「森のくまさん🎵 子熊とアーニャ 親熊とベンジャミン」アーニャは、きっと来る カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
森のくまさん🎵 子熊とアーニャ 親熊とベンジャミン
羊飼いの少年ジョー(ノア君)が山の中で出くわした熊。母親グマが子熊をかばって出てきたのでした。最終的に母熊は鉄砲で撃たれ、村はちょっとしたお祭り状態。ノア君の愛犬の牧羊犬は母親熊と対峙してくれて(すごい演技)、その隙にノア君は村に逃げ帰れたわけですが、愛犬を探しにひとり山に戻り、怪我をした愛犬をみつけます。そこへ子熊を抱いて現れたのが、ベンジャミンでした。ベンジャミンは内緒だから誰にも言ってはいけないと口止め。そう言われると気になって、ベンジャミンを尾行して家を確認。後日、羊のお乳を瓶に入れて、そっとベンジャミンの納屋に入り、子熊に飲ませてやろうと、シャベルに注ぐと、傍らに小さい子供の靴が落ちていて、小さい女の子が藁の中からひょっこり。ベンジャミンに見つかって・・・・この場面重要ですね。
ジョーは賢い子、状況判断ができるし、万引きはダメよと言われると、あっ、このおばさんは優しいとガッテンして、ちゃんと万引きする。えー、悪い子?この時代だもの。おおめにみてあげましょうよ。駄菓子屋で、居眠りするふりして、お金のない子にお菓子あげちゃうお婆ちゃんみたい。私の経験では、マトが当たっても難癖つけて賞品くれないお祭りのテキヤやクジが当たっても難癖つけて子供相手に大人げない駄菓子屋のおじさんが多かったけど(今でも夢に見て、ぶっ殺したくなりますw)。ステキなお店のおばさんでしたね。そこへはいってきたのは駐留しているドイツ小隊の伍長(トーマス・クレッチマン)。おばさんはなんとかして、ご機嫌を損ねないようとタバコを二箱差し出す。観ているこちらがハラハラするのに、子供相手に少しは疑問を持ちながらも、優しいクレッチマー。 ジョーは抱えきれない食料品を落としてしまうがお駄賃はハチミツと聞いて、
「ハチミツ食べたいなー」
プーさんかよ❗
なんかいいですよね~
クレッチマンの上司は中尉のアタマツルツルの役者さんで、最後のほうで、ジョーの知恵遅れの兄を射殺してしまう。クレッチマンのくれた双眼鏡を兄にあげたジョー。クレッチマンは上官に逆らえないけど、うつむいてしまう。この場面だけが悲しい場面で、ナチスの兵隊さんはピレネー山脈の麓の村に派遣されて故郷を思いだし、そんなにあこぎなことはしない。そうですよ。日本だって、戦争中に派遣されたところで、のどかな現地の人との交流は温かく、現地の人にむしろ一兵隊であること同情される人が多かったらしいですね。ナチスでもこんなに自然豊かで、きれいな村に派遣されたら、優しい気持ちでいたいと、人間だもの、願うと思いますよね。
ベンジャミンは戻って来なかったけど、アーニャは戻ってきた。ベンジャミンは母熊で、アーニャは子熊だったと思うと涙が止まりません。
ジャン・レノとアンジェリカ・ヒューストンのいるあのきれいな村に行きたくならない人はいないと思います。
原作が児童文学なので、アタシのIQにジャストミートでした。
カールIII世さん
コメントへの返信有難うございます。
苦悩した実体験があるからこそ、強い想いをお持ちなんでしょうね。トーマス・クレッチマン、魅力的な俳優さんですね。