「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の1ピース」アイダよ、何処へ? エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の1ピース
1992年から95年に渡るボスニア・ヘルツェゴビナ紛争。
テオ・アンゲロプロスの傑作『ユリシーズの瞳』で廃墟と化したサラエヴォを見てから何年経っただろう。冬季オリンピックの記憶がまだ鮮明だった頃なので、誰もが『何故』と思ったはず。
その疑問に答えてくれたのも映画だった。この20年で欠けていたパズルが埋まっていくように感じた。
今作はセルビア人によるボシュニャク人の何度目かの、そして最大のジェノサイド/大量虐殺を描いた。国連が指定した安全地帯での出来事だった。知るべき歴史があった。
国連軍の通訳として働く女性アイダが家族を守ろうとして奔走する場面が多く、作品としては説得力を欠いたか。自分の家族だけでも助けたいと思うのが真実なのだろうが。
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