「匿名性が要るドキュメンタリーだからアニメ。」FLEE フリー だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
匿名性が要るドキュメンタリーだからアニメ。
fleeは逃げる、逃走する的な意味。escapeとかrun awayとかのが一般的な気がするけど敢えてのfleeは、freeに似てるから?って思った。
監督が81年生まれで、多分アミンも同世代。わたしも81年生まれ。生まれたところが違うだけで、見てきたものがこうも違うかと思った。
字幕翻訳が松浦美奈さまでテンション上がった。
アフガニスタンは?アミンの住んでた地域は?なのかわからんかったけど、母語のダリー語はペルシャ語のことらしい。アフガニスタンでペルシャ語?へーってなった。でも、アミンはもうあまり読めない。
デンマーク語で語られてたのよね?
劇中に出てきたお兄さんとかはお兄さんやお姉さんたちが話してたんかな?そこは声優なんかな?
多分アミンと監督とアミンの恋人は本人の声よね。
映画の中ではタリバンとは言ってなかった。なんて言ってたかは忘れた。7とか8とかくらいのカタカナだった。
ソ連に近い(傀儡?)共産主義的政府が立ったから、アミンの父は思想的に危ないとして連行された(でも面会はできた)、その後ソ連が撤退して、アメリカが武器支援したタリバンとアフガニスタン政府が内戦状態になり、アミンの父の消息はわからなくなった。
カブールがタリバンに制圧される、戦える男子は兵士にされることから国を出るしかなくなった。で、観光ビザ出してくれたのがロシアだけだったからロシアに逃れて…
スウェーデンにいるお兄さんが、ゲイバーに送ってくれたことはよかったねって思った。
逃げたくて逃げたわけじゃないのに、逃げた先でも優しくされない。わたしは優しくない逃げた先の人。その後ろめたさを噛みしめる体験でした。
姿を現すことが生命の危険を伴うことだから、でも人類にとって語るべき物語だから、より匿名性を高めるためのアニメによるドキュメンタリーなのですよね。見られてよかったです。