「本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然...」ノマドランド マルホランドさんの映画レビュー(感想・評価)
本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然...
本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然に触れられる。アメリカといえばやはり発展した街並みが並び、華やかな高層ビルが立ち並ぶ想像をするが今作は近代的な街並みはほぼ出てこない。
遠くに見える山々、地平線上にうっすらと見えるオレンジ色の夕暮れ、電柱一本並んでいない乾いた土地、建物が一つもない場面が当たり前のように続くカットが見れる。しかしこの映画ではその自然の風景が電気で照らされる街よりも明るく見えるのが不思議だった。それが日常からの解放感につながり、映画を見ている最中はまるでこの土地に誘われているかのような感覚になり、座りながら旅をしている気分になれた。
彼女の生活は自分の価値観から遠く離れているが、だからこそ訴えかけられるものがある。本来ならば生きていくうえで必要なものといえば食べれるだけの食料と衣服、休める場所だけのはずだがそれ以上に物を欲しがる。現代社会はいかに物があふれているかを俯瞰してみることができたしむしろ物に操られているのだと思った。
アマゾンの仕分けのシーンはまさに大量消費社会を表していると思うしそれと対比して建物一つない自然の風景を比べる所がなかなか良かった。
メッセージありがとうございます!
宮古島のエピソードすごく素敵ですね。
俺は富士山に登ったことがないですけど、よく山から見る朝日が素晴らしいそうで、ちょうどこの映画の風景がそんな感じなのかなと思いましたね。
ていましたね(いきなりの改行ですみません)。以前、宮古島で満月の晩、人工的な明かりが全くない中で、満月の明かりが煌々と輝いていたことを思い出しました。だから新月の晩は本当に真っ暗なんだろうと、マルホランドさんのレビューを拝読して思いました。