「今まさに観るべき映画」親愛なる同志たちへ koozyyさんの映画レビュー(感想・評価)
今まさに観るべき映画
現在の情勢がキッカケで、ロシアとウクライナの歴史を少し学んだ事で、この映画について理解が深まったように思う。お父さんのコスプレは先祖のコサック兵の制服。コサックは元々ウクライナの農奴が武装した騎馬民族集団。帝政ロシアでは重用されたがソ連には弾圧された。
そしてスターリン時代にウクライナの農民は中央政府に穀物を収奪され大量の餓死者を出した。つまりコサックの魂を心に持つ祖父と、スターリン信者の母、スターリンを批判したフルシチョフ(ウクライナ出身)時代の娘という三世代の断絶がある。
この映画でまず感じたことは、党委員たちのグロテスクなまでの保身ぶり。我が国の官僚や政治家の世界にも在るのだろうが、共産主義の世界では立場を守る事が人生の最重要課題のよう。
軍司令官がKGB指揮官に、車の中でこっそり言う。「この国は外には誇れない。」
今のロシアの人たちどう思ってるのだろうか。
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