劇場公開日 2021年3月26日

「つらいけれど、暗くはない」ノマドランド pekeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0つらいけれど、暗くはない

2021年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

予告編を観て、好きなタイプの映画ではないなと思ったけれど、何か引っかかるものがあったので鑑賞しました。
べつに、何とか賞を取ったとかノミネートされたとかは関係ないです。

で、予想通りとくに感動はしなかった。
でも、何らかのメッセージは伝わってきました。

ちょっと、つらい話でしたねぇ。
スクリーンの映像を観ているあいだ、頭の中に「寂寞」とか「寂寥」という言葉が浮かんできたりして、心細い感じがずっとつきまとった。
僕も先のことを考えたら不安だらけなので(老後は、ほぼアウトだ)、身につまされる思いでした。

けれど、暗い話ではないと感じました。
つらい話だが、暗くはないナ、と。

我々は、いつの間にか経済社会にすり込まれた理想や幻想にとらわれすぎて生きているのではないか。
そういったものがつくり出した多くの「かくあるべし」から、もっと離れたところで生きてもいいのではないかとも思った。
そして、人と人とが繋がることの大切さを、あらためて考えさせられました。

ただ、この作品は、——出演者のほとんどが、実際のノマドということだし——ドキュメンタリーで撮ってもよかったんじゃないの? という気もしましたが、どうなんだろう。

以上、「ノマド」予備群より

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peke