「原作とはかなり違うが」いとみち 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
原作とはかなり違うが
Amazonレンタルで鑑賞。
原作が好きだったので本作を観たけど、正直原作からはかなり改変されている。
原作では小柄ないとを演じる駒井蓮さんはどちらかと言えば長身だし、登場人物の関係性やキャラクター像も、原作とはかなり違うし全体的に描き込みも足りず、原作ファンとしては物語の展開が唐突な印象を受けた。
ただ、原作はマンガやアニメ的な設定や表現も多く巻数も多いので、そのまま実写化は難しいことも理解できる。
なので、「いとみち」という物語の核心の部分を押さえててくれればOKで、少なくともそこはクリアしていたんじゃないかな。
クライマックスは、いとの三味線ライブ。
そのクライマックスシーンをしっかり説得力をもって描けるかが本作の成否のカギになるんだけど、駒井さん弾くの三味線には説得力があったし、いとの三味線ライブがちゃんとクライマックスになっていたと思う。
一方で、青森空襲の話を体験者から聞くくだりは、その後の物語に繋がっていくわけでもなく、何のために入れたのかちょっと意図が分からず、関係者のごり押しだろうかと勘繰ったりもしたけど、関連記事を読むと、どうやら監督の意思で入れたらしい。
あと、いととおばあちゃんが津軽弁で話すシーンを、無理に分かりやすくしようとしなかったのは英断だと思った。
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