「イケ面の吉沢亮はイケテない役が不思議と似合う。」AWAKE 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
イケ面の吉沢亮はイケテない役が不思議と似合う。
実際に2015年4月11日の将棋電王戦EINAL第5局にインスパイアされたドラマです。
(将棋はこの棋譜でなぜ勝ったか?が分かる程度の初心者ですが・・・)
この映画、将棋映画として凄く面白かった。
英一(吉沢亮)は、奨励会(日本将棋連盟の棋士養成機関)を、
ライバルの浅川陸(若葉竜也)に歯が立たない理由で断念する。
棋士への夢敗れ、抜け殻になった瑛一は大学生になる。
ある日コンピューター将棋に出会い、かつてのトキメキを取り戻す英一。
コンピューター・プログラミングの師匠となる磯野マスオ・・・ではなくて、
(達也役の落合モトキが、雰囲気最高!!新しい時代の流れを感じさる)
磯野の人工知能同好会で、プログラミングをイチから教えてもらう英一。
スクリプト語など、プログラミングはメチャ難しい。
夜道を解説書を懐中電灯で照らして歩くほどの努力家。
頭脳はもともと最高レベル、おまけに努力と執念の男だ。
なにより生き甲斐を取り戻した英一が輝く姿に胸が熱くなる。
AWAKE(覚醒)と名付けたコンピューター将棋ソフトはメキメキ強くなる。
3段4段レベルに上がり、町で道場破り(?)とか、メチャ楽しい。
イケメンのオタクをやらせたら右に出るもののいない吉沢亮。
まったく人とコミニケーションの取れない引きこもりをリアルに演じる。
《生き甲斐って、メチャ大事!!だ!》
そして山場!
運命の対決だ!
若手棋士ナンバーワンに成長した浅川陸が、AWAKEの挑戦を受けて立つと言うのだ。
直前にAWAKEの弱点(入力不備)が見つかり焦る英一。
ここから、勝敗の行手は是非映画でご覧ください。
「聖の青春」「3月のライオン」「泣き虫しよったんの奇跡」と観てますが、
異色の将棋映画としてこれが一番楽しめました。
ラストのシーン、とてもイイです、ホロッとします。
コンピューター将棋ソフトとの出会いで救われた青年・英一の成長物語です。