「僕とキミの未来」夏への扉 キミのいる未来へ 星月夜さんの映画レビュー(感想・評価)
僕とキミの未来
1956年にロバート・A・ハインラインによって書かれた「夏への扉」はタイムトラベル小説としてあまりにも有名。
あの「時をかける少女」を筒井康隆先生が学研の「中学三年コース」に連載を始めたのが1965年だから影響は受けてるかもしれませんね。
山崎賢人さん主演にして日本で映画化ということで正直あまり期待していなかったのです。
が、ごめんなさい。
最後は泣きました。最高でした。
映画化ありがとうございました。有名な原作に負けないくらいにステキな映画が完成していて感動しました。
人生のすべてを奪われた科学者が時を超えて未来を取り戻す姿と1995年東京から始まる30年の時をかける壮大な物語にワクワクしました。
ロボット開発に従事する科学者・高倉宗一郎(山﨑賢人さん)は愛猫ピートと松下の娘・璃子と穏やかに暮らしながら研究に没頭。
亡き父の親友だった科学者・松下の遺志を継いでプラズマ蓄電池の完成を目前にしていた1995年…信頼していた共同経営者と婚約者に裏切られる。悪役の夏菜さんがなかなか良かったです。
会社も開発中のロボットや蓄電池もすべて奪われてしまい、冷凍保存されてしまう。
人体を冷凍保存する装置・コールドスリープ。
近未来では保険会社は冷凍保存に乗り出すという発想が面白い。
2025年の東京で目を覚ました宗一郎は璃子を救うために動き出します。
誰も知らない未来で藤木直人さん演じるロボットのピートがバディとして活躍。藤木さんロボットでもカッコいい!
挿入歌のミスチルが良かったし当時のウォークマン?が懐かしかった。
劇場を出た後もLiSAさんの主題歌が街に流れているのを聴くたびにまたあの世界に引き戻される。
2人のピートと宗一郎と璃子が共に生きる未来へと思いを馳せる。
ストーリーの続きを書いてみようか?とさえ思います。
良いストーリーは人それぞれのイマジネーションを掻き立てますね。
猫のピートが探す夏への扉。
諦めなければ失敗じゃない、未来はきっと明るいと教えてくれた映画。