「自己愛から他者愛へ」私をくいとめて llさんの映画レビュー(感想・評価)
自己愛から他者愛へ
クリックして本文を読む
大九監督、原作家の綿谷りさの映画は、勝手に震えてろとも重なるが、自己を愛して、その先の他者愛を丁寧に描く
内省をAという声だけの俳優で表現し、主人公は常に自分の葛藤を自分との会話で内側に落とし込んでゆく
臼田あさみが劇中で言うように、 1人でいるときは孤独ではあるが傷つきずらく、他者といるときの方がよっぽど辛いし傷つきやすい
主人公は中盤、イタリアに行き、本当の孤独を味わう(Aが登場しないため)
この映画はイタリアのシーンの印象が非常に強い
本当の孤独の中から、他者との共感を経験し成長していく、橋本愛との写生シーンは映画的にみても最高に美しいし感動的だ
風呂場でのLINEのやりとりとタイミングは、これまでのどの映画のチャットシーンよりもリアルで繊細だと感じた
日本に帰ってからが人生の本当の山場であるが、主人公はAと別れる事を決断し、他者との共存に努力する
手を繋ぐシーンなど、至近距離の映像がとても綺麗で新鮮だ
独特の魅力がたくさん詰まった繊細な恋愛映画
追記
吉住がほぼフルでネタを披露するが、この映画のテーマと重なり、細部にわたって丁寧に作られていると感じた
のんの演技について、ただただ最高すぎる
勝手に震えてろでも同じことが言えるが、予告編の雰囲気が少し違うのでは?(ポップすぎて惹かれなかった)
コメントする