「切り取りのうまさ」建築と時間と妹島和世 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
切り取りのうまさ
映画ではないの。大阪芸大の資料室や、美術館の展覧会で上映されるべき作品なの。ただ撮れ高あったから60分の作品にして公開したんだろうなあと思う。
ホンマタカシは《◯◯と△△》っていうタイトル付けが好きなんだよね。今回は三つに増やしてた。
やっぱり画面を切り取るセンスがすごいね。オープニングで妹島さんがプレゼン資料を見せてくれるんだけど、見切れるまで寄ってるんだよね。普通は少しひいて全部を写しちゃう。その後もほとんどのカットでフレームから何かが見切れてんの。
ひきにして、全部を入れて撮るのは、まあ、誰でもできると思うんだけど、見切らせるときに、どこで切るかはセンスが出ちゃうね。そこを感覚で切れるのはさすが木村伊兵衛賞作家。
背景も気を遣ってて、シンプルな背景が圧倒的に多いね。
あとは、色々と語る妹島さんが魅力的だね。言ってる内容は、まあ聞き流してたんだけど、それでも妹島さんは魅力的な人だと思った。
画面の美しさと妹島さんの魅力をぼーっとみる一時間だと思うよ。
英語字幕はあれでいいんだろうか。もう少ししっかりした翻訳者がやった方が良い気がしたけど。
あとオープニングの文字のレイアウト。
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