劇場公開日 2020年9月4日

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「トラヴォルタのキャリア最大の珍作なのでは」ファナティック ハリウッドの狂愛者 牛津厚信さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0トラヴォルタのキャリア最大の珍作なのでは

2020年9月28日
PCから投稿

もしもこの映画の主人公がジョン・トラヴォルタの熱狂的なファンであったなら、凄まじい執念で彼の自宅や自家用ジェットを探し出した末、一体なぜこのような映画に主演してしまったのか、その是非を真っ先に問うだろう。そのくらいの怪演というか、一世一代の迷演。「キャリー」に始まる華々しいキャリアを振り返る時、「バトルフィールド・アース」と並んで、触れぬわけにはいかないマスト珍作となりそうだ。そして思うのは、つくづくハリウッドは面白く、かつ常軌を逸した場所だということ。ムービースターとすれ違ったり、飲食店で隣り合わせるなど距離が密着しているため、スクリーンのあっちとこっちという然るべき境界線がユルユルになる。もう一つ特徴的なのは、彼が今どんな心境なのか、手に取るようにわかる点。常識では考えられないほどの感情の飛躍がなぜかナチュラルに一本の感情の線として成立しているのも、ジョラヴォルタの演技力ゆえだろうか。

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牛津厚信