「蒼井優に大女優の風格」スパイの妻 劇場版 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
蒼井優に大女優の風格
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《宮本から君へ》で蒼井優は色んな表情して凄いなと思ったんだけど、この作品でもすごいの。作品のスケールもあって、なんか後世の人が「令和の女優といえば蒼井優」と言いそうな風格があった。
画がいいの。オープニングの松がすごくて、そこに青色のドアと青色の制服。青はその後も意識して使われてた。逆光いれてきたり、その場にいる人をわざと画面の外に出したり面白い。他にも「え、この撮り方すんの」っていうカットがあって飽きないの。物語は前半は大きく動かないから、特にカットの面白さが目立つのね。
そのうち話が動き出して、夫婦が騙し合う展開になってきて、話が進んでくんだけど「これ、このままいくのかな、ドンデン返しくるのかな」って面白く観ちゃう。
そして色々あって最後の方で、蒼井優が野崎先生に「狂っていません」って言うところが、テーマなんだけど、まあ、そうですかって感じだったな。そして最後の海岸のシーンは分からなかった。まあいいや。
重いテーマを描きながら、エンタメ性も入れてきて、作品として成立させる黒沢清は凄いなと思ったよ。東出昌大と恒松祐里は、黒沢清に気に入られたみたいだから、頑張って欲しいな。
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