「感情のジェットコースター」私をくいとめて YKさんの映画レビュー(感想・評価)
感情のジェットコースター
クリックして本文を読む
パンフレットの中で、片桐はいりさんがこの映画のことを「すごい感情のジェットコースタームービー」と評していたけど、本当にそんな感じ。おひとり様が初めて海外旅行に行くとか、片思いを成就させるとか、出来事だけみると、たいして大きな事件がない、起伏のないストーリーだけど心の中の揺れや葛藤をまざまざと見せられるから、ものすごくドラマチックな冒険活劇を見たような疲労感や満足感が残った。でも大げさではなくて、人の心の中にはあのくらいのドラマがあると思う。
アラサーの共感ポイントも満載。しかもステレオタイプな「アラサー独身ってこんな感じの干物女でしょ」っていう見せ方じゃなくて、ディティールが素晴らしい。部屋の感じ、服や靴の感じ、職場での雰囲気、休日に行く場所…すごくわかる。
恋愛に臆病な主人公が世界を広げていく姿は「勝手にふるえてろ」にも重なるけど、主人公がちょっと大人な分、最後はより広く、優しい世界に到達している気がした。
コメントする