「人工知能に負ける=人間に負けるなのでは?」AWAKE わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)
人工知能に負ける=人間に負けるなのでは?
全体的に面白かったんですけど、どうしてもこの疑問を乗り越えられませんでした。人工知能も言ったら人間が作ったものじゃないですか。「もし人間の棋士が人工知能に負けるようなことがあったら、我々は職を失うことになるかもしれないですからね」と対局の解説をする人が言ってるんですけど、シンプルに人間のあらゆる予測能力に負けたで良いのではないかなと思いました。
この作品の一番好きなところはラストカットです。人間vs人工知能がこういう結末になってどう終わらせるのかなと思ったら、通りすがりの子どもが「自分でこの手を打つことを決めたんだ」と自覚するシーンが上手くリンクしてるなと思いました。
あと、音楽がやや冗長だったです。試合が終わった後とかは、音楽は何もかけずにシャッターと取材音だけで良かったんじゃないかと思いました。
女性のキャラクターも本当に必要だったか微妙だし、主人公の挫折も挫折足り得ないというか、ところどころもう一歩だなと思わざるを得ませんでしたが、吉沢亮vs若葉竜也の演技合戦には熱さが伝わってきて感服しました。吉沢亮は真っ直ぐに駒を置き、若葉竜也は駒を雑においてチョンチョン触りながら整えていくという比較も良かったと思いました。
吉沢亮さんは「青くて痛くて脆い」といい「さくら」といい、変な青春映画に引っ張りだこですね(笑)次回作にも期待します。
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