断や重要な岐路の選択のきっかけになり得る。
・ある種の崇高さ(この映画においては、勝負における潔さと相手へのリスペクト)の物差しは、世間の期待とは一致しないし、評価されることも少ない(だから何だというのか!)。
・人工知能と人間の関係について、押し付けがましい教訓や倫理観などを特段強調することもないので、ヒューマンドラマとして純粋に楽しめる。
蛇足という見方もあるようですが、ラストの空港でのシーン、私は好きです。
奨励会のメンター(導師⁈)的立場の人が言っていた、本来楽しむもの、という言葉をキチンと拾ってました。無邪気な少年の、負けたくないという気持ち、ちょっとは頼っちゃったけど、自分の力なんだよー、と言いたくなる意地。それを見て心和むおとな(普段は勝負師として緊張しっ放し)。
子どもを挟んで横並びに座ったベンチのふたり。
当たり前だけど、将棋はプロだけのものではないということが素直に伝わってくる、割と訴求力の強い〝絵〟になっていました。
将棋が分からなくとも楽しめます。
評価•評判は高いけど、2時間ものの将棋映画?寝る?寝るよね?と寝る予感しかありませんでした。いい意味で期待を裏切ってくれました。分からなくとも、対局の緊迫感が伝わってきて、のめり込めます。
将棋に挫折し、目標を失い、AI将棋ソフト開発にシフト。やっぱり将棋が好きなのね。バグとは言え、負けを認めるあたり成長を感じます。年末見納めの映画としては、いい一本で締められました。
触れた瞬間に灰になる
青白い炎ですら柔らかく感じる熱量を持った映画でした。素晴らしかった。
役者さんもさることながら、監督・脚本・編集をこなした山田篤宏さん。「ちば映画祭」で少しだけ存じ上げておりましたが、今後もヒリヒリした作品を期待したくなる仕上がりでございました。
後は「DENSO」の将棋マシーンね。どこまでも無機質な格好良さはあるのにどこか人間的な匂いを纏っている、素晴らしい存在感。それによって醸し出される電王戦の緊張感は、ビリビリと腹の底まで伝わってきます。そして、エンドロールまでの柔らかい流れ…。熟練の職人芸の様でした。
是非とも劇場でご覧下さいませ。
AI軍事利用の恐ろしい予感におののく
1997年にAIがチェスの世界チャンピオンに勝った。その当時は、将棋は奪った駒を使えてチェスより複雑だから、当分はAIが将棋で人間に勝つことはないだろうと言われていた。しかしそこから20年後の2017年にはAIのPonanzaが現役の名人に2番勝負で、先手でも後手でも勝った。この時点で決着が着いたと誰もが思った。つまり将棋では人間よりAIのほうが強いのだ。以後は将棋の解説にAIが登場して、藤井聡太八段の指した奇手が、実はAI評価の最も高い手と一致したなどと言っていることが多い。
あまり触れたくない話だが、将棋とAIのことを論ずるには、2016年の三浦弘行九段の事件を書かないのは片手落ちとなる。ざっくりと説明すると、ある対局の日に体調を崩していた三浦九段が度々席を外すのを、スマートフォンで将棋ソフトを見ているのではないかという嫌疑がかかり、出場停止の処分がくだされたというものである。その後は三浦九段の嫌疑が晴れて関係者が謝罪したらしい。この事件の肝は、2016年の段階で既にAIのほうが棋士より強いと将棋界全体が考えていたということである。でなければカンニングを疑われることはない。
さて本作品は青春群像の映画だが、AI将棋と人間の棋士との相克もあって、あまり爽やかな物語とはならなかった。そもそも大したストーリーはないし、人物像の掘り下げも人間関係の悩みもない。勝負だから弁慶の泣き所を攻撃するのは当然で、そこをやられたら諦めるしかないのも当然である。観ているうちに、本作品の人間模様よりもAIと人間社会の未来のほうが気になった。
今後は、暗算大会に電卓が参戦しないのと同じように、棋士はAIに勝てないということを認めた上で、人間同士の遊びとしての将棋をひとつの文化として継続していくことになる。偶然の要素が高い麻雀でさえもAIが人間を凌駕しつつあるが、麻雀にAIを参加させる必要はない。野球の試合で時速230キロのピッチングマシンを投手にしないのと同じことである。
AIの定義は難しいが、AI自身がアルゴリズムを作って進化させていくようなプログラムを持てば、将棋でも麻雀でも、放っておけばどこまでも強くなる。同じことは他の分野でも言える訳で、既に将棋だけでなくビジネスの分野にもAIは進出している。経理や労務など、手順が決まっていて、毎年改正される法律に従って変更が必要になる業務では、人間よりもAIのほうが向いている。
通信がいま以上に発達すれば役所もAI、企業もAIで、互いに通信しあって、すべての手続は電子的に自動的に行われるようになるだろう。年末調整も給与支払報告書の提出も確定申告も決算申告も一瞬で終わる。会社の経理や労務担当者は職を失うだろう。同時に税理士や公認会計士、社会保険労務士の仕事もなくなる。役人の数も大幅にカットされる。
何しろアルゴリズムを自分で作っていくわけだから、どんな分野にでも進出できる。金融や証券の分野では自動的に利益を生み出すようになるが、一方で自動的に損失も生み出すから、アンバランスが生じないように金融の安定を図るアルゴリズムを作るだろう。金融は自動的に安定し、株価の暴落や高騰は生じない。もはや兜町もウォール街も用なしだ。
便利だからといってAIの活用範囲を見境なく広げていくと、間違いなく軍事の分野に至る。AI搭載の無人飛行機、無人戦車などが生まれ、的確に敵を殲滅する。敵も同じようにAI搭載の兵器を使えば、もう戦争はゲームのように兵器同士の壊し合いになる。しかもそこに人間は介在せず、AIが判断して命令する戦争になる。司令本部はAIだからである。
万が一、政治の分野にAIが進出すれば、政策はAIが決める。そして一番不合理な存在が排除されることになる。つまり人間である。ジェームズ・キャメロン監督の映画「ターミネーター」が公開されたのは1984年。AIが発達しすぎると人間が否定されるという世界観を2020年の今から36年も前に発表したことの意義は大きい。
道具としてのコンピュータ、手続きでのAI利用といった程度にとどめておくのが賢い判断だろうが、軍需産業関係者の残虐な欲望がAIの軍事利用をやっていないはずもなく、恐ろしい予感におののくばかりだ。
心があたたまります
将棋には詳しくありませんが、映画を楽しむことに全く影響ありませんでした。吉沢亮さん演じる英一とライバルの成長していく姿を描いた青春映画。登場人物が皆魅力的。中でも落合さん素敵でした。吉沢さん、ご自分でもこの映画好きとおっしゃっていましたが、本当に吉沢亮ではなく英一。見事に演じてました。父とのあたたかい親子関係。小さい頃からの恩師の優しさ。終わった後、泣きながらも笑顔で元気になれます。ラストシーン好きでした。とても良かったのでまた観に行きたいです。
良い良い良い…!!
観る気が無かったのですが、初めて1日に5本観ることを成し遂げるため、
丁度良い時間にこの映画があったので、とりあえず感覚で観ましたが、
この日観た5本の中で一番良かったです。
飽きるかな〜と正直思っていましたが、心配ご無用。
夢中になり熱中して本気で取り組む主人公たちにしっかり魅了されていました。
相手の強さをちゃんと認めてて、敬意を払い、全力で勝ちにいき、潔く負けを認める姿勢が
本当に美しい精神だなあ…と。
人間の威信を守るためプライドを捨てさせるほど追い込んだアウェイク。
決戦の展開がものすごく腑に落ちて心の中で拍手👏
何より主要キャストが本当に味があって良かったです。
吉沢亮のヤバいヲタク演技が素晴らしい!!
全く期待していなかったのだが、年末ギリギリで、邦画の中では上位クラスの映画が滑り込んできた。
スポーツもそうだけど、将棋とか囲碁とかチェスとか…ルールがわからない人が観ても楽しめるようになっていたとしたら、合格といえるだろう。今作も将棋のルールが全くわからなくても緊張感はかなり伝わってくる。
学校や地域の将棋クラブなんかでは、圧倒的な天才とされていても、専門の場所へ行けば、その中のひとりでしかないというのは、美術やスポーツなど様々なジャンルにあてはまるし、その中で自分の才能に挫折し、葛藤するというのは王道である。
一握りの人間の中で、更に一握りの人間だけが次のステージを進んでいくという、広いようで狭い世界。今までは、その中で勝ち抜く者たちの作品や、逆にどん底に落ちるといったテイストの作品が多かったが、近年増えてきたのが、別方向からのアプローチ。2番手、3番手の生き方である。
つまり、夢の選択肢はひとつではないということだ。
今作の主人公もプロ棋士になるという夢は砕かれてしまったが、別方向からのアプローチとして、AI将棋プログラムを開発し、結果的に自分のライバルと対決することになるのだ。他にもプロにはなれなかったが、新聞記者として将棋欄を担当する者もいたりと、自分の好きなこと、得意なことを追いかければ、正面は無理でも別方向からアプローチが可能ということを提示してみせているのだ。
将棋どうこうということは、置いといたとしても、夢破れても、自分の力や可能性を信じ、新たな夢を見つけ出す過程を描いたサクセス・ストーリーとしての部分が色濃く描かれている作品としては、かなり見応えがある。
何より素晴らしいのが、吉沢亮のヤバいヲタク演技である。今までヲタク役を数こなしてきたようなハイクオリティ演技であるし、この人ならパソコンとかも得意そうだな…と思わせてしまう。これが上手くいってないと、プログラミングを覚えていく過程にも説得力を持たせることができないが、吉沢亮は完璧である。しかし、今後もヲタク役が連発しないかという心配も残ってしまう。それぐらい必見の価値があるというか、吉沢亮の演技だけでも観るべき映画といえるだろう。
またライバルのプロ棋士も、さわやかキャラじゃないところが良い。子供の頃は、社交的にみえたのだが、大人になるにつれ、少し暗い雰囲気になっている。メガネ率も多いし、服装も地味になっていく…将棋とは限らないが何かにのめり込んでいくと、外部との接点が遮られて、光が奪われていくという代償があるとも感じさせられたのだが、口数が少ない者同士の友情という点でも良く描かれいた。
わかりやすく相手を励ましたり、褒めるようなことはしないで、ただ目線を通わせ、ぽつりと一言。
互いに意識し合っていて、何なら大親友になれたかもしれなかったのに、不器用さが故に、一定の距離を超えられない。しかし、その距離の間には、実は友情や尊敬というものが確実に存在しているのだ。
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