夏への扉 キミのいる未来へのレビュー・感想・評価
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最近観た中では一番良い作品
トントン拍子で進みすぎという評価も見受けられましたが、個人的にはそれが心地よくて気持ちよかったです。清原果耶さんのお芝居が素敵でした。
いいね👍️
清原果耶、いいですよねー。「まともじゃない……」の絶妙さはさもありなん。つっこみたい所はあるものの、その昔、映画解説者が、映画は映画だ、楽しめばいい てな事を言った事がある。元々は海外映画は必ず字幕、邦画は面白くない と思っていた映画オタクだったが、歳を重ねて字幕が面倒になったりして、吹き替えや邦画を見るようになり、色々理屈も捏ねて来たが、今は、面白ければいいと思っている。いいじゃあないか、細かいことは(笑)面白かった(^-^)v
30年後が2025年
タイムトラベルと冷凍冬眠を組み合わせた、タイムパラドックスドラマ。
主人公(山崎賢人)は天才科学者だが、友人にだまされ、技術を乗っ取られてしまう。
そして30年の冷凍冬眠カプセルに入れられてしまう。
目覚めるとなんかおかしい。
妹(清原果耶)にしたのか。
罠にはめられ、研究を全て横取りされてしまった科学者が30年前の世界...
罠にはめられ、研究を全て横取りされてしまった科学者が30年前の世界にタイムトラベルして反撃する。
まず夏菜の完全なる悪役ぶりがお見事。
藤木直人のロボット役もおもしろい。
終盤に見せた笑顔が素敵だった。
ただ、主人公はなぜ自分の家を爆破したのだろう。
そのせいで義理の妹が一度は爆死してしまったのだから。
また、30年前にタイムトラベルした主人公が再び冷凍睡眠で30年後に戻るのは分かるが、元々30年前に存在していた主人公はどうなってしまったのだろう。
夏への扉の映画化!まじで?まじでした。
ハインラインの夏への扉を愛読していました。
わたしだけ。──なわけがありません。
せかいじゅうで、多少でもSFをかじったことがあるひとなら、これがどれほどの名著か、くちを酸っぱくして語るにちがいありません。
もちろんこんにちでは、古典のようなポジションになっているでしょうし、わたしも今はSFの熱心な読者とは言えませんが、かつて(昭和や平成時代に)好きなSFベスト集計──のようなコンペティションがあったばあい夏への扉が入ってないことはありませんでした。
夏への扉のみりょくはひとえに生き生きとした登場人物の描写です。コールドスリープやタイムトラベルが狂言回しになっていますが小難しい話はいっさいありません。血湧き肉躍る冒険と恋愛の物語です。お読みになれば世界中のSFファンがこの作品を愛していることは自明です。
したがって夏への扉の映画化にたいして、思ったのは「かくごはできてんだろうな」しかありませんでした。
まだこれが「クリストファーノーランが挑んだハインライン」──とかだったらぜんぜん解ります。ところが日本映画です。山崎賢人とか出ちゃってます。
わたしはコアな漫画ファンが映画化のたびに「原作とちげーだろ」と紛糾する現象を、傍目で嘲笑しているタイプのヤな奴です。しかし夏への扉の映画化となりゃ、わたしだって「原作とちげーだろ」と絶叫するかもしれません。
つまり見るに際して「かくごはできてんだろうな」しかなかったわけです。
まず夏への扉に愁嘆場はありません。会社乗っ取られた辺りから要所要所泣きが入りますが、これは日本映画ならではの予定調和であり、2021年の映画だそうですが、1957年刊の小説、夏への扉には、そのてのお涙ちょうだい描写はありません。ダンは陽気な男で相棒ピートと軽妙に会話しながら難局を切り抜けます。いちども嘆き悲しんだりしません。
もっと根本的なことですがダンは三枚目です。(私見ですが)イメージは未来世紀ブラジルの頃のジョナサンプライス。日本なら濱田岳とか伊藤淳史とかの感じです。なにかにつけ日本映画は山崎賢人推しですが(個人的に)この無味無臭な役者のみりょくがわかりません。
いっぱんにハンサムだって、なんらかの風合いを持った人が役者やるわけであって、たとえば外国人俳優が居並ぶプレミアで、このひとが写った写真に「おいきみ客席もどりなさい」って言いたくなるのは、おそらくお解りいただけるでしょう。よくもわるくもゲーセン巡回してるお兄さんなのであって映画的なダイナミズムがまるでない──と個人的に思っています。
また、映画で人間をつかって──わたしはロボット/サイボーグ/ヒューマノイドです、は、やってはダメだと思います。その設定上で人間がロボット的な動きをするのは(ものすごく)白けます。そもそも藤木直人の演じた(ヒューマノイドだかの)キャラクターは原作には存在しません。だいたいなんで藤木直人?山崎賢人と双璧の謎キャスティングでした。
個人的な歯ぎしりは置いてもダンはどこまでも陽気でユーモアのある男でした。ハインラインの、あの浮き浮きするような雰囲気は日本映画に望むべくもないことなのはわかっていましたが、逐一じめじめとしたエモーショナルに落とすのが(いつもながら)嫌でした。
原作はブツ切りかつ改変されていました。が、限られた予算でつくられた映画──なのはひしひしと伝わってきました。それゆえ無碍な批判は酷でしょうが、どだい夏への扉なんてムリな話です。映画化不可能を確認させてくれた映画化でした。
素直に感動出来なかったです。
監督が昔から大好きな三木孝浩さんだったのでハズレはないだろと思いDVDで鑑賞しました。
映像が綺麗で、山崎賢人さんや清原果耶さん、藤木直人さんや猫など登場人物のキャラもとても良かったです!
しかし、ストーリーが初めから助かる未来で、その後はなぜその未来になったかの説明みたいになっていて個人的に納得できなかったです。『黒幕は俺だ』と言われた瞬間『はっ?』という心の声が漏れました。
話の展開が早すぎ
開発者である高倉。
あるすごい発明をしたが、会社に裏切られ、研究のすべてを奪われた。
そして、高倉は会社の人間によって冷凍にされ、眠らされた。
30年後に目を覚ました高倉は、その間に何があったのかを調べ、自分がするべきことを知りそれを実行したという内容だった。
話の展開が早すぎてなにか物足りない気がしました。
もう少し、黒幕が誰なのかとか話を引っ張って欲しかったです。
昔と現在の高倉が、協力するのかと思っていましたが、それがなく残念でした。
あと、会社の人間高倉からすべて奪ったのに活かしきれていないのだったら、あの話の展開必要あったのかと思いました。
コールドスリープのCMに小林涼子さん出ていて、良かったです。
及第点。なぜこの原作、日本で大人気なんだろう…
ハインラインの(特に日本で)人気SFの映画化だが、内容はプロットをもらって、日本を舞台にした「似たストーリー」を撮ってみたもの、と思った方がいいです。そのきわだつ部分は、原作では構想にとどまっている「護民官ペトロニウス(ピート)」が本作では完成し主人公とともに活躍するとなっている点。その設定は自分も楽しく観られたので、成功しているのではないでしょうか。
自分の中では及第点って感じでした。山崎さん、清原さん、藤木さん、みな頑張っていたし。そうなんだけど、なんだかなあ・・・
映画化にあたり、何度もトライしなぜか読み終えることができなかった原作を始めて完読した。日本で大人気だった理由を、WikiPediaは「そのロマンティックなストーリーが日本のSFファンに愛され」としているが、自分は、「科学技術は素晴らしい未来を切り開く」という原作の根底に流れる思いが、刊行された1958年当時の日本人にジャストミートしたのではないかと思う。かつ、主人公ダンは、科学者ではなく技術者だということもミートしたのではないだろうか。新しい理論を完璧に理解しなくても、それを使いこなしていく技術者という主人公像は、これから高度成長期を迎える日本のすでに技術者になっていた人、そしてこれから技術者になろうとしている多くの若者たちに、大きな夢を見せてくれたんだと思う。
原作は楽しく読んだのだが(とうとう完読できたのだが)そっちで満足してしまったせいか、自分にとって、本作はなんだか淡々とした映画だった。なにが足りないのか、よくわからないが、なんだかエンタテインメント性に欠け、訴えてくることもなかった映画だった。
<おまけ・原作を読んでの感想の続き>
原作に描かれる 「オートマチックセクレタリー」 は、主人公が人口冬眠から覚めた30年後でもまだ実現していない。 「音声文字認識」である。 GoogleやAppleのSiriがかなりのレベルでそれを行なっている日常を過ごす俺たちには、この実現が非常に困難と描かれている本作は、意外に映るかも知れない。
しかし、作者が本作を書いた1956年は、コンピューターは既にあったとは言え、まだまだ基礎的機能の拡充段階、インターネットもその始点となるARPAネットの誕生1969年を十数年後に待つ時期だった。それを考えると、それを用いた並列処理と機械学習の仕組みによって、たった60年後にこれほど精度の高い言語認識ができるようになると予測することは、SF作家であっても難しかったということだ。これは、ここ30年でのコンピュータとインターネットの発展がいかに急速なものだったかを示す例だと感じる。現代で言う3D CADにあたる 「製図機ダン」は、原作の30年後の世界ではちゃんと出来上がっている点をみても、機械学習の発見がいかにエポックメーキングな出来事なのか、改めて痛感させられる。
わかりやすいSF
インスタ仲間さんの紹介で、原作がアメリカのSF小説とのことで何となく引っかかる感じでしたが、記憶の扉が開いちゃいました。
「高校生の時に読んだことある!」
映画館で鑑賞後、改めて原作も読みました。
記憶というのは不思議ですね。経験の事実だけではなく、情動などとともに記憶されていることに改めて気づきました。
「夏への扉」の読書記憶とともに、30年以上前にタイムスリップして、当時の友人や、部活動のことなどをふんわりと想い出しました。
映画は、わかりやすいSF映画恋愛映画。
最近複雑なプロットの作品が多い中、正直物足りなさもありますが、安心して鑑賞できます。
口答えする機械
原作既読なので、今これやるのと期待半分不安半分でしたが。
時代設定のスライドと、パラレルワールド宣言(してるも同然)の改変は大正解! ピートが原作ほどはかわいく思えなかったが、その分アンドロイド藤木が大活躍でおいしいところかっさらっていくのが楽しく、これは良い原作改変だった。璃子の設定もアップデートされていて、穏当なところ。
ストーリーやプロットもろもろは、分かりやすすぎない程度にはなっているので、驚きはないが手堅くまとめていた。
これでピートがもっとかわいくて、アニマトロニクスでも使って、もっと夏への扉探す感あればよかったが。
原作未読
率直にいうと面白みに欠ける。
ストーリー自体はよくまとまってるし、何か大きな破綻や変なところがあるわけではない。
あえて言うなら“整いすぎている”そう思った。
全てのパーツがひとつも逃すことなく埋まっているからこそ物語として盛り上がるところがどこかがわかりにくい。
あと、未来に行くまでの話が長い。
いや、全体を通してみるとあれだけの分量をかけて現代パートをしっかりと描く必要があることはわかる。
しかし、CMでタイムスリップするSF物という知識が入ってしまっているがために「いつ主人公が未来に行くのか」とヤキモキしてしまった。
そういう意味ではこの作品はあまりSFというところを打ち出さずに宣伝するべきだったのかもしれない。(もちろん原作が世界的なベストセラーなのでなかなか難しいことではあると思うが。)
特筆すべきはSFに関する演出と美術。
最初に3億円事件などの史実に混ぜて時間転移装置というフィクションを紹介するので、ロボットの発展具合等々のSFが現実と見事にフィットしていて全く違和感を感じなかった。
さらに、未来の世界の美術も極端にSFにせず、白を基調とした美術によって、ほんのりとSF要素を足しているのが良い。
なんなら作中に登場した自動運転タクシーなんかは本当に4年後には登場していそう。
加えて、藤木直人さんの怪演。
ヒューマロイドという人間とロボットの中間という役柄を動きで気持ち悪くなりすぎず表現していてリアルなSF世界の構築に一役買っていた。
他にもアンドロイドのエキストラの方の動きもレベルが高かった。
そゆことか!
話の流れもテンポよい。
タイムスリップものの「ん?」っていうところもあったけど、この話における理論みたいなところは納得。
そして、山崎賢人と清原伽耶、藤木直人の演技もさすがという感じ。
伽耶ちゃんの健気な恋心と真剣な表情に引き込まれる。
笑えるところもたくさんある良作。
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