「女を魅せる芝居」ゲキ×シネ「偽義経冥界歌」 momoさんの映画レビュー(感想・評価)
女を魅せる芝居
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新感線は男性を魅せるお芝居も多いですが、この作品はもちろん生田斗真他男性陣もかっこいいのですが、女性が輝くお芝居でした。
劇団☆新感線39周年ということで、扇町ミュージアムスクエアの時から長らく観てきたなあと感慨深かったです。
縦横無尽な動き、段差があっても足元を全く見ずに動ける俳優たちが素晴らしい。
川原正嗣の所作の美しさはもちろんのこと、生田斗真と早乙女友貴の殺陣のシーンは惚れ惚れ。
また、藤原さくらの声の素晴らしさが物語を牽引していました。声質の魅力に取り憑かれました。りょうが歌わない分、りょうのシーンで歌う山本カナコの歌が素晴らしく感じました。
また、膝枕のシーンが2回出てきますが虚勢を張っている黄泉の方の弱さが垣間見られてほっこりして良かったです。
右近健一率いる朝廷仏閣連合のレンジャー的な京都のお坊さん軍団、村木よし子の北条政子、おかめの方の中谷さとみと安定の新感線の伝統芸、そして個人的に一番グッときたのがりょう演ずる黄泉の方。細い体で奥州を守り抜く姿にうるっときました。弁慶と海尊が立場をコロコロ変えるだけに、黄泉の方の、一途さが映えました。
ゲキシネは俳優の表情までしっかり観られて舞台とまた違う楽しみ方が出来ました。
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