「貧富の格差に対する抗議活動が暴徒化したということだが、ちょっとピンとこない…。」ニューオーダー caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)
貧富の格差に対する抗議活動が暴徒化したということだが、ちょっとピンとこない…。
メキシコの社会的状況は、よくわからない。しかし、社会的秩序が保たれていないことは想像がつく。
この映画の最初の展開は、貧富の格差に対する抗議活動をする者たちが暴徒化し、結婚披露パーティーの会場となっていた上流階級の豪邸を襲うということになっている。
しかし、その前振りは水道から緑の水が出たり、銃で武装していたりと、かなり計画的に見える。
暴徒と言うより、武装勢力に近いと思うが、その武装勢力の人間が銃で人を撃ったり、人を誘拐して拉致したりするのだが、警察が破壊された街の中で武装勢力を鎮圧する場面は出てこない。街の中も車で自由に移動している。
貧富の格差はテーマ的には受けるのだと思うが、観ていてリアリティを感じない。
すでに警察権力が通じなくなっているという設定なのだろうか。しかし、そんな世情で結婚披露パーティーなど行う訳がない。
ベルリンで賞を取っているようだが、ウケ狙いの映画であることは否めないと思う。
かなり期待外れの映画と言えるかもしれない。
コメントする