「両ピートの名演に拍手」夏への扉 キミのいる未来へ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
両ピートの名演に拍手
原作はずいぶん前に読んでいて、記憶もあやしくなっているが、エッセンスは生かされていると思う。第二次世界大戦後のアメリカからバブル後の日本に舞台を移しているが、コールドスリープやロボットのリアリティが現実に近づいている時代だからちょうどよかったんじゃないかな。
清原果耶のまっすぐな瞳には、やられてしまった。白石に対する嫉妬もわかりやすくて愛くるしい。
それにしても夏菜の悪女ぶりが際立っている。宗一郎が罠に嵌められている事を隠そうともしないストレートな演出で、思いっきりがいい。猫のピート君も毛嫌いする女に騙されちゃダメでしょう宗一郎君。
もう1人のピート君を演じた藤木直人もよかった。アンドロイド感たっぷりに動きに加えて、辛辣なセリフを吐く冷たい表情には思わず笑ってしまった。
未来人を自称する人間をいとも簡単に信じるバカがおるかいっ!て突っ込みたくなったが、猫のピート君の熱演に免じてスルーしちゃいました。
ターミネーターオマージュもあり、なかなかの仕上りでございます。
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kossyさんのコメント
2021年6月29日
bionさん、さすがに古典SFの貫禄といったところでしょうか。
コールドスリープの概念もそんな昔からあったんだ~と感心してしまいました。
『ルーパー』って未見なので、探してみます!