「不思議な力のある世界観」人数の町 Nさんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な力のある世界観
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設定が面白くて引き込まれる作品。後半唐突感が半端なくて、いきなり、愛してる?えっ?妊娠してる?えっ?って感じになるとこもありましたが、総合的にいい映画だと思います。
もし衣食住、性までが満たされた自由な世界があったら自分ならどう感じるだろうか。。私たちが当たり前のように目指している家族がいて愛がある世界はほんとに正しいのか。しかもそれが誰しも恵まれるわけではなく、大変で頑張って生きてつかみとらなければいけない世界より、人数の町のほうがいいのでは?様々な数字で見せつけられる社会問題の状況を見ると、こんな気持ちも成立する気がしました。
普通だったらありえない世界ですが、選挙代行投票や危険な治験、レビュアーとしての働きなど、人数としての価値によって、彼らをこの街で活かす意味を与えられていること、それらの見返りに食糧や物が与えられて彼らが働くようにしていること、チューター達にも強制的な感じはあまりなく、あくまでデュードの自由意志でこの街にいるようなスタンスであることが、妙にこの街にリアリティと存在の納得感を与えて恐ろしさが増しました。素晴らしい設定だと思います。
あんまり意識したことなかったけど、戸籍がないとこんなことになるんだな、、と思いつつ、、中村倫也がチューターになるという終わり方もよかったかなと思います。
全体的なB級感と雑な展開は否めないけど、中村倫也の演技もよく、立花恵理がとても美しくて、ストーリー展開が興味津々すぎて飽きない映画でした。賛否あるでしょうがわたしは好きな映画です。
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