「問題提起が少ないと思える点はあるが高評価」白いトリュフの宿る森 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
問題提起が少ないと思える点はあるが高評価
今年45本目(合計318本目/今月(2022年2月度)17本目)。
日本でもなじみの深いトリュフを扱った問題提起型のドキュメンタリー映画です。
扱われている内容は「購入者とトリュフハンターとのやり取りだけで良いのか」(オークションや、それこそ大国が絡んでいるものもある)「トリュフハンターに欠かせない、犬との共存」などを描いたものになるかと思います。
トリュフという食材はその性質上、すべてがすべて、無傷で取れるものではなく、何らかの形で「傷」ができてしまいます。それをもとに値切りをしてくる相手と、ギリギリの生活をしていくトリュフハンター、また、トリュフハンターを気遣う人たち(家族等)という点に焦点があてられています。
映画内では明示的に描かれていませんが、「トリュフハンター」という職業自体、「トリュフ」がどうしても必要というわけでもない今日(こんにち)、すたれていく職業であるようです。これは他の高級食材にも言えますが、結局、科学技術の発達(特に遺伝子)により、いくらでも「本物そっくり」のものができるようになったからです。
なお、趣旨的に犬が多くでる映画です(犬は嗅覚が良いからですね)。犬が見るのも嫌いという方は少ないと思いますし、排泄物シーンなどもありませんが「観るのも嫌い」レベルの方は注意かな…と思います。
日本では今は「まん延~」ではありますが、トリュフを使った食材はそれこそちょっとしたイタリア料理店に行けばあるものであり、日本も無関係ではないなという印象です。
あれこれ書きたいところですが、放映されている映画館が極端にすくないことなど考えて、ネタバレにならない(というより、ドキュメンタリー映画に分類されうるので、ネタバレという論点が発生しない?)程度に書きました。
採点にあたっては、特に差し引く要素が見当たらないのでフルスコアにしました。