「しばしの苦難」親愛なる同志たちへ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
しばしの苦難
1962年6月2日にノボチェルカッスクで起きた労働者蜂起と虐殺の話。
電気機関工場のストライキで街が騒々しくなる中、市政委員会の生産課長でシングルマザーの主人公が18歳の娘と折り合いをつけられず奔走することになっていくストーリー。
スターリン時代よりも物価が上がった上に商店には日用品が無く、市民達の不満が募り、更には工場の賃金が大幅にカットされると囁かれる情勢にあって、立場を利用したと思しき贅沢な暮らしをする主人公家族。
そんな温い環境すら知らない娘の唱える思想と、そして洗脳とも言える思想を持つ母親の抱く疑問と諦めと…非常に良かった。
ただ、ラストワンシーンはそれまでの主人公の行動や意識とかを考えるとぬるさを感じてしまい無い方が良かった。
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