劇場公開日 2022年6月4日

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「企画の発端はあの事件?」ニューオーダー 蛇足軒瞬平太さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5企画の発端はあの事件?

2022年6月27日
iPhoneアプリから投稿

粛正、拷問、処刑、、、
新しい秩序は酷い。
でも生きる、愛する、、。
は『大地と自由』だったか。
1995年のパルムドールを、
クストリッツァの『アンダーグラウンド』と、
最後まで競った傑作。

構造的なニューオーダー、
場当たり的なニューオーダー。
怖さの質が違う。
最近だと、『ホテル・ムンバイ』
『ジェノサイド・ホテル』が近いか。

某国で撮影していた時に、
この国では、交渉する相手、
順番、タイミング、を間違えると、
取り返しのつかない事になる事が多いので、
気をつけてください、と言われた。
一生、出国できないどころか、
存在を消されるのか!
と絶望した、あの瞬間が、
フラッシュバックした。

空港で足止めされた。
道路が封鎖されていた。
窓外の男がこちらを見ている。
音だけヘリ。
水道の蛇口から緑色の水。

怖さを積み上げていく。

後半はあまりシナリオを整理しないで、
ニューオーダー、
新しい仕切り、
秩序の順番、
力のヒエラルキーなどを、
カオスのまま、
2014年のあの事件を匂わすように描いたのはインパクト増しを狙ったか、
または、
元々の企画はあの事件を描こうとしてたとか、なのかな。
シナリオを変更していくと、
元の企画はワンシーンのみの、
エッセンスだけ、、、
というのは海外の作品に多い。

蛇足軒瞬平太
蛇足軒瞬平太さんのコメント
2022年6月28日

こちらこそ、コメントありがとうございます。

蛇足軒瞬平太
LSさんのコメント
2022年6月27日

ご示唆された事件について読みました。学生らの行動きっかけとなった女性政治家のパーティや、遺体を焼くところなど、似たモチーフがありますね。それにしても政治家ー地元警察ー犯罪組織(麻薬カルテル)の癒着構造もひどい話です。背景理解に役立ちました。ありがとうございます。

LS