「観てから読む」夏への扉 キミのいる未来へ ソトカワモナコさんの映画レビュー(感想・評価)
観てから読む
初日に近所のシネコンで観た。SFではあるが、暴力場面はほんの少しあったけれど、殺し合いはなかった。ラブストーリでありながらヒューマンドラマでもあった。話の内容は、意外に複雑であった。山崎賢人と清原果耶の組み合わせは、10歳の年の差の設定に相応しかったし、「璃子」役には、可愛いだけでなく知性も必要であったから清香果耶が適役だったのだろう。森七菜の「璃子」も観てみたい気もしたが。藤木直人のアンドロイドは、前半は?であったが、後半には伴走者として必要な役どころであった。猫のピートの演技力と存在感に驚いた。主演の山崎賢人は、また役者のジャンルの幅を広げた。今作は、若い科学者に成りきっていて、違和感も与えなかった。今回、走る後姿が何回も映されたが、それさえも絵になっていた。パンフレットを読むと美術の井上さんの心意気が伝わった。監督はもちろん、プロデューサーの心意気もかなりのもので、監督は出演者達に手書きの手紙を送ったらしいエピソードも。安っぽいSFにはしたくないとの全員の思いが込められた今年の夏一番の映画かな。原作が読みたくなった。
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