「成長は痛みを伴う。」ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ クリストファーさんの映画レビュー(感想・評価)
成長は痛みを伴う。
予習というか、地域的背景や2010年代の時代的な背景を前もって知っておいた方が良いということだったので、日頃はあまり前情報を入れないで映画を観に行くけど、ちょっとだけ予習して行った。
もっと背景について何か分かるかな?と思って、パンフレット買おうと思ったら、作られてないって。
言ってみれば、子供時代との決別、旅立ちの物語、最終的には。
家はきっかけ。
手放すことや成長には痛みが伴う。
嘘だと分かっていても信じたいという人の弱さ、でもそれが人間らしさ。
人はそれを越えていくことができる。
希望はある。
そういうものを優しく見せてもらった気がした。
「黒人が白人富裕層に追い出される話」みたいな感じかと思ったら、最終的には違った。
主人公とその親友、2人ともちょっとエキセントリックでほのぼのとしてて、この関係性がとても微笑ましい。
各々黄色のお花を抱えてバスに乗ってるの、可愛かったなー。
ずっと一緒にいなよー、と思ってしまうけど、そうもいかない。
映像や音楽が軽快で、サンフランシスコってどんな町なのかというのをスピード感を持って見せてくれるオープニングがとても良かった。
いつもいきがって悪い言葉をがなりたてている黒人のお兄さん達、友達の死に、つい泣いちゃうところが可愛らしかった。
釣った魚の目が片側に二つ並んでるの、シュールで怖かった。
全裸の人が出てきたり、所々、ギョッとするような、地味にヤバい人や出来事があって面白い。
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