「ノマドと種田山頭火」ノマドランド カメさんの映画レビュー(感想・評価)
ノマドと種田山頭火
個人評価:3.9
降旗監督のあなたへをなぜか思い出した。種田山頭火の放浪の生き方。そして旅と放浪の違いとは。ノマドの人々はどちらかと言えば旅にあたるのかもしれない。
ノマドの生活を続ける理由。そこに悲しみのテーマを感じる。
作品賞にノミネートされる作風としては、黒人、ジェンダー、格差などの差別テーマが主流だが、本作は過酷な季節労働の現状を伝えると同時に、ノマドの人々の価値観と人生のあり方がテーマとなり、今までの作品賞の作風だけではない部分がある。
また前作のザ・ライダーと同様に、美しいアメリカの大地とともに描かれる本作は、絵としても壮大で見応えがある。特に夕暮れの薄光を捉えた場面が多用され、映像美にも溢れた作品だ。
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