「結局現実ってこうだよね。」ニューオーダー バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
結局現実ってこうだよね。
ハードなディストピアものですよ。舞台はメキシコ?でいいのかな?
近未来・・・というか、あと3〜5年でこうなっちゃっても不思議じゃないかもなぁ?国によっては。いやいや、当たり前のように武装勢力が存在する国では背筋が冷たくなるようなお話じゃないでしょうか?
こういう作品見ると、世の中って微妙なバランスで成り立っているんだろうなぁって思います。どこかの脆弱な部分をツンと突いたら、パァン!!!って爆発するような状態なんじゃないかなぁ?民衆が持つ不満と満足のバランスですよね。本作は、妙なヒューマンドラマが全くなく、ただただ殺伐と欲望のままに話が動いていくところが良いんですよね。結局そうですよね。畳み掛けるように襲い掛かる不条理こそ現実なのではないでしょうか?
そして、さすが!って思えるのはラストです。結局社会は一握りの権力者のものであり、彼らの意のままってのを、変わらないんだってことを言いたいのかな?舞台の地域はきっと何度も同じことを繰り返し、民衆は無意味な死を重ねていくだけなのではないだろうか?
つまり、一部の為政者。権力者への痛烈な皮肉で覆われた作品だと思うのです。
ハードな内容ですが、長すぎずズバズバと描かれるのでとても観やすいです。ただ・・・僕が平和ボケしているからなのか?途中体制の関係性が分かりずらいところが出てくるんですよね。軍隊と武装勢力(?)の違いがよくわからなくなっちゃいまして。そこがなぁ・・・。また、中盤の話に厚みを持たせたらどえらく面白くなりそうな1本でした。でも、面白い!
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