「360°見渡しても救ってくれる人は誰もいない」ニューオーダー BONNAさんの映画レビュー(感想・評価)
360°見渡しても救ってくれる人は誰もいない
ハネケとラースフォントリアーから理不尽さを抽出してギャスパーノエの暴力性を添付したような作品。
要するに今世紀最大の胸糞映画。360°見渡しても救ってくれる人は誰もいない。
富裕層vs貧困層という意味では、ある意味パラサイトを彷彿とさせる描写もありましたが、いち家庭の範疇を越えてより救いようの無い世界を体現したのがこの作品と言えます。
なお、いろんな人がめっちゃ死にます。
それこそ息をするような感じで、いろんな人が発砲して、いろんな人が死にます。
あまりにたくさんの人が銃でお亡くなりになったため、正直、観終わった後で後ろから誰かに狙撃されるのでは、という恐怖心すら湧き立ちました。
社会派作品としての要素も十分に持っているため(貧困格差、富裕層の汚職や収賄など)、語り継がれる名作として残ってほしいところですが、血も涙もない作品以上の評価は得られにくいかもです。
容赦ないストーリーや社会派作品が好きな方にはおすすめ。
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